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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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わが悲しき娼婦たちの思い出 [G・ガルシア=マルケス]
4105090178わが悲しき娼婦たちの思い出
ガブリエル・ガルシア=マルケス 木村 榮一
新潮社 2006-09-28

90歳を迎える記念すべき一夜を、処女と淫らに過ごしたい―。かつては夜の巷の猛者として鳴らした男と、14歳の少女との成り行きは?

先日、川端康成の『眠れる美女』を読んだので、(感想が書けませんでしたが)、それに想を得たというこの作品も読んでみました。「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」というなかなかに刺激的な一文から始まる、老人の恋の物語…(ですよね?)です。

ふぅむ…確かに、なるほど、あの作品が元になってるっていうのはわかりました。あやしい娼館で眠り続ける少女と、その少女の傍らで眠る老いた男と。そういう設定とかそこで起こる事件とか、そういうのはよく似ています。でもその「老いた男」のキャラがだいぶ違うというか、外国の方はまだまだお元気ねというか…印象はずいぶん違ったような気がします。そもそも彼らにとって「女」がどいういうものかという、その視点が違うし、その「女」をきっかけにどう展開していくかという、それも違いますもんね。

まぁ、私にはどちらの作品も正直「よくわかりませんでした」です。すいません。これがエロイとか言われても、わからないなぁ…。そうか、エロイのか…。 というか「恋」だと言われてもよくわかりません。まだまだ修業が足りない若造です。ふぅむ、いくつになったらこれがわかるようになるのかしら…。
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ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを [カート・ヴォネガット・ジュニア]
4150104646ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを
カート・ヴォネガット・ジュニア 浅倉 久志
早川書房 1982-02

億万長者にして浮浪者、財団総裁にしてユートピア夢想家、慈善事業家にしてアル中である、エリオット・ローズウォーター。彼が実行した仰天の「事業」とは…。

先日読んだ「yomyom Vol.1」に掲載されていた、太田光さんのヴォネガットについてのエッセイが大変興味深かったので…、そこで紹介されていたこの本を読んでみることにしました。

翻訳モノが苦手な私としては、最初は「なんだこの世界は、わけがわからん」と思っていたのですが、読み終える頃には、なんだか終わってしまうのがさみしい感じに。これは…痛烈な皮肉なのか、本心なのか。悲劇なのか喜劇なのか。なんとも難しい一冊でした。この本が出たのはもう30年以上も前だけれど、今読んだってこれだけ考えさせられるってことは、それだけこのテーマは普遍的というか、社会の仕組みなんて、その頃と全然変わってないってことなんだろうなぁと思います。そしてここで槍玉に挙げられているのは、きっとどこかの国の他人事じゃなくて、それだけじゃなくて、私たちも…そんな気がします。

親切。人に優しくすること。それはどういうことなのかなぁ…。

最後まで読んで、私もこう言いたくなりました。
「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」!
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わたしを離さないで [カズオ・イシグロ]
4152087196わたしを離さないで
カズオ イシグロ
早川書房 2006-04-22

優秀な介護人であるキャシー・H。提供者と呼ばれる人々を世話している彼女が回想する、ヘールシャムでの日々、そしてそこで過ごした仲間たちとの思い出は…。

この物語は、語り手であるキャシーが、私たち読者に文字通り語りかけるという形で描かれています。静かな、落ち着いたその語り口で、語られる出来事は、初めのうち何のことを言っているのかわかりません。「介護人」って何?「提供者」って?「ヘルーシャム」は?なんなの?でもそのわからなかった感じは、本を読み終える頃にはすっかりなくなっています。でも、「あ!そうだったのか!」とか、そういうわかり方じゃないのです。気が付いたら、あたりまえのことのように知っていたというか、そういう感じでした。そのことにとても驚きました。

そしてこの物語が伝えてくることは…物語の雰囲気同様、どっしりと、静かに心に染みわたります。うまく伝えられないですが…やりきれない悲しい思い、でもそれだけじゃなくて…深くて静かで、でも強い。ほんとうに、ずしっとくる物語でした。
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小さい“つ”が消えた日 [ステファノ・フォン・ロー]
4289011527小さい“つ”が消えた日
ステファノ・フォン・ロー Stefano von Lo¨e
新風舎 2006-11

さまざまな文字たちが住んでいる五十音村で、音をもたない小さい「つ」は、ほかの文字たちからバカにされていました。悩んだ末にある日「つ」は村を飛び出してしまいます。すると新聞やテレビから小さい「つ」が消えてしまって…。

「小さい“つ”は、それ単独では音がない」ということ、私は恥ずかしながらこの本を読んで初めてその当たり前の事実に気が付きました。愕然としました。普段何気なくつかっていると、全然意識しないものなのですね…。外国の方だからこその発想、そしてこの物語なのだなぁと、しみじみ思いました。(この本、日本語監修の方はいますけど、日本語訳の方はいません。最初から日本語で書かれた日本語の物語なのです。)

まぁそういうことはさておき、この小さな物語は、とっても素敵な物語です。かわいらしくて、ユーモラスで、そしてどことなく風刺的ですらあり。たくさんのことがぎゅっと詰まった一冊で。すごい!感心してしまいました。オススメです。
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ストリート・キッズ [ドン・ウィンズロウ]
4488288014ストリート・キッズ
ドン ウィンズロウ Don Winslow 東江 一紀
東京創元社 1993-11

大学院で英文学を専攻するニール・ケアリー。財閥キタリッジ家の私設探偵社“朋友会”の探偵の一員でもある彼に今回まわってきたのは、上院議員の家出娘を連れ戻すという仕事だった。彼女が最後に目撃されたロンドンへと飛ぶニール。そこで彼を待っていたものは…。プロの探偵に稼業のイロハをたたき込まれた元ストリート・キッドが、ナイーブな心を減らず口の陰に隠して、胸のすく活躍を展開する。個性きらめく新鮮な探偵物語、ここに開幕。

普段なかなか読めない「翻訳モノ」。どんなお話なのかもまったく知らないで読み始めてしまったのですが…読み終えて、この感じはどこかで…、えーと、どこかで…、あ!!!わかった!これは「ハードボイルド」だ!と。(気づいてからあとがき読んだらちゃんとそう書いてありました。すいません、読んでなかった…。)

ハードボイルドといえば、「人生の酸いも甘いも噛み分けた中年のしぶいおじさんが、トレンチコートでプロっぽくクールに仕事をこなしつつ、美女と出会い、愛してはいけないのに愛してしまい心を悩ませたりし、酒と拳銃と薬と警官が出てきて、それで最後には女と別れる。グッバイ。雨がしとしと降っている。」みたいなイメージだったのですが、この本は、まぁ設定こそそれを地で行くものの、なんと言っても主人公が若い!!でも仕事はできる。うーん、新しいなぁ、と思いました。(というほどにはこのジャンルのことを詳しく知りませんが…印象として)。

何しろ日本を出たことが未だにない私なので、こう、地名とか言われてもどこやらさっぱりわからず、外国の風景も浮かばないので「フラットってなに?アパートとは違うの?」とか思ってるくらいのダメ読者ですが、でもそういうところを自分の中でふたをしてしまえば、ものすごく「読ませる」本でした。そしてとっても、切なかったです。あぁ、ハードボイルド。男のドラマ。

この本はシリーズになってるんですね。続刊も読んでみたいです。個人的にはなによりも、主人公二ールと、その「お父さん」グレアムの絆に心奪われぐっときたこの一冊。この先の二人の関係も気になります…。

ところでなんでこの本、映像化されてないんでしょうね?しやすそうだし、人気も出そうなのに…!って私が知らないだけでもうされてたらどうしよう。どきどき。→で、調べたら案の定こんなニュースが → http://cinematoday.jp/page/N0005906 。これはどうなってしまったのでしょうね…頓挫中?(汗)
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きみのいもうと [エマニュエル・ボーヴ]
4560027579きみのいもうと
エマニュエル ボーヴ Emmanuel Bove 渋谷 豊
白水社 2006-10

どん底の貧乏暮らしを抜け出し、裕福な未亡人に養われているアルマン。ある日、旧友のリュシアンとその妹に出会ってから、すべての歯車が狂いだし…。

ぼくのともだち』のボーヴです。えぇ、あのボーヴさんです。今回は…さらに、暗く、冷たく、寒く、救いようがなく…。あのユーモラスな部分は半減、そして暗い部分が倍増、ってなもんです。

今回の主人公の男性も、もうほんとうに「救いようがない」としか言えない感じです。なんで?どうして?どうしてそんなにダメなの?と、不思議になってくるくらいにダメなのです。さえないのです。ダメな人間っていうのはこうやって何をやってもダメなんだろうか…。切ない…。そのくらいにダメです。でもそんなダメなこの主人公の、ダメな事態にすら無気力な、それすら受け入れて流れていくその態度は…立派なのやもしれん…と思いました。こうもあがかないっていうのも、きっとアッパレ。

そしてそんな物語なのに、なぜか私はこの人の書く本が好きです。文章が好きです。この雰囲気、この描写…細かく、細かく、ねちねちと、陰湿な感じすらただようあの感じが…妙に好きです。私も暗いってことでしょうか。それもまたよし…。

ちなみに読んでいる間私の脳裏をめぐっていたのは、漠然としたイメージですが「暗く地味で意味の分からないフランス映画」でした。暗い感じの音楽まで脳内を流れていました。ボーヴは…あ、フランス人だ。いちおうあっていたようです…。(でもいったいどういうイメージ?我ながら不明)。
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肩胛骨は翼のなごり [デイヴィッド・アーモンド]
4488013996肩胛骨は翼のなごり
デイヴィッド アーモンド David Almond 山田 順子
東京創元社 2000-09

マイケルは、家族とともに新しい家に越してきた。しかし生まれたばかりの妹は重い病気で生死をさまよい、両親は悲しみにくれ、マイケルの気持ちも荒れていた。そんなとき、ガレージの物陰で、マイケルはなにか動くものを見つけた。クモの巣やハエや昆虫の死骸にまみれた生き物、それは、人なのか、それとも…?

以前に本屋で平積みになっていたのを覚えていたので、なんとなく読んでみました。いわゆる児童文学というやつです。表紙がちょっと衝撃的に怖いんですけど…。

主人公は10歳の男の子、マイケル。彼は新しい友だちの少女ミナとともに、ガレージでみつけた不可思議な彼を助けようとします。「スケリグ」と名乗った彼の背中には、大きな翼がありました。でも彼の招待が何なのか…それは彼も語らないし、この物語でも何も語られません。でも彼と出会い、そしてミナと出会ったことで、マイケルがどんな風に変わっていったのか、彼の心がどんなふうに成長したのか、それを見る限り、彼はきっと…ねぇ?あまりにも想像力が貧困すぎますか?(笑)。

マイケルやミナや、彼らを取り巻く友人たち、そして大人たちを通じて、「何かを学ぶ」ということや学校という場の意味…大きく言えば「教育」というものについて、なんだかいろいろ考えさせられたりもしました。今はこの本に出てくるような「教育」が許される時代じゃなくなっちゃったけれど、それって正しいことなのかな…とか。私は、この中に出てくる人だったら、ミナのお母さんに一番賛成です。

個人的にはこの「スケリグ」が児童文学の登場人物らしからぬというか…よく出てくるようなのとはかけ離れた存在で、ちょっとびっくりしました(笑)。ゴミだらけの死にかけの姿でマイケルの前に現われ、リウマチで動けず、さんざんマイケルをこきつかい、食べ物を持ってこさせ、酒をくらい、アスピリンを飲み、何か話しかけてもすぐに「ハ!」という彼。途中でステキに変身するのかと思ったらなんかそれとも違うし(笑)。でも彼がマイケルやミナに残していったものはなんだかステキでした。うん、なんだかいいじゃん、スケルグ、いいじゃないですか。「甘し糧」!気に入りましたよ!

またどこかで、彼に会いたいなと思います。

【追記】
後に本屋で見たら、帯にジブリの宮崎駿さんの推薦文が…。じゃぁいつかジブリでアニメ化しないかしら。見てみたいような気がします。
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スノードーム The Speed of the Dark [アレックス・シアラー]
4763005014スノードーム
アレックス シアラー Alex Shearer 石田 文子
求龍堂 2005-01

ある日、若い科学者クリストファーが姿を消した。彼はひたすら「光の減速器」の研究を続ける、ちょっと変わった青年だった。失踪の際、彼は同僚のチャーリーにある原稿を残した。そこに綴られていた、不思議な物語とは…。

図書館で見かけて「あ!『チョコレート・アンダーグラウンド』の人だ!」と思って手に取りました。そして手にとってみたら、目に飛び込んできたのは息を呑むようなきれいな装幀…迷うことなく借りました。そして読みました。

読んでみたら、『チョコレート〜』のイメージで想像していたのとは全然違う物語でした。ああいう風な、わくわくしたりどきどきしたりする楽しい物語とかではなくて、胸がぎゅうぎゅうと締め付けられるような、そう、締め付けれられてほんとうに痛くなるような、切ない切ない物語でした。これは「愛」の物語です。

人が人を愛するということ。その気持ちを受け容れてもらえなかったときの、あの行き場のなさ。それが呼んでしまったこんな「事態」と、その「事態」を受け入れ、そしてこんなふうに対応していく気持ち…。何度も泣きそうになりました。彼がしたことは、正しいことじゃない、決してそうじゃないけれど、でも、私にはわかる。きっと、誰にもわかるんじゃないかな…。「愛されたい愛されたい愛されたい、愛したい。それだけなのに、どうして誰も自分を愛してくれないの?」。そんな気持ち。声無き声。認めたくないけれど、心の中に、きっとあるんじゃないかな…。

男と女の愛、親子の愛、そうじゃない、全くの他人である人と人の間の愛。誰かとの間に関係を築いていくということ。その感情の名前。「愛」のかたちはきっとさまざまで。でもそれぞれが大切で、愛しくて、なくせなくて、そしてちょっと心に痛くて…。

とてもとても、オススメです。
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名声のレシピ [シャロン・クラム]
4102157417名声のレシピ
シャロン クラム Sharon Krum 池田 真紀子
新潮社 2005-10

1ヵ月で有名人になり、その顛末を手記にすれば10万ドル―。親友に妻を盗られた中年コラムニストのトムはこのオファーを受け、人気女優のアレクサンドラに目的を明かしたうえでデートを申し込む。自らもある下心を抱く彼女が快諾したおかげて、トムはあっという間に“現代のアーサー・ミラー”となるが…。

面白かったです!文庫の裏の「あらすじ」(上に書いてある文です)があまりにも内容を説明しすぎていて、途中三分の一くらいまでネタバレしているため、「あらすじといっしょだから面白くない…」と思って読んでいたのですけれど(笑)、そこを超えたらあとは一気にのめりこんで読めました。

メディアに踊らされる人々。躍らせているつもりが、実は自分も踊っていたり。ほんとうに賢いのは誰なのか?最後に笑うのは誰なのか?なんだかいろいろ考えてしまいました。一番いいのは「何も考えない」ことのような気すらしてきたり…。踊らされてることに気付かなきゃ、悲しくもおかしくもないですもんね。

しかしこのラストは…なんというか、ぞくぞくしちゃいます。なんだか冷ややかな目が…感じられるのは、深読みしすぎですか?!
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小鳥はいつ歌をうたう [ドミニク・メナール]
4309204554小鳥はいつ歌をうたう
ドミニク・メナール 北代 美和子
河出書房新社 2006-01-11

言葉が話せない少女と、読み書きのできない母親。言葉を拒否することで社会との間に壁を作り、二人だけの世界に閉じこもる母娘を救い出すものは──繊細なイメージで綴られた感動的な愛の物語。

装幀読みです。中身は…ちょっと日本語が私には合わなかったようで、なんだかよくわかりませんでした。ごめんなさい…。

それでも、「??」の中にもときどき、どきっとするような素敵なシーンがあったりして、そこがすごくよかったです。

あぁ、でも装幀が…この絵が…かわいい。ひたすらかわいい。
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