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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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キサトア [小路幸也]
465207784Xキサトア
小路 幸也
理論社 2006-06

目が悪くて色の区別がうまくできないけれど、小さな芸術家である少年アーチ。ふたごの妹・キサとトアと「風のエキスパート」である父親と、海辺の町に暮らす彼ですが…。

児童書…になるのでしょうか。いや、でももう(こんな)大人の心にも、さわやかな風が吹き抜ける、そんな本でした。

ちょっぴりファンタジーな味付けで、現実の世界と、ほんのちょっとずれているような、そんな世界に暮らす人々の物語。やっぱり小路さんの書く子どもって、大好き。主人公のアーチくんが、もうケナゲでケナゲで…、そんなにがんばらなくていいんだよ!ってずっと心の中で思いながら読んでいて、だからラストの方のお父さんのセリフには、私が安堵の涙を流しそうになりました。なんてステキなお父さん!「なるがままに。あるがままに。」その言葉に励まされたのは、アーチだけではありませんでしたよ!

人と人のつながりの温かさと、でもその中にやっぱり存在するちょっと暗い気持ちと、自然と人のかかわり方・あり方と…。もう大切なことがいっぱいいっぱい、めいっぱい詰まった、そんな本でした。

表紙は大好きな木内達朗さん。読んでいて「あ!表紙はこのシーンだ!」って思ったとき、うれしかったです。そして姿は見せないけれど、この物語の陰の主役(?)である記者「Y.S」氏。このイニシャルはやっぱり…「Yukiya Shoji」ですよね?!(一人で合点して悦に入っているわたくし)。
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東京バンドワゴン [小路幸也]
4087753611東京バンドワゴン
小路 幸也
集英社 2006-04

東京は下町にある「東京バンドワゴン」は老舗の古本屋さん。四世代の家族が営むこのお店で、春夏秋冬、もちあがる様々な騒動は…。

うーん、よかったです!サザエさんみたいな大家族。あっちこっちでいろんなことがあって、基本的には仲がよくて、でも時にはケンカもして、泣いて笑って。ご近所さんとももちろん仲良し。そんな彼らの会話を聞いてるだけで(読んでるだけで?)、目の前に風景が浮かんでくるかのようでした。そしてそれはもう泣けちゃうくらいステキな光景なのです。こういうの、テレビドラマになりそうだなぁ、見たいなぁって思いました。心から。

なんかもうそういう意味だけでも素晴らしかったんですけど、さらにそれに彩を添えているのが、この物語の「語り手」さん。そうかぁ、そうきたかぁ!と思ってしまいました。さすが小路さん。とってもステキです。

ジャンルで言うと「日常の謎」系になるのかもしれないですけど、それもただシンプルにその謎だけを追うんじゃなくて、ほかにもいろんなことが並行して起こってて(なんてったって大家族ですから!)、それら最後にすらっと繋がって解決したりする、その模様が読んでいてとても楽しかったです。

ひと言で言うと…「LOVEだねぇ。LOVEなんだねぇ。」。
全部読み終わってから、もう一度すぐに最初から読み返したくなるような、また彼らに会いたくなるような、そんなあったかい、あったかい物語です
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ホームタウン [小路幸也]
4344010302ホームタウン
小路 幸也
幻冬舎 2005-08

重い過去を背負い、分かれて暮らす兄妹の征人と木実。兄の元へ久しぶりに届いた妹からの手紙の内容は、結婚するという知らせ―。ところがその矢先に木実が行方不明になり、また婚約者の青山とも連絡がつかなくなります。二人を捜すために奔走する征人。いったい何が起こったのか?

先が気になって気になって、一気に読みました。読みながらずっと、ちょっとだけひっかかってしまっていたことは、そんなにも「血」というものに人は縛られてしまうのだろうか?ということでした。重たい過去なのはわかります。不幸な出来事なのもわかります。でもだからといって、その血が自分に流れているということを、そんなに思い悩んでしまうものなのでしょうか?私が幸せに育ってしまっているだけなのかもしれません。でも事件は起こってしまったけれど、彼ら兄妹にだって、そこに至るまでの幸せな時間はあったはずで、そんな記憶は何の助けにもならなかったのかなぁ…と、とても悲しい気持ちになりました。もっと自信をもって欲しい!って。

そんなわけで、主役たちの気持ちがいまいち理解できなかったダメ読者な私ですが、彼らを取り巻く人々の暖かさや、かっこよさにはやられました。人は一人で生きているんじゃないんだなぁ…、こんなに素晴らしい人が回りにたくさんいて、幸せモノじゃないか、いつまでもぐじぐじ引きずるなぁ!と、ハッパをかけたい気持ちでずっと読んでいたので、ラストには救われる気持ちになりました。そうだよ、血の繋がりが全てじゃない、それだけじゃないんだよって。

もうとにかく、彼らには幸せになってほしい気持ちでいっぱいです。
これ、いっそシリーズで続いてくれないかなぁ…。
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HEARTBEAT [小路幸也]
4488017150HEARTBEAT
小路 幸也
東京創元社 2005-04-25

高校時代の淡い恋、そして二人が交わした約束。十年後、約束を果たすためにやってきた彼が知らされたのは、彼女が三年前から行方不明になっているという事実。彼女を探すために、彼が相棒に選んだ男は…。

「ミステリ・フロンティア」第15回配本です。

もっともっと読んでいたかった…この二倍厚さがあってもよかった…そう思わせる物語でした。小路さんらしさがぎゅっと凝縮されていて、すごくよかったです。

読み始めて最初のうちは、誰が誰だかわからなくて、いろんなことを想像しながら手探りで読みました。読み進めるにつれて、そのもやもやがだんだん晴れてきて、何が起こっているのか飲み込めてきて、そして最後につながっていく…、その過程がおもしろくてぐいぐい引き込まれました。

この本を、読んでいる間も、読み終わってからも、ずっと感じられるのは「切なさ」です。登場人物たちみんなの想いが、気持ちが、その暖かさがとても切ないのです。胸がいっぱいになります。涙が出そうになります。

「Can't you hear my heartbeat?」 聞こえますか?届きますか?

ラストのトリック(もちろん驚きましたが…)がどうとかこうとか、そういうことじゃなくて、そういうことは置いておいてよくて、胸を打つ物語でした。

でもまさに最後の最後の一行のあのセリフ。あのセリフを私はどういうふうに解釈したらいいのでしょうか。勝手にいろいろ考えてるんですけど、いいのかな…。うー、気になります。

ほんと、もっとページがあって、登場人物の内面とか、細かいエピソードとか、あれもこれももっともっと知ることができたらよかったのに!って思ってしまいました。物足りないとかそういうことではなくて、これに大満足した上に、もっと知りたいという気持ち…うまく書けませんけど。
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Q.O.L. [小路幸也]
4087753379Q.O.L.
小路 幸也
集英社 2004-08

母をなくしてから一人で暮らしていた龍哉の家に、大学二年のときから同居している光平とくるみ。ある日もうずっと会ってもいなかった龍哉の父が亡くなったという知らせが届きます。遺品として龍哉に残されたのは「車と拳銃」。北海道までそれを取りに行く龍哉に同行することを決めた光平とくるみですが、彼らが心に秘めていたそれぞれの思惑は…。

予備知識なしで読み始めたので、どんな展開になるのやらまったくわからず、でもぐいぐい進むストーリーにひっぱられて一気に読みました。最後は、こういうことかなぁと思っていたことが、あぁ、そういうこと!となって、そして予想通りかと思いきや、さらに!という感じでした。

もっとも、そういうミステリィ的なストーリー展開が、おもしろいはおもしろいのですが、特にうまい!というわけではありません。うまくでき過ぎている部分もあるのだろうし、ちょっと納得がいかない気持ちもあります。でもそういうウソくさい部分は置いておいても、私は好きでしたし、何かこう伝わってくるものがあったと思うのです。

過去を清算するというのは、きっとそんなに簡単なことではありません。

「殺すことより、許すことの方がはるかに難しくて、どうしたら許せるかを考えるために人間は生きている。許せなくてただ殺し合うばかりだったらとっくの昔に人間は死に絶えている。あなたも生きていきたいなら許すことを考えなさい。」
龍哉の母が彼に残したこんな言葉が胸に響きました。

そして「それを押し付ける気はさらさらないけど、悲しむ人間を見るのは辛いでしょう。私はあなたが殺されると悲しい。あなたが人を殺して、殺された周りの人が悲しむのを見ても悲しい。あなたは、私に悲しい思いをさせたいの?」という言葉。

お母さん、すばらしい人ですね…。私は自分の子供に(いないけど)こんなに大切なことをちゃんと教えてあげられるかなぁ…。人は一人で生きているのではなくて、自分の苦しみも、悲しみも、自分のもののようで、それだけではないということ。このお話は、忘れてしまいがちなそんなことを思い出させてもくれました。

あの人がいてくれるから、やっていける。そんな仲間に出会えた彼らをちょっぴりうらやましく思いつつ…これからの彼らの人生に幸あれ!
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そこへ届くのは僕たちの声 [小路幸也]
4104718017そこへ届くのは僕たちの声
小路 幸也
新潮社 2004-11-25

植物人間を覚醒させる能力をもつ人がいるという噂と、各地で起きる奇妙な誘拐事件。一見無関係に見えた二つの出来事を結んだのは「ハヤブサ」というキーワード。「ハヤブサ」とはいったい何なのか?そして「そらみみ」ならぬ「そらこえ」が聞こえる女の子。その「声」の正体は?不思議な能力をもった子どもたちが、その能力を駆使して命を賭けて危機に立ち向かう…そんな物語です。

読み始めた最初のうちは、なんだか全体がつかめなくて、登場人物たちの微妙な関係を追うことで頭がいっぱいになってしまったのですが、飲み込めてからは物語の中に没頭してしまいました。偶然、だけれども必然。どんどんつながっていく物語に、ぐいぐい引き込まれます。「空を見上げる古い歌を口ずさむ」や「高く遠く空へ歌ううた」よりも、私はこの物語の方が好きです。というか、かなりヒット…。泣きました。(前二作ではとくに何もなかったのですけれどね…。)子どもががんばる物語っていうのにはやはり心揺さぶられます。

「空を〜」や「高く〜」と同じパターンの物語だなということは思いました。でも、その上で読んで私は泣かされたし、思うこともあったし、読んでよかったなと思います。(というか最後がよかったのでもう途中のことは全てオッケー!になってしまいました。単純。)

「誰かを助けたい」というその思い。彼らを突き動かすのは、ただその思いだけです。打算も駆け引きもない、純粋な思い。私はこんなステキ子どもではなかったかもしれないけれど、こんなステキな大人にはなれるよう努力したい、そう思いました。
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高く遠く空へ歌ううた Pulp‐town fiction [小路幸也]
4062123533高く遠く空へ歌ううた
小路 幸也
講談社 2004-04

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空を見上げる古い歌を口ずさむ Pulp‐town fiction [小路幸也]
4062118424空を見上げる古い歌を口ずさむ
小路 幸也
講談社 2003-04

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