プロフィール
chiekoa

呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
カレンダー
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2018 >>
カテゴリー(作家さん別)
過去の読書日記
このサイト内を検索
OTHERS
  管理者ページ
  RSS1.0
  Atom0.3
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | - |
ガラスの麒麟 [加納朋子]
406208757Xガラスの麒麟
加納 朋子
講談社 1997-08

| か行(加納朋子) | comments(2) | trackbacks(2) |
てるてるあした [加納朋子]
4344007840てるてるあした
加納 朋子
幻冬舎 2005-05

親の作った借金のせいで、高校に行くこともできず、親とも別れてひとり「遠い親戚」の家に預けられることになってしまった照子。佐々良というその街で照子を待っていたものは…。

ささらさや』の続編にあたる作品です。前作の主人公だったサヤは、今回は脇役として登場します。あの「おばあちゃんズ」も登場して、読んでいてなんだかなつかしい気持ちになりました。

前作はちょっとした謎を交えながらの物語でしたが、今作はそういう「ちょっとミステリー」的な要素はあまり感じられず、一貫して照子の心の成長が描かれています。いろんな出来事に翻弄され、いがいが、とげとげしていた照子。何もかもが気に食わなくて、攻撃的にすらなっていた彼女の心を、佐々良の街の人々の暖かさが溶かしていく様子が、とても生き生きと描かれた物語でした。

そしてこのラストには、やっぱり涙をこらえることができませんでした。こうなるとは思ってもみなかったので…。でも、こうならなかったら「できすぎ」た物語になっていたのかもしれない。だからこれでよかったのかも…とも思いました。
| か行(加納朋子) | comments(7) | trackbacks(4) |
魔法飛行 [加納朋子]
4488426026魔法飛行
加納 朋子
東京創元社 2000-02

ななつのこ』の続編にあたる作品です。前作で知り合った作家である瀬尾にすすめられ、物語を書き始めた駒子。身近に起こった不思議な物語を物語にし、それを手紙で瀬尾に送り、瀬尾からはその感想を含めた返事が来るというやりとりをはじめます。ところがそこに、もう一つの謎の「手紙」が割り込んできて…。

ななつのこ』の構成にもおぉっと思わされたのですが、この『魔法飛行』にもまたおぉっと思わされました。うまいなぁ。(ありえるかどうかはまぁ置いておいて…)。物語自体の内容には特に感じるところがなく(スイマセン。最近食傷気味なもので…。)、前作と違ってなぜか古臭い感じがしてしまったりもしたのですが、なにしろこのつくりがうまいなぁと思いました。

本編よりも有栖川有栖さんの解説の方が読み応えがあったりして…。
| か行(加納朋子) | comments(4) | trackbacks(4) |
月曜日の水玉模様 [加納朋子]
4087742148月曜日の水玉模様
加納 朋子
集英社 1998-09

丸の内に勤めるOL・片桐陶子と、彼女がひょんなことから通勤電車の中で知り合ったリサーチ会社調査員・萩広海。二人が巻き込まれた、身近に起こった不思議な事件たちを、陶子と萩が、名探偵と助手として謎解きをしていく、連作短篇ミステリー小説です。

なんかちょっと「なんでこの人たち、こんなに他人の謎に首を突っ込むのかしら?」っていうところが説得力なくて、いまいち入り込めませんでした。最近こういう「軽めのご近所ミステリーもの」を読みすぎであきてきたのかなぁとも思ったり…。でも、軽く気軽に読めるようでいて、決して軽すぎず、会社づとめの矛盾や人生の重い出来事などを織り交ぜて全体が構築されていく感じは、やっぱりうまいなぁと思いました。

ただ、帯に「ジハードよりもけなげで、ショムニよりもリアル!」って書いてあるのがちょっといただけなかったです(笑)。比べてるものがおかしい…。
| か行(加納朋子) | comments(8) | trackbacks(4) |
ななつのこ [加納朋子]
4488426018ななつのこ
加納 朋子
東京創元社 1999-08

短大生の駒子がある日出会った一冊の本。「ななつのこ」というタイトルのその本がとても好きになった駒子は、作者に宛ててファンレターを出します。身近に起こったちょっとしたエピソードを盛り込んだそのファンレターに返事が来て…。

うまいなぁ!と思ってしまいました。この本はその、中に出てくる「ななつのこ」という本の七つの短編のエピソードと関連した、同じく七つの短編から成っています。この、入れ子構造。ややこしい!ですが、それがすごく面白かったです。ほんとうに、なんてことない日常の「謎」にからめた物語。作者と駒子の往復書簡と、駒子の日常生活を織り交ぜて語られるこの物語は、最後の一話までとても楽しく読めました。ラストもとてもよかったです!

ちなみにわたしはこの本を単行本で読んだのですが、開くなりいきなり一枚どどーんと作者さんの写真があったのでびっくりしました。そして時代を感じました(笑)。奥付を見てみたら1992年に出版された本でした。十年以上前。でもそんな古さなんて、まったく感じさせないお話たちでした。
| か行(加納朋子) | comments(9) | trackbacks(8) |
ささらさや [加納朋子]
4344001168ささらさや
加納 朋子
幻冬舎 2001-09

突然の交通事故で死んでしまった「俺」。あとに残され、二人ぼっちになってしまった妻・サヤと、まだ赤ちゃんのユウ坊。世界中で、二人を守れるのは自分だけ、二人の味方になってやれるのは自分だけ。死んでしまったけれど意識はある…幽霊になってしまった彼は、二人に何か困ったことが起こる度、誰かの体を借りて二人を助けにあらわれますが…。

この物語はこれだけ「泣かせる」設定なのに、あえて泣かせに走らず、暗くもならず、むしろほんわか温かく描かれています。いや、そこがむしろ泣けたりもするのですが…。やわらかな雰囲気の挿画もステキです。

何しろ人がよくて、押しの弱いサヤ。読んでいてあまりに頼りない彼女にもどかしさを感じることもありました。でもそんな彼女を、私の代わりに「俺」が「馬鹿っサヤ!」と叱りつけてくれました。二人はステキな夫婦だったんだなぁ…。こんなに愛のこもった優しい「馬鹿」は、なかなか聞けるものではありません。

そして、新しく出会ったステキな人々に支えられ、少しずつでも成長していくサヤ。そんなサヤをずっと見守っていた彼も、やがて気づきます。自分がいなくても、サヤを助けてくれる人たちが、もうたくさんいるということに…。

この物語は連作短編になっていて、一番最初の「トランジット・パッセンジャー」と最後の「トワイライト・メッセンジャー」の二つが「俺」の視点から描かれているのですが、この二章がもう切なくて切なくて…胸が痛かったです。

最初から死んでしまっているのだから、こうなることはわかっていたのに、やっぱり最後には胸がつぶれるような思いでした。でも思ったような愁嘆場がなくてよかった…。いなくなる前に、最後にサヤと自分にステキなプレゼントを残していった彼。それを受け取ったサヤは、泣いて泣いて、でもきっと笑顔を見せたと思います。サヤは弱いようにみえますが、こういう「すべてを許せる」ということが、ほんとうは一番強いことなのですから。

唯一残念だったのは「喫茶店のマスター」。彼…このエピソード要りますか?!なんか唐突すぎたというか。郵便配達くんの方がまだ…。

ちなみに私が読んだのはハードカバーの単行本ですが、読み終わってからもう一度表紙を見て、そして裏表紙を見て、泣きました。
| か行(加納朋子) | comments(4) | trackbacks(8) |