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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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ロックンロール七部作 [古川日出男]
4087747875ロックンロール七部作
古川 日出男
集英社 2005-11

"あたし"が語るのはロックンロールの誕生と隆盛。爆発的に広がるロックを追いかけつつ、物語は20世紀という時間、七大陸という空間を呑み込んでゆく。壮大なヴィジョンで描き直す新・20世紀史。

なんだかもう「読む」というのとはちょっと違う感覚を味わいました。
人から人へ、国から国へ、時代をかけあがりながら綴られる「ロックンロール」。登場人物全てを覚えようとか、どういう関係だっけとか、そういうことに労力を使うことは早々に放棄し、ロールしていく世界の流れに身をゆだねました。この本に関しては、それもよし!と思います。とにかく、圧倒的な迫力です。感想は書きにくい本ですが…。すごい本です。それはわかります。
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gift [古川日出男]
4087747212gift
古川 日出男
集英社 2004-10

短編…よりももっと短いお話が、たくさん詰まった掌編集です。

それぞれのお話がほんとうに短いので、気負わずにすらっと読めました。短いのですが、バラエティに富んだ独特の世界が次々に展開されていきます。なんとも贅沢な…。いろんな色の作品が読めて、なかなかおもしろかったです。いや、「なかなか」なんて言っては失礼なくらいにおもしろかったです。そして、おもしろいんだけどちょっと怖い感じもしたりして、そこがまたよかったという…。

十九もの作品が収録されているのですが、個人的にベストスリーをあげると

 第1位「静かな歌」
 第2位「ラブ1からラブ3」
 第3位「ちいさな光の場所」

でした。

作品の中にときどき登場する、モノカキさんらしい「フルカワさん」は、筆者ご本人のことなのかしら…??

タイトルの通り、まさに私たちへの「贈り物」がたくさんつまった本でした!
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ベルカ、吠えないのか? [古川日出男]
4163239103ベルカ、吠えないのか?
古川 日出男
文藝春秋 2005-04-22

第二次世界大戦末期、日本軍によってキスカ島に残された四頭の軍用犬。人間に、そして時代に翻弄されながらも、子孫を増やし、生き抜いていく犬たち。時にすれ違い、時に交わりながら世界中に散っていく彼らは…。

犬が主役の戦争小説だというので、犬が人間のように会話をしたり、回想したりしながら戦争のことを語るような、そんな安易な想像をしていた私ですが、まったくの誤りでした。そんなもんじゃありませんでした。こんなふうに戦争を描けるなんて、犬の歴史でひとつの時代が語れるなんて、思ってもみませんでした。この斬りつけるような語り口で繰り広げられる世界は、圧倒的でした。

犬たちの物語と、それに交互して語られる人間の物語。つかみどころがなくて、時系列も明確でなくて、何がなんだかわからないその世界に、ぐいぐい引き込まれました。次はどうなるんだろうという興味のわく暇すらないぐらい、目の前の出来事にとらわれて読みました。(ちなみに、おもしろい…と言っては何ですが、「快犬仮面とサモア人ボディーガードとカブロン」のエピソードが個人的には一番好きでした。この本を読んでいて途中で笑うとは思わなかった…。)

とりあえず私は犬たちの系図(誰が誰の子でどういう名前で)というのを書きながら読み進めていたのですが、途中からそれだけでなくて、「誰がどこで誰と出会い何が起こって」というのも書き加えていくようになりました。何しろ読みながら書いているので、めちゃくちゃきたないものができあがりましたが、最後にそれを見てぞっとするような思いがしました。ソ連、アメリカ、中国、ベトナム、アフガニスタン…世界中、ありとあらゆるところに散らばり、そしてリンクしていく犬たち。それだけで描かれたこの本のすごさを、あらためて思ったのです。この本を読み終えた記念に、そしてこの衝撃の記念に、この紙はずっととっておこうと思います。(チラシの裏なんかに書くんじゃなかったな…。)

【追記】
いろんな感想を見ていたら、「系図と世界地図をつけてくれればよかったのに」という意見がとても多かったですが、でも、それがついていたら初手からネタバレかと…(汗)。あったら確かに便利かもしれませんが、自分で書きながら読むほうがいいです。絶対。すごくおもしろいです!オススメです!うぉん。
| は行(古川日出男) | comments(10) | trackbacks(13) |