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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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海 [小川洋子]
4104013048
小川 洋子
新潮社 2006-10-28

「海」「風薫るウィーンの旅六日間」「バタフライ和文タイプ事務所」「銀色のかぎ針」「缶入りドロップ」「ひよこトラック」「ガイド」が収録された短編集です。

「風薫るウィーンの旅六日間」でくすりと笑い、「バタフライ和文タイプ…」でぞくぞくし、「ひよこトラック」で切なくも暖かくなり…、様々なタイプの物語たちなのですが、どれもこれも小川洋子ワールド全開!な感じで、かなりひたれました。

ありふれた日常のひとこま、日常から少しねじれた世界のひとこま、そのどちらもそこにある。こういう世界、大好きです。
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ミーナの行進 [小川洋子]
4120037215ミーナの行進
小川 洋子 寺田 順三
中央公論新社 2006-04-22

家の都合で、岡山から芦屋にある親戚の家に1年間預けられることになった13歳の朋子。そのお屋敷で彼女が出会った人々との思い出は…。

はぁ、いい本でした。ほんとうにほんとうに、心からいい本でした。

読んでいて楽しい!とか面白い!とか笑っちゃう!とか、そういう類の本ではありません。むしろ描かれている「現実」は、この物語の背景は、悲しささえ漂うような「現実」です。経済的な事情で離れ離れになる母と子。裕福でなに不自由ないようにみえて、歪んだ問題を抱えた家族。出会いと別れ。そして、永遠の別れ。

それなのに…読んでいて私の目の前に繰り広げられる世界は決して重苦しくなんかないし、透き通って、温かくて、どこか懐かしい、そんな世界で、そこで暮らす人々の目は絶望なんてしていなくて、とても澄んでいて。読み終わったあとの心は、とっても静かで暖かいのです。その暖かさは、石油ファンヒータでがんがん暖かい、そういう感じじゃなくて、マッチでそっと火を灯した、そういう暖かさなのですけれど。

いい本だなぁ…。ほんとうに、いい本でした。生きていくことは、悲しい。悲しいけれど、でもそれだけじゃない。残酷だけれど、でもそれだけじゃない。人は強い。生きていく、歩いていく人は強いです。これは本当に小川さんらしい、そう思う一冊でした。小川さん、ありがとうございました。読めて、よかったです。
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博士の愛した数式 [小川洋子]
4101215235博士の愛した数式
小川 洋子
新潮社 2005-11-26

いわずと知れた名作…再読です。最初に読んだときは、単行本を友達と半額ずつ出し合って買いました(貧乏)。なつかしい思い出…。現在、現物がその友達の手元にあるため、文庫本を買って再読してみました。

どこかの雑誌のインタビューで小川さんが「どうしても阪神の江夏の物語が書きたくて、でも彼はもう過去の人だから、そのためには記憶障害にしなくてはならなくて、こういうお話ができた」みたいなことをおっしゃっていられたのが衝撃的でした。そうだったんだ!(笑)。小川さんは阪神の大ファンなんですよね。そこからこんなすばらしい物語をつむいでしまうなんて、小川さんすごすぎます。

まぁ、どんなきっかけで出来た物語であれ、よいものはよいし、すばらしいものはすばらしくて、何度読んでも感動するのですけれど。じんわり…(ひたり中)。

そしてコレを読むと、あぁ、自分は理系出身でよかったなって、ちょっと誇らしい気持ちになれるのが、ちょっぴりうれしいです。(なかなか普段は思えないのです…)。
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おとぎ話の忘れ物 [小川洋子]
483425125Xおとぎ話の忘れ物
小川 洋子 樋上 公実子
ホーム社 2006-04

キャンディー屋さんの店の奥、扉の向こうに待っているのは「忘れ物図書室」。遠い異国の駅の遺失物室に、ひっそりと眠っていた「おとぎ話の忘れ元」たちを集めたこの図書室。どうぞごゆっくりご覧ください…。

この文章とこの絵に…最初からぐぐっと魂を持っていかれた気がします。シンとして張りつめた空気の中で紡がれる物語たち。小川さんらしい残酷さ、そしてこの絵のなまめかしさ。すごい世界です。樋上公実子さんのイラストをモチーフに、小川さんが物語をつけたのだそうですが、いやはや、1+1は100以上です。ほんとうに。

ここに収められているのは「ずきん倶楽部」「アリスという名前」「人魚宝石職人の一生」「愛されすぎた白鳥」という物語たち。個人的には「人魚宝石職人の一生」が一番好きだったかな…。そして、あの、もっと読みたいのですけれど…。続刊希望!
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密やかな結晶 [小川洋子]
密やかな結晶
小川 洋子
講談社 1994-01

ひとつずつ、ひとつずつ何かが「消滅」していく世界の物語。

りぼんやら香水やらが「消滅」している間はなんとなくわかったのですが、最後の方がなんだか…無理がありませんか?物理的に消えるわけではなく、観念的に消えるということですが、そうするとこういうラストになるわけなのでしょうか?うーん。なんだかわけがわからなくなってしまいました。そもそも秘密警察が何のためにいるのかわからず、そしてなぜ主人公がいきなりR氏をかくまう気になるのかがよくわからず。そんな主人公にもR氏にもいまいち感情移入できませんでした。でも「おじいさん」はいい・・・こういうキャラが好きです。

主人公は「小説家」という設定なので、物語の中に彼女の書いた小説なるものが何度もでてくるのですが、これがなんか全体の雰囲気を壊すというか、流れにのれないというか。なくてもよかったんじゃないかしら?と思ってしまいました。

ものが「消滅」するとそれに関する記憶も薄れていきます。そして、それを忘れたことすらだんだん忘れてしまうのです。こういうふうに忘れてしまうことと、ずっと覚えていることと、どっちが本当に幸せなのかな。失くしたことさえ忘れてしまうのならば、それは幸せなことなのかもしれないな。そんなことを考えたりしました。
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貴婦人Aの蘇生 [小川洋子]
4022577002貴婦人Aの蘇生
小川 洋子
朝日新聞社 2002-01

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ブラフマンの埋葬 [小川洋子]
4062123428ブラフマンの埋葬
小川 洋子
講談社 2004-04-13

タイトルをよく読めばわかるだろうに…。そこへくるまでうっかりしていて、読み終わって号泣しました。 うわーん、私のバカ。

ブラフマンは動物です。が、どういう動物なのかは作品中に明記されていません。最後までわかりません。はじめは犬かな?と思いました。でも読み進めていくと違う…よね。何だろう?でも、誰もが、自分が愛した動物のことを思い出しながら読むのでないかな…。そして最後に涙するのではないかなと思います。

いろんなレビューを読むと、「博士の愛した数式」に比べるといまいち、という声が多かったですが、個人的にはそうは思わないし、「博士の愛した数式」よりも泣けました。でもハッピーエンドじゃないからたぶんもう読みません…。この残酷さ、悲しさが小川洋子さんらしいのかな。
| あ行(小川洋子) | comments(4) | trackbacks(3) |
薬指の標本 [小川洋子]
4101215219薬指の標本
小川 洋子
新潮社 1997-12

本屋さんをうろうろして、何かおもしろそうな本ないかなぁと思って探していたときに見つけました。そして安かったので買うことにしました。380円。いまどき貴重なお値段。最近は文庫本だっていうのに600円とか800円とか…。高い!

小川洋子さんの本は一番最近読んだのは『博士の愛した数式』でした。それとはまた違った感じの短編が2本収録されています。読んでいると不思議な感じがしてきます。少し怖いような…。

ただ、職場というものについて悩んでいるわたくしは、「お給料今の2割増でボーナス4ヶ月分で休日もちゃんとある」この標本室にぜひ勤めたいと思ったのでした。このラストみたくなるのはいやだけどね!

ちなみに、フランスで映画化されるそうです。なぜフランス?!
| あ行(小川洋子) | comments(2) | trackbacks(3) |