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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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クロノス・ジョウンターの伝説 [梶尾真治]
4257790539新編クロノス・ジョウンターの伝説
梶尾 真治
朝日ソノラマ 2005-07

物質過去噴出機、「クロノス・ジョウンター」。それは人や物を時間を遡って過去に送ることができる装置。ただし、過去にいられる時間には限りがあり、その時間を過ぎると遡行年数+遡行年数の二乗の未来にまで飛ばされてしまう―。そんなタイムマシンを開発した会社に勤めている吹原。彼の身にある日起こった出来事は…。

ネタバレありです。

映画化されたり、キャラメルボックスでは舞台化されたりしている作品です。読んで思ったのは…「私はこれを舞台で見たら絶対泣くな!」でした。活字で読んでいると、どうも冷静になってしまうというか、「こんなんでそこまでしちゃうほどの愛が?!」というあたりで説得力が感じられなかったというか疑問が生じてしまい…、切なくもならず、泣きもせず、すいません、心乾いてて…。でも舞台だったらそのあたりとかはその場の勢いというか、雰囲気と演技力でカバーできちゃうんじゃないかなぁと思って。ちょっとキャラメルで舞台になったところを想像してみたら…あぁ、そしたら感動するかも、と思ったのでした。

この本に収録されているのは「吹原和彦の軌跡」「布川輝良の軌跡」「鈴谷樹里の軌跡」の三本です(文庫とは構成が違う模様)。一番状況的にしんどく感動するはずの「吹原和彦の軌跡」で一番「うーむ」となってしまってごめんなさい。他の二編はハッピーエンドですから、めでたしめでたしでよいんですけど。(なんか心の入っていない感想…)。

…私はもしかしたら梶尾さんとはあわないのかもしれない…と思ったりします。原作としてはすばらしい(映像化・舞台化された作品たちは好き)と思うのだけれど、その「小説」という形での魅力を感じることができないらしいというか、アイディアはいいんだけど文章で泣けないというか、あわわ、えらそうですいません…。私の感受性の問題もあるのでしょうが、なんとなくの印象です。はい…。

舞台のほうを、なんとかして見たいと思います。(DVD出てるはずだ…!)
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気になる部分 [岸本佐知子]
4560720878気になる部分
岸本 佐知子
白水社 2006-05

なぜ「シュワルツェネッガー」の「ェ」は発音されないのか、眠れぬ夜の「ひとり尻取り」、屈辱と野望の幼年時代――奇妙でせつない日常を強烈なユーモアで綴る、名翻訳家初のエッセイ。

看板に偽りなし!まさに「抱腹絶倒」でした。涙が出るほど笑って、ちょっとしんみりして、あぁ、とってもすばらしいエッセイたちです。語り口は淡々としているのに…なんでこんな風に書けるんだろう!これがまさに言語センスというものなんですね。

「考えてしまう」「ひとりあそび」「軽い妄想癖」「翻訳家の生活と意見」というふうに章立てが分かれているのですが、個人的には「考えてしまう」のところのエッセイたちが一番ツボにはまりました。電車の中で読んじゃったのに…あぁ、よかった、マスクしてて。ひきつった笑顔は隠せたものと思われます。

というわけで「これを機に岸本翻訳作品をたくさん読んでみよう!(一冊も読んでない)」と、かたく心に誓ったわたくしなのでした。
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ミミズクと夜の王 [紅玉いづき]
4840237158ミミズクと夜の王
紅玉 いづき
メディアワークス 2007-02

死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。―それは、絶望の果てからはじまる、小さな少女の崩壊と再生の物語。

感想はうまく書けそうもありません。私にこの本を読むきっかけをくれたリサさんの感想が素晴らしいので、そちらを参照いただければ、この本がどれだけ素晴らしいかもきっと伝わると思います。第13回電撃小説大賞受賞作品であるこの本。私はそもそもこの「電撃文庫」なる本を初めて読みました。リサさんのオススメがなかったら間違いなく手にとらなかった本です。普段立ち寄ることも、チェックすることもないコーナーの本です。リサさん、ありがとうございました。(この場をお借りして…)。

ひと言だけ書くと、なんかこの本を読んでいたら…もうちょっと「いい人」になりたくなりました。うまく説明できませんけど、人って、ほんとはこういうふうに駆け引きなしで誰かのことを「思いやる」ことができるはずで、それがきれいごとでも、はたからみたら馬鹿みたいでもなんでも、きっとそうで、でも、今の自分にはそれがちゃんとできているのかな?って、そういうことを気づかされたというか…。すごく真っすぐに、心に入ってくる本でした。あとがきも、真っすぐでした。この作者さんのことが、とてもとても、大好きになりました。

なかなか書店で購入しづらい本だと思います。私も買うときは結構さがしました。でも、それだけの価値のある本です。「ライトノベルなんて読まない」っていう方もいらっしゃると思います。でも、そういう方にも、ぜひ読んで欲しい、(いわゆるラノベっぽい挿画はいっさいありませんし!)、そんな一冊です。

悲しみをかくすための笑顔が、いつか、ほんものの笑顔になりますように。
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ふれていたい [小手鞠るい]
4763006584ふれていたい
小手鞠 るい
求龍堂 2006-11

初めての彼・宗治との恋愛に戸惑いながらも日々を過ごす可南子。宗治との距離を縮めたいと思う一方で、過去にフィギュアスケートでペアを組んでいたナガルへの想いも心を巡る―。

先日読んだ『愛を海に還して』がなかなかよい印象だったのと、この「求龍堂」という出版社が私は好きなので読んでみたのですが…、えーと、本を手元で見た瞬間、「はて、選択を誤ったか…?」と。妙に、ラブリー。なんとも乙女チック。

いや、でも、先入観はいけないわ!と思い、とにかく読み始めてみたのですが、うーむ、私の感は正しかったか…。これはあれですね、ターゲットが私じゃないです。確実に。少なくとも十代前半…?後半はもう、これは「鼻で笑っちゃう」んじゃないでしょうか。いや、個人的な印象なので、断言することじゃないですけど。

なんというか、はぁ、あの、悪い意味で言うところの「よくある少女マンガ」。(いや、少女マンガにだってものすごい名作があるのは承知ですが、そうじゃないのもやっぱりあるわけで)。私はこれを読んで何をどう思ったらいいのやら。はぁ、まぁ、そうですか。さようですか。ようござんしたね。お好きにどうぞ。おわり。みたいな…。「で、なんなのよ?のろけなわけ?」と腹も立たないくらいの読後感でした。だつりょくー。

今の私が、これを読んで心が暖まれるような状態じゃないというだけです。たぶん。ごめんなさい。タイミングが悪かったです。ぽわぽわと幸せなだけの時代に読むべき本なのではないかなぁと思いました。
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夏の魔法 [北國浩二]
4488017339夏の魔法
北國 浩二
東京創元社 2006-10-24

さよなら、残酷な世界。わたしの人生は、もうすぐ終焉を迎える―二十二歳の老婆は、少女の頃の輝かしい思い出に満ちた南の島で、人生最後の夏を静かに過ごすはずだった。しかし彼女はそこで、逞しく聡明な青年に成長したかつての初恋の相手と再会する。劇的な容姿の変化のため、中学時代に恋した相手が目の前にいることに気づかない彼の隣には、美貌の女性が明るい笑顔を浮かべて立っていた―。

「ミステリ・フロンティア」第28回配本です。

このタイトル、そしてこの内容。読む季節を誤ったような気がしますが…もう読んじゃったし。(そもそも10月に出てる本だし…)。

ひと言で言うと、非常に切なくやりきれない物語です。読み終えると、悲しくてぐったりしてしまいます。ちょっと割り切れない思いも残ります。すっきりはしません。

あらすじに書いてあることそのままの物語です。終盤に「え?まじで?!」って出来事が起こってびっくりしましたが、そしてあのラストはちょっとどうよと思うのですが、でも…ぐいぐいひっぱって読ませる力のある物語でした。うん。
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レディー,ゴー Lady,GO [桂望実]
4344011953Lady,GO
桂 望実
幻冬舎 2006-07

派遣で仕事をしていた南玲奈。急に契約を切られ、次の仕事も見つからず、お金に困った彼女は知人の紹介でキャバクラに勤めることにするが…。

ちょっととんとん拍子すぎとか、挫折しなすぎとか(いや、最初にしてたのかしら?)、何気にこの子結構きついこと言ってないだろうか(笑)とか、いろんなエピソードが尻切れトンボかなとか、キャラが書ききれていないかもとか、そういうのが若干気にならなかったわけではないのですが、全体としてはそれなりに面白かったです。人生こんなにうまくいくわきゃないので、これを読んで「私もがんばろう!」とは思えなかったですけれど…。でも読み心地とか読後感はとてもよいです。うん。個人的には主役の彼女よりケイが好き…。

きっとちゃんと取材して書いているんですよね。お水の裏側。実際こんな感じなんでしょうか。大変そうだなぁとか、えらいなぁとか、そういうところにすごく目が行きました。なんだか勉強になってしまった…ほんと、職業に貴賎はないですね。しかし…やっぱりお金もうかるんだなぁ。この本を読んだだけだと、自分にもできそうな気がしてくるから不思議です。え?無理?(笑)
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愛を海に還して [小手鞠るい]
4309017649愛を海に還して
小手鞠 るい
河出書房新社 2006-06-13

二十代で離婚を経験し、フリーライターとして生活していたなずな。一緒に住んでいる恋人・ワタルと愛にあふれた日々を送っていたなずなだが、ある日、本の編集者である早瀬亮輔と出会い…。

これを読んでいる私は、この主人公「なずな」とはまったく違います。年齢も、経験してきたことも、現在の状態も、たぶん考え方も行動も全然違う。少なくとも私ならこういう風に二人の人の間で気持ちが揺れることはきっとありません、というかこういうのはキライ。なんか、人生を生きていくための自分なりの「理屈」が全然違う感じ。(どちらがいいとか悪いとかそういうことではないですけれど)。

普通ならそういう「私ならこうはしない」っていう本を読んでいると、無性にイライラしたり、そればっかり気になってしまって、読みながら気持ちが離れてしまうのですが、この本はなぜかそういうことがなく…自分で不思議でした。全く共感できないのに、妙に心に入り込んできて、そして目が離せませんでした。

そしてこれもまた珍しいことに、「こういう風になって欲しい」というラストを想像しながら読まなかったので、読み終わったあと、なんだか私の心の風景は「凪」でした。うまく言えませんが…不思議な読書体験でした。こういう本も、好きです。

人が「もしも」と仮定したときには、すでにそれは始まっている。
その先にあるのは、救いようのない悲劇なのか、あるいは息も詰まるような幸福なのか。行き着くところで待っているものは何なのか、誰にもわからない。破壊なのか、再生なのか。歓喜なのか、苦悩なのか。わかっていることはただひとつ。人は、その人生の中で幾度かふいに訪れる、そのような決定的な仮定を、決して避けることはできないということなのだ。
一番印象に残ったフレーズがこれでした。私となずなとは違う人間だけれども、少なくともこれは、この実感は、「わかる」と思いました。
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階段途中のビッグ・ノイズ [越谷オサム]
4344012461階段途中のビッグ・ノイズ
越谷 オサム
幻冬舎 2006-10

上級生の逮捕というショッキングな事件のせいで、廃部の危機に陥った伝統ある大宮本田高校軽音楽部。たった一人残された部員の啓人は、為すすべもなくその事実を受け入れようとしていたが、幽霊部員だった伸太郎に引きずられ、校長に直談判。なんとか活動を認めさせた彼らだが、まずはメンバー集めから…と前途多難。同級生への恋、頼りにならない顧問、不協和音ばかりの仲間たち。憧れの「田高マニア」の舞台に、彼らのバンドは立つことができるのか?!

ボーナス・トラック』でデビューされた越谷さんの二作目です。待ってました!

期せずして二日連続で「高校生音楽モノ」を読みました。昨日は『ブラバン』、今日はこれ。そして私にはこっちのほうがぴったりくる…。すいません、単純なのでこういう分かりやすくシンプルに熱い物語の方がなじむのです。これ、大好き!!

ちょっと気が弱いけれど、音楽が大好きでたまらない啓人、KISSが大好きで一本気、思い立ったらどこまでもの伸太郎、女子にモテモテで演奏の腕もかなりのレベルなのに、なぜかバンド活動をしていなかった勇作、吹奏楽部を辞めたことで軽蔑されてしまった好きな女の子に認めてもらうべく、軽音でドラムを始めた徹。彼ら四人のキャラがとてもよく、そんな四人が織り成す熱い日々が胸を打ちます。いいねー!こういうの!

目標であり憧れでもある舞台に立つため日々奮闘する彼らに、次々にのしかかる難題。このピンチをどうやって切り抜けるのか?!どきどきしながら、最後まで一気に読み終わりました。ラストも爽快。こうくるか!というサプライズもあり、ほんとうに楽しめました。心温まりました。オススメです!出てくる曲、知ってるのもあるけれど知らないのも多数あり。聞いてみたくなってきたなぁ。
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運命の鎖 [北川歩実]
4488012167運命の鎖 the geneticfuture
北川 歩実
東京創元社 2006-07-27

アキヤ・ヨーク病。中年期に発病して死に至るという遺伝病。志方清吾は、自分の父を襲ったその病気を恐れ失踪した。精子バンクに預けていた精子を残したまま―。志方の失踪から二十数年、志方の血をひく子供たちは、受験、結婚、出産など、それぞれの岐路に立っていた。はたして遺伝病は受け継がれているのか、そして彼らの運命は…。

この人の本は…こう理論整然としていて、きっちりかっちりというか、落ち着いてよーく考えながら読まないと、わけがわからなくなる傾向があるのですが…。こ、今回もきつかったです(涙)。この登場人物たちが繰り広げる「推理」に着いていくのに一苦労。みんなまぁよくそんなにいろいろ考え着くなぁと、変なところで感心してしまいました。

読んでいると結局何がどうして、誰が誰で、いったい何がナゾだったんだっけ?という風に私の頭がナゾだらけになります。運命の鎖も私の頭もからまりまくり。おかけで読み終わってもいまいち爽快感がないというか…あっと驚く展開に、驚けるだけの思考能力が残っていませんでした…。なかなかおもしろくて、ぐいぐい読めるのですけれどね、妙に難しいんです(笑)。ラストの「二文字」にはなんだかぞくっとしました。怖っ!
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チーム・バチスタの栄光 [海堂尊]
4796650792チーム・バチスタの栄光
海堂 尊
宝島社 2006-01

心臓移植の代替手術であるバチスタ手術の専門チーム「チーム・バチスタ」を作り、次々と手術を成功させていた大学病院。奇跡のような成功が続いたそんな中、三例続けての術中死が発生。事故なのか、医療ミスなのか。内部調査の役目を押し付けられた不定愁訴外来の講師・田口は…。

「このミス」大賞受賞作、話題作をやっと読みました。なるほど〜。なかなか面白かったです。一気読みしました。

病院内の複雑にからまった「政治」や人間模様、(イメージとしては「白い巨塔」みたいな…?)、まったくうかがい知れない世界なので、そういうものなのかぁと思いつつ読みました。読み始めた最初は主人公のキャラがつかみにくかったのですが、白鳥が登場してからは、彼がすごすぎるのでもういいかと(笑)。しかし田口が探偵役かと思ってたのに…意外な展開でびっくりしました。こんなのもありなんですねぇ(笑)。(しかし白鳥を見ていて「伊良部」先生を思い出したのは私だけではないはず…(笑))

「ミステリー」としては、まぁあまり言うとネタバレになりますが、まぁこういう専門の世界ですし、どう間違っても「真相を先に推理する」というわけにはいかない展開でしたが、それにあんまり裏切られた感じがしなかったのはよかったなぁと。(あんまりひどいと「ずるい!」って思っちゃうたちなので)。

ただ、こんなふうに「人の心」をクローズアップしてずっと描いているのなら、「なぜこんなことが起こったのか?」を、もっと心が痛いくらいに書いて欲しかったかなぁと、ちょびっと贅沢なことまで思っちゃいました。いやでもこれ一作目ですし。すごいですよねぇ。しかし実際のお医者さんが書いた病院を舞台にした物語である本書。次作は(あるとしたら)どうなるのか、気になります…。

そして、どうしてもずっとひっかかっていることがあるのですが…。えーと、冒頭部分の手術の視察を命じられるシーン。「手術は三日後」と書いてあるのですが、途中で「明後日の手術」という言葉が…。明後日は二日後ですよね?あれ?私何か根本的に間違ってますか?!(ものすごくバカなこと聞いてるんだったらどうしよう)。
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