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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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演じられた白い夜 [近藤史恵]
4408533459演じられた白い夜
近藤 史恵
実業之日本社 1998-10

本格推理劇の稽古のために山奥のペンションに集まった俳優たち。ほとんどみな一面識もなく、芝居経験のないものすらいる。主催者は演出家・神内匠。台本はその日の練習分しか渡されないというが、そうすることで、自分の役の心理をしっかり追って、芝居のクオリティを高めてほしいという。とうとう台本に殺人事件が登場した翌日、被害者役の女優が首を吊った。悩みを抱えていたらしい彼女の死は自殺として片づけられたが、数日後、二番目の被害者役の人間も死体となって発見され…。

一気読みしました。読み終わってみればまさに「嵐(今回は雪だけど)の山荘」モノだし、「よくある」話だったのかもしれないですけど、でも読み始めたら止まらなくて最後まで一気でした。少しずつ手渡される台本にそって稽古を進めていく登場人物たち、そしてその芝居の台本どおりに人が死んでいく…。犯人は誰なのか?その目的はなんなのか?非常にシンプルですが、読ませます。文章の調子というか、この語り口が、ぐいぐいと引きこむのです。

難点といえば、いまいちこの主人公の女性に感情移入ができなかったことかな…。彼女の気持ちがよくわからなかったというか、彼女と匠の関係がよく理解できなかったというか、その切なさがわからなかったというか。そこに実感がもてないから、最後のシーンも、これいいシーンなんだろうなと思いつつ、いまいちのめりこめなかったりして。

「掲示板ってなに?」みたいな会話が出てくるあたりにはちょっと時代を感じましたが(今そういうことを聞く人もなかなかいないでしょう)、そういう「掲示板」とか「オフ会」とかいう設定が作中にでてくるっていうことが、当時としては新しかったのかな?!と思ったりしました。
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青葉の頃は終わった [近藤史恵]
4334739733青葉の頃は終わった
近藤 史恵
光文社 2005-11-10

河合瞳子が大阪郊外のホテル七階から飛び降りた。周囲を魅了した彼女の突然の死。大学卒業から五年、その報せは仲間に大きな動揺を与えた。そんな折り、友人たちに瞳子からのはがきが。そこには、わたしのことを殺さないで、とあった。彼女を死に赴かせたものは?答えを自問する残された者たちが辿り着いた先は?

うーん、近藤さん大好きな私ですが、コレはちょっとつかみづらかったかなぁと。表紙に思いっきり「長編推理小説」って書いてあったので、そのつもりで読んでしまったのが敗因と思われます。だって…全然違うじゃないですか(泣)。

学生時代の仲間の中で、アイドル的存在だった女性が自殺。その仲間たちの心境を、各章ごとに語り手を変えながら綴っていくという形になっているのですが、この「女性」にイマイチ感情移入ができなかった、というか、具体的な彼女の像がイメージできなかったというか。いや、私の想像力の貧困さがいけないのですけれど、なんだかあれ?あれ?っていう間にお話が終わってしまいました。繊細すぎる人々は、がさつな私には無理でしょか。うーむ。再挑戦してみたいような気も…。
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シェルター [近藤史恵]
4396632363シェルター
近藤 史恵
祥伝社 2003-09

カナリヤは眠れない』『茨姫はたたかう』に続く、合田力シリーズ第三作です。

実は私はこの作品がシリーズモノだと知らず、この『シェルター』を最初に読んでしまっていました。(それでも前二作はとってもおもしろかったですけど)。で、やっと正しい順番で到着。ふぅ、長い道のりでした。

順番こそ間違いましたが、この表紙の絵がとてもかわいくて、ずっとこのイメージで読めたのはちょっとよかったかな…。ほんわかしたイメージの絵ですが、中身はもうちょっと(というかとても)シリアスです。でも…やっぱり心のどこかがほっと暖かくなるような、そんな物語でした。

シリーズの先を、まだまだ期待しています!

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モップの精は深夜に現れる [近藤史恵]
4408504483モップの精は深夜に現れる
近藤 史恵
実業之日本社 2005-02

キリコはオフィスの清掃作業員。年齢も服装も、清掃員らしくない、一風変わった彼女ですが、仕事は真面目で丁寧そのもの。そんな彼女が派遣先のオフィスで出会った人々と、彼らが巻き込まれたちょっとした事件とは…。

「悪い芽」「鍵のない扉」「オーバー・ザ・レインボウ」「きみに会いたいと思うこと」が収録された、連作短編集です。

うーん、前回とはまた一味違った感じで、でもやっぱりすっごくよかったです!

前作『天使はモップを持って』のラストのあの展開から、続編ってどうなるんだろうと思っていたのですが、なるほど。前作では最初から最後まで大介が語り手でしたが、今度はキリコが派遣されていく様々な「清掃現場」にいる誰かが主人公となって物語が展開されていく、という形になっています。

主人公たちは、悩める中年サラリーマンだったり、容姿に自信のない女性ライターだったり、二股かけられたモデルだったり。都会の片隅で、一生懸命に生きているけれど、でも厳しい現実の前に、つい立ち止まってしまいそうになる。どこにでもある、だれにでもある、小さな悪意に、負けてしまいそうになる。でも、キリコに会って、そして何かをつかんでがんばっていく彼らの姿に、なんだか自分も力づけられたりもしました。

そして最後に収録されているのが、「きみに会いたいと思うこと」。来るだろうな、来るだろうなと思っていたのですが、やっぱり来ました。読みながら胸がざわざわしました。どうしよう、どうしよう。大介の小心が(小心すぎる!)私に乗り移ったみたいでした。でも最後までちゃんと読んでよかった!やっぱり、掃除はちゃんとするに限りますね(笑)。

さらなる続編を期待したいと思います!
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天使はモップを持って [近藤史恵]
4167716011天使はモップを持って
近藤 史恵
文藝春秋 2006-06

社会人一年生の梶本大介。彼が勤める会社のビルの掃除を引き受けているのは、よくいる「掃除のおばさん」ではなく、渋谷の街が似合いそうな若くて元気な女の子「キリコ」。会社で起こった様々な事件を次々に解決していくキリコと大介ですが…。

「オペレータールームの怪」「ピクルスが見ていた」「心のしまい場所」「ダイエット狂想曲」「ロッカールームのひよこ」 「桃色のパンダ」「シンデレラ」「史上最悪のヒーロー」が収録された、連作短編集です。

ずっと「読みたい!」と思っていた近藤さんのこの作品。いつも使う図書館に(なぜか!)蔵書がなくて、読めずにいたのですが、文庫になって新発売されているのを発見し、うれしくなって速攻で買って読みました。わーい!

そしてさすが近藤さん、期待を裏切りません。少しブラックな「人の心に潜む悪意」みたいのが底辺にはあるのに、全体としては明るいし、おもしろい。登場する人も皆すごく身近に感じられるし、心理描写はリアルだし、うんうんうなずきながら、最後まできっちり「読ませ」ます。

ずっと読み進めて、そしてそう、最後の「史上最悪ヒーロー」。えええ??唐突で、衝撃的で、なんだか泣きそうで。でも最後にはそれはうれし泣きでした。うーん、いいなぁ。いいなぁ!

シリーズになっていて、この続きが『モップの精は深夜に現れる』という本なのですが、それはいったいいつ読めるのか…いつ文庫になるのか…だいぶ先?!待ち遠しいです!(遠くの図書館まで遠征するという手もあるぞ!)
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茨姫はたたかう [近藤史恵]
4396327684茨姫はたたかう
近藤 史恵
祥伝社 2000-06

家の都合でいやいや一人暮らしを始めたばかりの梨花子。マンションの隣人たちとの人付きあいにもどこか臆病で頑なに心を閉ざす彼女の周りにちらつくストーカーの影。整体師・合田力に出会ったのをきっかけに、変わり始めた彼女は…。『カナリヤは眠れない』に続く、合田力シリーズ第二作です。

シリーズ全体としての流れも楽しめるし、今回の主役の物語も興味深く、やっぱり好きだなぁとしみじみ思いました。この物語全体にあふれている、人の優しさや、弱さや、そういういろいろなものをひっくるめた「人間」という生き物の全て。そういうものがとても愛しいというか…。「心暖まる」と言ってしまうにはもうちょっと厳しくて、現実はいろいろうまくいかなくで、でも、どこかで「人」というものを信じてもいいような、そんな気持ちになれました。

私も、ただいい子で待ってるだけの、そんな人間になっていなかったかな。そうしていれば、誰かが守ってくれる、そう思ってなかったかな。梨花子の胸に突き刺さった言葉は、私の胸にも突き刺さりました。手をあてて、考えてみたくなりました。

…このよさは私なんかが書いて説明できるものではないのですが、興味をもたれた方、ぜひぜひ読んでみていただきたいと思います!こころに響く彼の言葉が、きっと見つかると思います。きっと、背中を押してくれると思います。
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カナリヤは眠れない [近藤史恵]
4396327013カナリヤは眠れない
近藤 史恵
祥伝社 1999-07

墨田茜は新婚七ヶ月目。独身時代、カードを使いすぎて借金が返せなくなるという過去を負った彼女だが、またしてもカードでの買い物に手を出し始めてしまう。変わり者だが天才的な整体師・合田力は、患者としてやってきた彼女に底知れぬ暗い影を感じた。やがて、茜を襲った出来事は…。合田力シリーズ第一作。

いいです。すごくいいです。すごく好きです。何でこの作品全然メジャーじゃないんだろう…。本屋で見かけた記憶もないし、図書館にもないくらいなんですけど、どうして?(品揃えが悪いだけ?)アマゾンに画像もないし…!許せん。こうなったら私が普及活動に努めよう!!と決心するぐらい、好きになりました。

「合田力シリーズ」なんですけど、語り手は彼じゃありません。それを務めるのは偶然ここで治療を受けすっかり常連になってしまった雑誌記者の小松崎、そして今回の主人公・茜ら、他の登場人物たちです。だから合田先生自身は非常に言葉少ななのですが、一風(かなり?)変わったこの先生の、その少ない言葉一つ一つになんだか胸を打たれました。

「あなたは、道しるべを失って迷っているだけです。迷っている人を見て、あなたは莫迦にして笑いますか?」
「他人を莫迦にしないなら、自分も莫迦にしてはいけない。あなたはただ迷っているだけです」
私が言われたセリフじゃないのに、涙が出そうになりました。普段おちゃらけてて、全然真面目じゃなさそうな人が、さらっとこういうこと言うと、なんてしみるんだろう…ずるい(笑)。

合田先生、合田接骨院の助手の恵・歩姉妹、そして小松崎。彼らが織り成すどたばたで、あったかくて、ほほえましくて、でもちょっとシリアスなところもある、そんな物語。心に残るものがきっとあります。シリーズの先がとても楽しみです。
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にわか大根―猿若町捕物帳 [近藤史恵]
4334924913にわか大根―猿若町捕物帳
近藤 史恵
光文社 2006-03-23

男前でもてるのに堅物の同心・玉島千蔭と、お人好しでおっちょこちょいの岡っ引き・八十吉の名コンビが大活躍!次々に起こる事件に、千蔭の勘と推理力が冴え渡る。そんな中、千蔭に押しかけ女房が…?! 美貌の花魁・梅が枝との仲はどうなる?

「吉原雀」「にわか大根」「片陰」の三編が収録されています。シリーズ第三弾。すごいタイトルだなぁと思いましたが…(笑)。この大根は「大根役者」とかの「大根」です。食べ物のほうでなく。

シリーズも三作目となると、だんだんキャラクターたちにもなじんできて、本筋以外の部分もおもしろくなってくるので、とても楽しいです。今後の展開も目が離せません!


「猿若町捕物帳」シリーズ
巴之丞鹿の子
ほおずき地獄
・にわか大根
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ほおずき地獄―猿若町捕物帳 [近藤史恵]
4344402847ほおずき地獄―猿若町捕物帳
近藤 史恵
幻冬舎 2002-10

ほおずきを落として姿を消す幽霊が出るという噂が流れる吉原で、夫婦者が殺されるという事件が起き、その現場にもほおずきが残されていた。犯人はほんとうに幽霊なのか?同心・玉島千蔭は事件の解決に乗り出すが…。

巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳』の続編です。歌舞伎役者・巴之丞や花魁・梅が枝といった、前作で相手役として登場した人々が、今回はレギュラーとして味方側(?)に登場していて、なんとなくうれしかったです。

お話の構成としては、前作にちょっと似ています。何か事件が起きていて、それが語られる一方で、でもそれとは一見関係のなさそうな(いや、あるってことはバレバレなんですけど)もう一つの物語が語られていく。でも、バレバレなんですけど、どうつながるのかな?っていうのが最後までわからなくて、ラストそれがわかったときにはおぉって思いました。それにその「挿話」がなんだかすごく切なくて、しんみりと語り手の心が伝わってきて、痛くて…いいのです。

千蔭に見合い話が持ち上がって一悶着あったり、そういうシリーズならではのサイドストーリーもなんだか楽しくなってきました。これでまた新しいレギュラーキャラクターが定着しそうですし…!先が楽しみです。

それにしてもこのシリーズ。表紙の絵をもうちょっとなんとかすると…売れるようになるんじゃないかと思うんですけど。どうでしょう。いや、悪くないんですけど、ぱっと見…手に取るかなぁ?とか思って。(勝手なこと言ってすいません。中がいいので、たくさんの人に読んでもらいたい!という心の表れです。許してください。)
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巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳 [近藤史恵]
4344401670巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳
近藤 史恵
幻冬舎 2001-10

江戸の町で起こった、娘ばかりを狙った連続殺人事件。南町奉行所同心・玉島千陰は、殺された女たちが「巴之丞鹿の子」という人気役者の名がついた帯揚げをしていたことを不審に思う。犯人の狙いは一体何なのか?

時代ミステリーですが、あんまりそうかまえることなく読めました。時代ミステリーっていうと、やっぱりまず浮かぶのは「宮部みゆき」さんな私。あれほどではないにしろ、まぁまぁという感じ…?(エラそうにすいません。)

物語の中で平行して語られるお話が二つあって、この二つはどうからむのかしら?というのが読みながらずっと気になっていたのですが、結論として絡み方がすごくシンプルでした(笑)。シリーズになっているようなので、他の作品も読んでみたいと思います!
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