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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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九月の恋と出会うまで [松尾由美]
4104733024九月の恋と出会うまで
松尾 由美
新潮社 2007-02-21

引っ越してきたばかりの部屋で、壁にあいたエアコンの穴から声が聞こえてくることに気付いた志織。1年後の未来から話しかけているのだという声の主が、志織に頼んだこととは…。

感想にネタバレあり。そしてオススメ!

いやーん、よかった!これはよかったです!好き、好きですこういうお話。このまま映画かドラマにしたっていいんじゃないかなぁ。うん。ステキなものになりそうです。

未来の人物「シラノ」からの依頼は、1年前の自分である「平野」を尾行すること。なんのために?という志織の当然の問いを、彼は上手にはぐらかします。そしてなんとなく釈然としないままに実際に尾行を開始する志織。平野の行動にはいったいどういう意味があるのか?シラノの依頼の真意はなんなのか?ミステリィチックな展開に、どきどきしながら一気に読みました。

ラスト、そのシーンにたどり着いてやっと私は「あぁ、ミスリードされていたなぁ!」ということに気付きました。全然全く疑ってなかった。先を読めてるつもりでいました。もうわかったからさ、とっとと話を進めちゃえばいいのに!くらいに思ってました。だからやられた!と思いました。でもそうされていたからこそ、このラストが効いてくるというか、そうだったのか!というか。こういう「やられた!」ならうれしいです。

そしてこの手のSFというか、「タイムパラドクス」がからんでくるものは、いつも頭がぐるぐるしてしまって混乱するのですが、このお話は非常にすっきり爽快。気持ちよくそのあたりのもやもやも解消してくれます。あー、すっきり。うん、よかった!

女の人の場合はあれだよね。相手に見える形で尽くす。こんなに尽くしてるわたしを見て、というところがどこかにあるんじゃないか。だけど男はそうじゃなく、相手の知らないところでひそかに尽くす。そのことにロマンを感じる。
男はみんな奇跡を起こしたいと思ってる。好きになった女の人のために
このあたりのセリフにはぐっと来ました。読んでる間は思わなかったけど、読み終わってみると、この本は確かにラブストーリーです。でもむやみやたらとラブストーリーラブストーリーしていないというか、甘ったるくないというか、うざくないというか、そういうところもよかったなぁと思うわけです。

というわけで、ミステリィとしても、SFとしても、ラブストーリーとしても、すばらしい!というのが私の感想です。なんか、多くを語るのは無粋な気がします。気持ちよくステキな物語を読みたいときに、とってもオススメです。

【追記】
先日ちょうど映画「イルマーレ」をDVDで見たのですが…これはまさに小説版「イルマーレ」ですね!どっちもとても好きです。
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オランダ水牛の謎 安楽椅子探偵アーチー [松尾由美]
4488012221オランダ水牛の謎<安楽椅子探偵アーチー>
松尾 由美
東京創元社 2006-10-24

小学校6年生の及川衛の家には、正真正銘の「安楽椅子探偵」アーチーがいる。街で見つけたちょっとしたものや、学校で起こった不思議な出来事。衛とアーチーの繰り広げる推理とは…。

安楽椅子探偵アーチー』の続編です。シリーズ化して欲しいなぁなんて言っておきながら、続いているということを知らなかったので、ゆうきさんのところで知ってうれしいびっくり。早速読みました。

名推理を働かせるアーチーと衛少年が今回挑むのは、エラリー・クイーンよろしく“国名シリーズ”の謎。「オランダ水牛の謎」「エジプト猫の謎」「イギリス雨傘の謎」「インド更紗の謎」「アメリカ珈琲の謎」の5話が収録されています。いわゆる「日常の謎」系で、「え?わざわざそんなことおおげさに推理しちゃうの?」感がなきにしもあらずですが、(それを言ったらお話にならないし(笑))、なかなかに楽しめます。

しかし今回のアーチーは全体的にちょっとテンション低め?!だったような気がなきにしもあらずですが、 5年生だった衛が6年生になっていて、その成長っぷりというのもほのかに見え隠れしたりして、そういう部分でも楽しめました。期待通り!

この先もまだまだ続くのかな?「ミステリーズ!」をチェックしなければ…。
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ハートブレイク・レストラン [松尾由美]
4334924786ハートブレイク・レストラン
松尾 由美
光文社 2005-11-19

寺坂真以、二十八歳、駆け出しのフリーライター。近所のファミリーレストランで原稿を書くのを習慣にしている彼女。そのイマイチ人気のないファミレスの隅でよく見かける謎のおばあちゃん。ひょんなことからそのおばあちゃん・ハルと言葉を交わすようになった真以ですが…。

このハルおばあちゃんが名探偵で、真以が遭遇する様々な「ちょっと不思議」な事件を、話を聞いただけであざやかに推理してみせる!という連作短編集になっています。そんなスーパーなおばあちゃんですが、全然がっついたところとかあるわけじゃなくて、探偵役ではあるけれど、あくまでも上品で控えめでかわいらしい…ってところがなんだかすごくよかったです。

実は読み始めた最初のうち、あんまり好きな感じじゃなかったんです。だいたいこの主人公が、いくら空いてるからってファミレスの中で携帯電話でおしゃべりをするのがどうも気に食わず、でもここでしゃべってくれないとお話が先に展開しないわけで…仕方ないのかなぁ(笑)。読み進めて行くうちにもういっか…という気持ちになりましたが。でも、よくないですよ。

で、結局最後までどうもこの主人公を大好き!にはなれませんでした。どうしてだろう?甘えててるだけの感じがするからかなぁ?ぼんやりとは悩んでるけど、でも切実そうじゃないし、それなのに最後には…ずるいっ(笑)。そしてハルおばあちゃんがかわいくて、好きになってしまったので、主人公はこの際もういっか、と。

でも全体的にはこのラストで好きでした、よかった、おばあちゃん。こうきたからには…続くって事でしょうか??読みたいような、読まなくてもいいような、いや、でもハルおばあちゃんにはまた会いたいなぁ〜。
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安楽椅子探偵アーチー [松尾由美]
4488439055安楽椅子探偵アーチー
松尾 由美
東京創元社 2005-10

小学校5年生の及川衛は、自分の誕生祝いを買いに行く途中で、アンティークショップの店先にあった安楽椅子に心惹かれる。思い切って購入し、自宅へ運んでみると、なんとその椅子は口をきき、不思議な能力をもっていた。アーチーと名付けられた椅子は、シャーロック・ホームズばりの推理をする、正真正銘の安楽椅子探偵だったのだ。

なんとなく甘く見ていたのですが…どうしてなかなか凝った「謎」で、ちゃんと読み応えもあり、面白かったです。これシリーズになってくれたらいいのになぁ。主人公の男の子と女の子がだんだん大きくなっていったりしたら…おぉ、とても読みたいです!

それにしてもこれぞまさに「安楽椅子探偵」。探偵が安楽椅子に座って推理するんじゃなくて、安楽椅子自体が推理しちゃうんですから!やられた!って思ってる人、いるんじゃないかなぁ…(笑)。
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雨恋 [松尾由美]
4104733016雨恋
松尾 由美
新潮社 2005-01-26

猫の世話をすることを条件に、叔母の海外出張の間、留守番として彼女のマンションに住むことになった沼野渉。その部屋で彼を待っていたのは、二匹の猫と…。

ファンタジーでもあり、ミステリィでもあり、ラブストーリーでもあり。楽しく読めたは読めたのですが、なんというか、現実の部分にあんまりリアリティがないなと思ってしまったのと、ビジュアルを想像したら「げっ」となってしまったのが、ちょっと…。(そんなわけで、恋心が生まれる理由がよくわからず。)

主役の二人(?)がなぜかあまり好きになれなかったというか。そもそも登場人物がなんとなく誰も好きじゃないというか…。

最後のシーンも、もうちょっと描きこめなかったかなぁと思ってしまいました。もっと「体」に転ぶか「心」に転ぶか、はっきりしてくれたほうがよかったなぁとか…。うまくいえないですけど、ちょっとどっちつかずな気持ちがしてしまいました。(私の心が乾いているから?!)こういうラストになるんだったら、途中の体に関する葛藤のシーンみたいのはいらなかったんじゃないかなぁ…??

って、あれ、あんまりほめてないですけど、つまらないとかそういうことはなかったです。松尾さんの本は初めて読んだのですが、他の作品も読んでみたいなぁと思いました。(これだけで判断するのはナニなので…。)
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