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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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やまだ眼 [山田一成・佐藤雅彦]
4620317942やまだ眼
山田 一成 佐藤 雅彦
毎日新聞社 2007-02

佐藤さんといえば「ピタゴラスイッチ」!(大好き)。
山田さんは…えーと、どなた?と思ったら「悲しいとき〜!」の人ですね。
(すいません、滅多にテレビ見ない人間なもので…この程度の知識で)。

そのお二人でいったいどんな本を?と思ったら…めちゃくちゃ面白いじゃないですか!
読みながら何度笑ったことか…!かなり怪しかったと思います。でも止まらない!
山田さんのものすごい絶妙な「ひと言」に、佐藤さんが解説のようなものをつけていらっしゃるのですが…この面白さはすごいです。すごいです。すごいです!いや、天才。

組み立て式家具の予備ネジ、
どうせ使わないだろうけど
何か捨てられない。
だまされたと思って、皆様、ぜひ。「悲しいとき〜」この本を読みましょう。
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無銭優雅 [山田詠美]
4344012844無銭優雅
山田 詠美
幻冬舎 2007-01-31

四十二歳の慈雨が出会った、同じ歳で自称「運命の相手」栄。二人の恋の行く末は…。

なんとまぁ勢いのあるというかなんというか。このテイスト、度肝を抜かれました。ぽかーんとしてしまうくらいの本です。いや、いい意味で。すごくいい意味で。

慈雨と栄、この二人は…この二人を…どう思ったらいいのでしょう。うらやましいような、うざったいような、素直な羨望の気持ちと、第三者としてのひがみと、読者の立場としてはどっちに立ったものか非常に難しい、両方の気持ちになってしまう本でした。でもそれってすごいですよね。そして私がどう思おうが、どうでもいいんですもの、この二人には。まさに優雅。これぞ優雅。彼らはどこまでも行きます。ずんずん行きます。あぁ、やっぱりうらやましい、でもうざったい(笑)。でもいくつになっても恋は恋。いいじゃないか、なんだって!ありじゃないか、なんだって!すがすがしいです、いっそ。

ここに書かれていることは愛か、死か。それは同じものか。とにかく一気読みです。こういうことを、こういう風にこの迫力で書けてしまう、山田さんに脱帽です。先日「糸山さんはロックンロールだなぁ」と思ったのですが、山田さんもロックンロールです。

いつかこの境地にたどり着くことができるなら…。そう思うと、これから生きていくことが、ちょっぴり怖くなくなりました。
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エンドコール メッセージ [山之内正文]
4575509426エンドコールメッセージ
山之内 正文
双葉社 2004-05

表紙が気に入って読んでみました。初読みの作家さんです。

ひったくり現場が録画されていたレンタルビデオ。なぜ、彼がそんな映像を撮ったのか。そこにはある切実な想いが託されていた…。表題作「エンドコール メッセージ」のほか「風の吹かない風景」「便利屋稼業 猫捜索顛末記」「明日に囁く声」が収録されています。

基本的にはどれもとてもよく考えられた「ミステリィ」です。ストーリー運びがとっても上手いです。でも…、それだけじゃなくて、どの作品もこう、それにかかわった人の気持ちがすごくすごく丁寧に書かれていて、ただ読んで謎が解けて面白かった!っていうだけじゃない余韻を残します。こういうの好きかも。ちょっと追っかけてみようかなと思う作家さんに、また出会えました。
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浮世でランチ [山崎ナオコーラ]
4309017789浮世でランチ
山崎 ナオコーラ
河出書房新社 2006-09-12

三年間勤めていた会社を辞め、タイ、マレーシア、ミャンマーを巡る旅へと出発することにした二十五歳の君枝。幼なじみの犬井や大好きな女の子“タカソウ”らと、毎週“宗教ゴッコ”をして遊んでいた十四歳の君枝。二つの物語。

人のセックスを笑うな』のナオコーラさんの二作目ですね。随所にある「おぉ」と思わせるキラキラしたところは健在。いいなぁ、これがとても好きです。

主人公は、二十五歳の丸山君枝と、中学二年生の丸山君枝。一人の人物の十年の時を経た二つの物語が交互に語られる、不思議な構成になっています。二十五歳の自分に思いをはせようとして、そんな大人のことは想像もできないと思った中学生の君枝と、その二十五歳になった君枝と。二つの世界の描写がとても鮮やかでした。

特に何がどうこうという物語ではないのですが、静かに…いい感じでした。俄然次作が楽しみになってきた自分がいます。
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それからはスープのことばかり考えて暮らした [吉田篤弘]
4766001303それからはスープのことばかり考えて暮らした
吉田 篤弘
暮しの手帖社 2006-08

郊外の小さな街のアパートに引っ越してきた失業中の大里。街で人気のサンドイッチ屋の店主とその息子、アパートの大家さん、行きつけの映画館の係員やそこでよく会うおばあさん…彼と彼が出会った人々が紡ぐ、あたたかい日々の物語。

ほうぼうでタイトルを見かけて気になっていたので、図書館で借りてきました、が、読み終わって今、買ってもいい!これは買い!という気持ちですごくいます。大好きです。

こんなタイトルだし、暮らしの手帳社だし、食べ物とか料理とかにまつわるエッセイ集なのかな?と思って読み始めたのですが、全然違いました。ステキなステキなステキな×100、物語でした。(すいません、吉田さんの本を読んだことがなかったので…)。

こんな生活、こんな日々。ありそうで、でも夢みたいで、でもきっといつでも現実にできることで、読んでいて心がほっかり暖かくなりました。サンドイッチが食べたくなり、スープが飲みたくなり、とりあえずパンがなかったのでコーンスープを作って飲みながら読みました。(よかった、休日に家で読んで)。

最後の「名なしのスープのつくり方」、コピーして冷蔵庫に張っておきたいくらい、大好きです。(しかしあんまり大好きでうれしくなったので、かなりのハイテンションで喜び勇んで相方(職業:調理師)に見せたところ、「これじゃ作れないよ」「本を読んできて最後にこれ見ないとわからないよね」っていう至極真っ当クールな返答をいただきました。…温度差…。)

今日は一日『それからはスープのことばかり考えて暮らした』のことばかり考えて暮らしたいと思います。オススメです!!
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秋の大三角 [吉野万理子]
4103006315秋の大三角
吉野 万理子
新潮社 2005-12-15

横浜の女子高に通う理沙。ある日あこがれの先輩に「電車に出る痴漢について知っていることがあったら教えて欲しい」と頼まれた理沙は…。

妙にリアリティーのある…ファンタジーです。でも個人的にはそのリアリティーがちょっとあだになっちゃったかなという感じ。舞台が思いっきり現在の横浜で、「東横線」だの「根岸線」だの「みなとみらい」だの「綱島街道」だの、あまりに普通に自分の実生活の周りにあるものがこれだけ出てくると、なかなかファンタジーの世界には入り込めないのです…。特に綱島街道は…ちょっとねぇ、絵が浮かびすぎちゃって、排ガスのにおいさえしてそうな(笑)。

全体としては、可もなく不可もなく…悪くないんだけど…という感じでした。タイトルの意味が、とってつけたような気がしちゃったってのもあるかなぁ。『雨のち晴れ、ところにより虹』の方がダントツでよいです。描かれている世界が全然違うので、比べるのもなんですけど。

ちなみに、これだけきっちり実在の世界を描いているこの作品ですが、一つだけ現実と違うところが…。あの大学に「理学部」はありません(笑)。
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雨のち晴れ、ところにより虹 [吉野万理子]
4103006323雨のち晴れ、ところにより虹
吉野 万理子
新潮社 2006-07-20

湘南を舞台に、親子・友人…様々な人間関係を描く、六つの物語。「なぎさ通りで待ち合わせ」、人気予備校講師の母と高校生の優花の物語「こころ三分咲き」、どうにも不幸続きで厄払いに行こうと思い立った由衣の物語「ガッツ厄年」、ホスピスに入っている須藤の物語「雨のち晴れ、ところにより虹」、空にあこがれる少年、雄貴の語る「ブルーホール」、学生時代の親友の結婚式にのぞむ佳苗の物語「幸せの青いハンカチ」が収録されています。

短編集…と一口にくくってはいけないのかもしれません。よく目次を見ればそれぞれの「短編」のタイトルの前には、「第一話」「第二話」の文字があるし、それに…この物語には全編を通じて、直接的、間接的に登場する一人の女性がいるからです。とても印象的な、女性が。

最初はよくある連作短編かなぁと思って読んでいました。最初の話にちらっと出てきた人が、次の作品にもまた登場して…というみたいな。でも読み進めていくうちに、それは違うかなと思いました。だってどんどん自分の中でその女性、「常盤さん」の比重が大きくなっていくんですもん。そればっかり気にしながら読んじゃうんです。でてくるかな、どうなるのかなって。

最初のお話たちを読んで、あ、この人またでてきた、あ、また登場した、と思っていた次に、彼女がほぼ主役のお話「雨のち晴れ、ところにより虹」がきて、次の「ブルーホール」には登場しないのかな、って思ってたら、あ!っと驚く「関係」がちゃんとあって。そしてラストの「幸せの青いハンカチ」に続いていく。なるほど…としみじみ感心しました。こういう構成のお話って、あんまりないんじゃないかな?読み終えたころには、常盤さんのことがとてもとても好きになっていました。

それぞれの物語、それ単独でも、とてもシンプルにいいお話たち(テレビドラマみたいにきれいにまとまりすぎかなという感はなきにしもあらずですが)なのですが、なによりもこの構成に感動してしまった私でした。

この本はゆうきさんのおすすめで読みました。さすがゆうきさん!普通だったらスルーしてしまうところの本だったと思います。ありがとうございました!

【おまけ】
最後の「幸せの青いハンカチ」で、甲子園で優勝した早実の斉藤くんのことを思い出しました。今大ブームなんですよね?「青いハンカチ」。なんてタイムリー!「青いハンカチ」で検索をして、この本を発見して買ってくれたりしないかしら〜とか思ってます。
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ひなた [吉田修一]
4334924832ひなた
吉田 修一
光文社 2006-01-21

新堂レイは、誰もが知っているブランド、Hの広報に就職したばかりの新卒。昨年、元同級生の大路尚純と偶然再会して付き合い始めた。尚純は一浪でまだ学生、文京区小日向の実家に家族と暮らしている。その実家に兄浩一と兄嫁の桂子が引っ越してくるという。兄嫁はファッション誌の副編集長だ。浩一には離婚しそうな友人、田辺がいる。田辺はいつも日曜の午後浩一に電話をかけてきては浩一を連れ出していく…。
一組のカップル、一組の夫婦、そして一人の男の物語。さらけださない人間関係。

レイ、尚純、浩一、桂子の四人が入れ替わり立ち替わり語り手になって、春、夏、秋、冬と物語が進みます。「彼女」「彼」「夫」「妻」。誰かが誰かを見たときのその「姿」と、その本人自身の思う自分の「姿」と。立場がかわると物事や人というのはかくも見え方が違うものよ…としみじみ。

なんというか、読み終わると非常に不安になる小説でした。っていうかここで終わりですか?!あぁ…この「置いてけぼり」感が、でも逆にすごくリアルでした。この日常。人生って、こういうものですよねぇ…とまたしみじみ。

ちなみにこの小説、もとは「JJ」(歯医者さんでくらいしか手に取らないなぁ)に連載されていて、そのときのタイトルは「キャラメルポップコーン」だったそうですが、この改題は…大正解だったと思います。はい。
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春、バーニーズで [吉田修一]
4163234802春、バーニーズで
吉田 修一
文藝春秋 2004-11-20

妻に連れられてバーニーズに買い物に来た筒井。その店で偶然再会した相手は…。

「春、バーニーズで」「パパが電車をおりるころ」「夫婦の悪戯」「パーキングエリア」「楽園」という五つの短編が収録された短編集です。(「楽園」意外は連作短編ということに…なるんですよね?)

実は初めて読んだ作家さんなのですが、すごくシンプルというか透明感があるというかくせがないというか、そういう文章の方だなぁという印象を受けました。(全然違ったらごめんなさい。)ものすごくどろどろするわけでも、かといってあっさりしすぎるわけでもなく。

なんとなく筒井さんのその先も気になったりしました。あんまり登場してくるわけでもないのに、存在感のある奥さんもなんか好きでした。
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ルパンの消息 [横山秀夫]
4334076106ルパンの消息
横山 秀夫
光文社 2005-05-20

警視庁にもたらされた一本のタレ込み情報。十五年前に自殺として処理された女性教師の墜落氏死は、実は殺人事件だった―。
時効まで残り二十四時間。事件解明に総力を挙げる捜査陣。事件当時その高校の学生だった三人の男子生徒が立てた計画「ルパン作戦」とは…。

話題作…やっと読めました。幻の処女作…ほほう。

読んでいて若干「これは無理があるんじゃ…」とか「こんなことあるわけない…」みたいな部分が垣間見えたりもしたのですが、全体としては先が気になって気になって、思わず掟破りの「最後の方を先に読んじゃう」に手を出しそうになるくらいでした。だって、どう解決するのか早く知りたくて…いや、がまんしましたけど。最後まで読んですっきり。はぁ〜。

三億円事件までからめたこの展開、そもそもその「三億円事件」を、知識として知ってはいるけれど、まだ生まれてもいない大昔の事件だし、むしろフィクションのように感じていて、だから何?という感想くらいしかない私にとっては、別にからんでくれなくてもよかったような気もしますが…。事件に興味のある人にとってはすごく面白いのではないでしょうか。
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