過去には事件記者として華々しい活躍をしていたクィラランだが、現在担当させられているのは美術欄。編集長にその不満をぶちまけようとした矢先、今度はインテリア雑誌の編集をさせられる羽目に。なんとか創刊号の発行にこぎつけた彼だが、その中で紹介した家が泥棒に入られてしまい…。
シャム猫ココシリーズ、第二弾。すっかり気に入っていますこのシリーズ。こういう深く考えずに楽に読めるミステリィが心を癒すときもある…えぇ、そうです。そうですとも。
前作『
猫は手がかりを読む』で主人を殺されてしまったココを引き取ったクィララン。彼がココと遊ぶ様子がなんとも…かわいらしく!そして楽しそうで!いいなぁ、こんなふうに遊んでくれるにゃんこがうちにいたら…おうちに帰ってもさみしくないのに。とってもうらやましくなってしまいました。っていうか、ココをちゃんと「相棒」として尊重して、きちんと対等に扱ってるクィラランは、ほんといい人なんだなぁと感心。見習わねばですね。ペットは人間の所有物じゃありません。
私は翻訳モノの登場人物たちの「会話」がどうもなじめず、なんというか…あの「英語の歌詞を日本語に直すとそこはかとなく変」というのに通じる違和感があって、一作きりとかだと彼らのキャラがつかめなかったりすることが多いのですが、こうやってシリーズで読んでいくと、だんだんわかってくるのがうれしいです。
とはいえ一度きりの登場人物だとやはり同じで…、日本のミステリィとかだと「こいつあやしいかも?」ってなんとなく思ったりするのが(当たってるにしろ外れてるにしろ)ミステリィを読む醍醐味だと思うのですが、翻訳モノではそれがさっぱりできない(笑)。だってみんな変な会話してるしさ…(なんであんなに「ちょっとおされなおもしろいこと」を皆ムキになって言うのか?言わないといけないのか?あれがアメリカンジョークってやつ?そしてそれが文化ということか…)。
というわけで、謎解きの方はまったく放棄気味だったのですが、でも読書としてとっても楽しかったです。事件がどうとか、犯人がどうというよりは、ただ読んで楽しい感じです。(ぶっちゃけもうどんな事件で誰が犯人だったのかおぼろなほどに…!)
今回はココの遊び相手(?)としてクィラランがもう一匹ネコを飼う事になります。名前は「ヤムヤム」。ココは男の子なので、ヤムヤムは女の子です。なんかかわいい名前だなぁ。今後はこの二匹が一緒にご活躍!の模様なので、またまた先が楽しみです。
「シャム猫ココシリーズ」読了分リスト
1.
猫は手がかりを読む
2. 猫はソファをかじる