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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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鴨川ホルモー [万城目学]
4916199820鴨川ホルモー
万城目 学
産業編集センター 2006-04

二浪して京大に入学した安倍。アルバイトの帰りに手渡されたチラシをきっかけに、謎のサークル「京大青竜会」に入った彼を待ち構えていたものは…。

「ホルモー」って何よ!というミステリーではありません。その説明はちゃんと序盤でしてあります。でもまぁ説明を読んでも「それ何よ!」となりますが…(笑)。あとは読み進めていくしかありません。そして、それは苦労しなくてもすいすい行けます。ラストまではあっという間でした。王道…ではないのかもしれないけど、基本は王道の、非常に真っ当な青春小説でした。楽しく読めます!!

この本ははじめのうち、設定といい、語り口調といい、どうしてもどうしてもどうしても、森見さんの『夜は短し歩けよ乙女』とか『太陽の塔』とかとかぶってかぶって仕方なく(すいません、へんな先入観で、でも振り払っても振り払ってもその思いが…)、こういう「京大のちょいだめ男」ってのは今世間の流行なのかしら…とか思いながら読んでました。でも最後まで読んでみたら着地点が全然違う本だったので、なんだか安心しました。はい。そう考えると、前半と後半(しかもかなりラストの方)で、だいぶ印象の違う本だったなぁと思います。

ところでなんでこの表紙は四人しかいないんですかねぇ。ここは五人じゃないの?!

B000002UB3【追記】
↑と、上のような疑問を書いたら、木曽のあばら屋さんが「それだと"Abbey Road"のパロディにならないからじゃない?」という明確な回答をくださいました。おぉ!なるほど!これね!これね!全然気づきませんでした…!!ありがとうございました。

Abbey Road
The Beatles
Capitol 1990-10-25
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スコーレNo.4 [宮下奈都]
4334925324スコーレNo.4
宮下 奈都
光文社 2007-01-20

アンソロジー「コイノカオリ」や「エソラ」で見かけてずっと気になっていた、宮下奈都さんの単行本がついに出ました!しかも書き下ろし長編です。うれしいです。装丁もステキで、うれしくなってしまいます。表紙も裏表紙も、じっくり見てしまいました。

スコーレっていうのは、 ギリシャ語でスクール(school)の語源だそうです。でもこの本で描かれているのは、いわゆる入学して卒業するあの「学校」だけじゃありません。何かを、学ぶ場所。ものごとを知る場所。それは家庭だったり、職場だったり。場所だけじゃありません、人から学ぶことだって、たくさんたくさんある。

この本は、そういう場所や人々を通じて成長していく、一人の女性の物語です。小さなときは、両親や家族や兄弟がその世界の全てだった少女が、だんだんに時を重ねるにつれて、広い世界で様々なことを知っていく。自分自身ですら気づいていなかった、「自分」を知っていく…。その過程が、落ち着いた静かなテンポで語られていきます。

主人公は、骨董品店の三人姉妹の長女として生まれた麻子。何かに「執着」するということ、何かを「愛す」ということ、強い気持ちで何かを「欲しい」と思うこと。それができないと思っている自分自身の、その頑なさや、抱えている寂しさ。「寂しい」という言葉を彼女が直接使うわけではないけれど、でも、なんとなく、こう、わかる気がするというか、染みてくるというか、麻子の感じている「気持ち」が伝わってきました。読んでいて、胸がしくしくしました。もうちょっと、自分を好きでいていいんだよ、そんなふうに思わなくていいんだよって、何度も思いました。

だから、この物語のこのラスト、とってもとっても、うれしかったです。私の心にも、何か新しいものが芽生えたみたいな気持ちになれました。笑顔になれました。正直、読んでいる最中に、自分がラストでこういう気持ちになるって予想をしていなかったので、びっくりしました、いい意味で。

「スコーレNo.4」、麻子にとってのそれは、何だったのかな。私にとってのそれは、何なのかな。そんなことに思いを馳せました。これからだって、きっとまだまだ…。

オススメです。
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半島を出よ(下) [村上龍]
4344007603半島を出よ (下)
村上 龍
幻冬舎 2005-03-25

さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか、ある若者たちが決死の抵抗を開始した。

上巻に引き続き、一気に読み終わりました。すごいものを読んでしまったなぁと思います。

なにがすごいって、一番すごいのは、この本の中で「北朝鮮の人の視点」で語られるパートがあるということ。これ…なかなかできることじゃないと思います。簡単に適当に書けるもんじゃないと思います。私達日本人には理解できないかもしれないことを、同じ日本人である村上さんが書いていらっしゃる。それも読む限りでは、本当の「朝鮮人」の気持が語られている。本気で驚きました。そういったことも含めて、この本を書き上げるのにいったいどれだけの「パワー」が費やされたのだろうと思うと…なんだか言葉がありません。はぁ。

グロテスクな描写とか、爆発とか、そういうものよりもっとすごい衝撃を心に残す本でした。
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半島を出よ(上) [村上龍]
434400759X半島を出よ (上)
村上 龍
幻冬舎 2005-03-25

北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後、複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。日本政府はこの事態にいったいどう対応するのか?!

正月早々…すごいものに手を出してしまいました。近未来…とかいいつつ、2007年からスタートしているこの物語。もう今年じゃん…!と、なんだかとっても恐ろしくなりました。

最初の登場人物一覧を見て「これは無理か?!」とかなりびびったのですが、どうしてなかなかちゃんと読めます。というかノンストップ一気読み状態です。よかった…。感想は下巻を読んでから書きます。

ところでこの「イシハラグループ」の方々の名前は、全員実在の幻冬舎の編集さんの名前だというのをどこかで聞いたのですが、ほんとうでしょうか?それまたすごいなぁ。(あぁ、イシハラってあの石原さんか!)
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夜は短し歩けよ乙女 [森見登美彦]
4048737449夜は短し歩けよ乙女
森見 登美彦
角川書店 2006-12
livedoor BOOKSで購入

同じサークルの後輩「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」。春の夜の先斗町で、夏の神社の古本市、秋の大学の学園祭。二人を待ち受けるのは奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして…。

これはまさにファンタジーですね〜。さすがファンタジーノベル大賞デビュー作家さん!(?)。なかなかにステキな物語でした。個人的にはこの本の印象はこの「表紙」に負うところが大きかったなぁと思います。この絵の二人を想像してるからこういう「かわいい」印象で読めるなぁという。(そうじゃなかったら…結構しんどかったかも)。

読み始めた最初は二人の語りが交互に…というわけでもなくランダムに入れ替わるのが読みづらくて仕方なかったのですが、次第にその不思議なテンポにも慣れました。読んでいて胸がきゅん!というパターンではなかったですけれど、ここそこで「くす」っと笑える部分があったりしてそこがいちいちよかったです。ロマンチック・エンジン搭載の男子…いいですね。人事を尽くして天命を…我に天命を!!(笑)。

しかし、確かにかわいかったし笑えたしよかったのですが…こう、なにかが心にひっかかっていて、他の皆さんが絶賛されているほど素直にこの本を賞賛できないわたくし。あれか、理系男子大学生の実態を見たことがあるからか…?!

ここに登場する樋口さんと羽貫さんは『四畳半神話大系』の登場人物であるとのこと。そっちも読んでみようと思います。

ちなみに…私は普通にグーでパンチするとき、親指は内側に入れるもんだと思ってました。違うんですね。知らなかった〜!間違ってた〜!
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太陽の塔 [森見登美彦]
4101290512太陽の塔
森見 登美彦
新潮社 2006-05

京大を休学中の森本。華のない生活を送っている彼だが、一度だけ女性と付き合ったことがある。彼女の名前は水尾さん。水尾さんに振られた森本はそれ以来、長きにわたり「水尾さん研究」を続けていたのだが…。

第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。いやぁ、思ってたのとずいぶん違う小説でした!これが大賞…懐が深いな、ファンタジーノベル大賞。

なんというか、こう、不思議な小説でした。嫌悪感が…あるような、ないような。好きでもないけど、でもきらいじゃない…かな?面白いのか面白くないのか…笑えるのか、笑えないのか…うーん、それも微妙。評価が難しい本です(笑)。とりあえず後半より前半が好み。主人公の設定(学校やら学部やら)が、著者そのままってのはいただけない気がちょっとしたりしましたが、デビュー作って大概そうかもと言えばそんな気も。

ちなみに文庫には「失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ」と書いてありましたが…、えー?そういう本だったの?だとしたら読み方間違えたな、わたし…。まぁ、「じゃぁどういう本なの?」って聞かれるとものすごく難しいんですけど(笑)。青春…?いや、その言葉ともまた違うような…だってこの言葉から喚起されるさわやかなイメージとはきっと違う…でも青春…うーむ、難しい!

「太陽の塔」を、見てみたくなりました。(見たことないんです)。

森見さんのブログ → この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ
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シャドウ [道尾秀介]
4488017347シャドウ
道尾 秀介
東京創元社 2006-09-30

癌で母をなくした小学五年生の鳳介。父の洋一郎と二人だけの暮らしが始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が、夫の職場である医科大学の研究棟の屋上から飛び降り自殺を遂げる。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが…。父とのささやかな幸せを願う少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは?!

「ミステリ・フロンティア」第27回配本です。

初読みの作家さんだったのですが、やられました。うーん、やられました。なかなかすごいです。さすがミステリ・フロンティア。レベル高し…!

何度も何度も語り手が変わります。同じことを、複数の視点が語る。その度にふっと時間が巻き戻されたような不思議な感じがして、もうその時点で私は惑わされていたのかもしれません。読みながら、警戒はしていました。彼らは確かに「語って」いるはずなのに、でも…何か正体が見えてこない、そんな予感。「これはなんかあるだろうな」というニオイはぷんぷんするのです。だからすごくいろんなことに想像をはりめぐらし、注意して、自分なりの展開をイメージしていました。でも…それは全部ミスディレクションで、しかも作者さんが絶対狙ったミスディレクションで、全てが明らかになったとき、「うわ!やられた!」と思いました。悔しいような…一種爽快なような…。あぁ、やられた。

本当は会社帰りの電車で半分読んで、続きは翌日の通勤電車の中で読もうと予定していたのですが、途中でやめて寝るなんてできなくて、結局夜中までかかって一気に読んでしまいました。やっと読み終わって、衝撃を受けて、倒れるように寝たら、夢にまで出ました。そのくらいの力を持った作品でした。

そしてこの物語はそういうあっと驚くミステリィでもあり、その一方で少年・鳳介の成長の物語でもありました。素直に胸打たれました。いいなって、思いました。鳳介…大きくなるんだぞ!

【追記】
こんなのを見つけました。→ 道尾秀介「ここだけのあとがき」
そしてこの表紙って…読み終わってあらためて見るまで気付きませんでしたよ!(赤面)
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彼女がその名を知らない鳥たち [沼田まほかる]
4344012399彼女がその名を知らない鳥たち
沼田 まほかる
幻冬舎 2006-10

八年も前に別れた男、黒崎のことを忘れられない十和子。淋しさから、会社の飲み会で出会ったうだつの上がらない中年男・陣治と関係を持ち、一緒に暮らすようになる。共に暮らしながらも諍いの絶えない日々を送る十和子だが…。

わぉ、結構びっくりしました…。最初のうちはこの前読んだ『生きているだけで、愛。』みたいな、精神的に追い詰められた女性の話なのかと思って読んでいたのですが、どうもそれだけではなく、なんかもっとすごいものでした。上手く言えないですけれど、え??そうくるの?こう終わるの?という衝撃がすごい本でした。

以下、気をつけて書きますが、ネタバレありかもしれません。

この主人公の十和子に、最初のうちはかなり驚かされました。一緒に住んでいる相手である陣治を罵倒するする、するする。それがまた容赦ないというか、私にとってはありえない激しさで、唖然。会話が大阪弁で交わされていくので、なんというか迫力も倍増というか。これだけ言えばすっきりするんじゃないか、というか、ここまで言うなら一緒にいるのやめれば?って不思議に思えてくるくらいのものでしたが…。わかるような、わからないような。でも、この話はそれだけでは終わらないのです。

そもそもこの、十和子が忘れられないという「昔の恋人」との間に、いったい何があったのか。何かあったことは間違いないのに、なかなかそれが明かされない…。気になりつつも、そうこうしている間に十和子には新しい男ができて、さらにその男がなんとも怪しいような怪しくないようなで、話はさらに複雑な方向へ…。

でも恋愛小説とかじゃないんです。これ。いや、恋愛小説なのかな…違う気がするんだけど…。うーん、「愛」を描いていることは確かなんですけれど、恋愛なんて言葉で、くくってはいけないような、壮絶な、恐ろしい本でした。そして悲しい本でした。一筋縄で行かなすぎです。『容疑者Xの献身』もびっくり…。オススメ!って声を大にして言えるような本じゃないのですが、読んだ価値は、あった本だったと思います。
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生きてるだけで、愛。 [本谷有希子]
4103017716生きてるだけで、愛
本谷 有希子
新潮社 2006-07-28

津奈木と付き合って三年になる寧子。「ねえ、あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ?」過眠、メンヘル、二十五歳。人と人とがつながりにくい現代を生きるひとりの女の子の物語。

読み始めたときに、「ずいぶんとまぁエキセントリックな主人公だなぁ」と思っていたら、彼女の高校時代のあだ名が、まま「エキセントリック子(略してエキ子)」だったのでちょっと笑いました(笑)。

通常だと、苦手なタイプの本です。「ふぅん、そういう人もいるのか…」ってそういう事実は理解できるけれど、でもきっとほんとうには理解できなくて、当事者の方にしてみれば私の理解なんて「けっ」って感じなんだろうなぁとか思ってしまい、どうしても入り込めないことが多いタイプのテーマ。

でもこの本は、自分でもびっくりするくらいに、「読め」ました。おもしろかった、いや、おもしろいっていうと語弊があるかな…うーん、なんというか、すごく引き込まれました。魅力的でした。この感情の赴くままに、そのまま綴られていく迫力満点な「脳内だだもれ」な感じが、私にはいいのだと思います。状況はわからないけど、考えていることはすごくわかるから。なんというか、不思議ですけど、好きです、この本。声出して笑ったり、しました。すごい。すごい本でした。圧倒的でした。

この投げ遣りな感じも、泣き喚きたい気持ちも、何もかもどうでもよくなる気持ちも、なんか全部わかる。うっかりトイレでみつをに励まされてしまう気持ちも。はぁ。でも、寧子さん、あなたには津奈木がいて…、いいなぁ、こういう「愛」も、ありなんだなぁ、すいません、ちょっとしんみりうらやましかったです。心温まっちゃいました。

でも、こんなふうに暴走したいときに暴走できるのと、押さえ込んでしまうのと、どっちが健康な心なのかなぁ…。

今度落ち込んだら「大丈夫たよ」を思い出して、一人で笑って元気になろうと思います。この本、なぜか、落ち込んでいるときにはかなりオススメ…です(私の場合)。
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千年の黙―異本源氏物語 [森谷明子]
4488023789千年の黙―異本源氏物語
森谷 明子
東京創元社 2003-10

闇夜に襲われた中納言、消え失せた文箱の中身―。幾重にも絡み合った謎を解き明かす紫式部の推理を描いた第一部「上にさぶらふ御猫」、『源氏物語』が千年もの間抱え続ける謎のひとつ、幻の巻「かかやく日の宮」―この巻はなぜ消え去ったのか?式部を通して著者が壮大な謎に挑む第二部「かかやく日の宮」。紫式部を探偵役に据え、平安の世に生きる女性たちの姿を鮮やかに描き上げた王朝推理絵巻。第13回鮎川哲也賞受賞作。

なかなかに読み応えのある一冊でした。これが「書き下ろし」とかじゃなくて、文学賞の応募作品なの?!ということにびっくり…。そして森谷さんの写真もついていて、ちょっぴり得した気分…。

まずこの発想がすばらしい!と思います。紫式部が探偵役ですよ?かといっていきなり現実を無視して式部があっちの屋敷こっちの屋敷に侵入して捜査をしたりするわけではもちろんなくて(笑)、(それだと「なんて素敵にジャパネスク」になってしまう)、彼女はいわゆる「安楽椅子探偵」です。式部のアシスタントとしてこの物語を進めていくのは「あてき」という女童。彼女が聞きつけてきたり、調べまわったことを元に、式部が鮮やかな推理を披露するわけです。それがまたわりと「飛ぶ」推理なもので、読者としてはもう素直にすごいなぁと思うしかありません。

よくある「日常の謎」系の物語も、舞台がこの時代だとなかなか斬新です。その「謎」もまたふるっていて、とくに第二部。これってほんとうに実際現在も論議されている問題なんですね。「源氏物語には欠けている巻があるのではないか?」ってこと。私は無知なので知りませんでしたが、(なにしろ「源氏物語」を「あさきゆめみし」でしか知らない…)、その道の研究者たちにとってはものすごい関心事なんだろうなぁと。その「謎」にこんなふうに挑んで、こんな答えを出してしまった森谷さん、すばらしい!のひと言です。私は無責任な読者なので、(研究者じゃないので)、ものすごく面白かったです。

面白かった…とはいえ、それは「笑える」とかそういう意味じゃなくて、なんというか、知的興奮?この物語は基本的にはしっとりとした雰囲気で語られます。二段組で難しい漢字も多くて、読むのはなかなか大変なのですが、でもやめられない。事件の真相や、彼女たちが生きているこの時代は、決して美しいだけのものではありませんが、それでも私はこの本が好きだなぁと思うし、そう思わせる筆力がすばらしいなぁと思います。お見事。
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