プロフィール
chiekoa

呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
カレンダー
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>
カテゴリー(作家さん別)
過去の読書日記
このサイト内を検索
OTHERS
  管理者ページ
  RSS1.0
  Atom0.3
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | - |
スロウハイツの神様(下) [辻村深月]
4061825127スロウハイツの神様(下)
辻村 深月
講談社 2007-01-12

『スロウハイツ』の新しい住人としてやってきた加々美莉々亜。彼女は「コーキの天使」なのか?『スロウハイツ』に暮らす若きクリエイターたち、それぞれの思惑が交錯する中、突如判明した驚愕の事実とは…。

やられました。あー、やっぱりやられました。いい本です。ちくしょう!

「どうくるのかと思っていたらこうくるのね〜」というエピソードにも、「何も思ってなかったけどこうくるのか!」というエピソードにも、わたしはやられてしまいました。

最終章、「二十代の千代田光輝は死にたかった」、ここを読むまで、私はなんとなくこの本が好きじゃありませんでした。上巻の感想でも書きましたが、出てくる人間たちがあんまり好きになれなかったから。でも、この章を読んだら…、ここへきたら…、すいません、この最終章は本当に秀逸でした。不覚にも涙までしました。あぁ、やられた。

読み終わって「おまえらみんな最高だ!大好きだ!」ってなるような、そういう本ではありません。意地っ張りなだけかもしれないけど、でも私は彼女たちの、彼らのことがやっぱりあんまり好きになれない。(例外もないわけじゃなく、それは光輝と桃花だったりする。)正直「うまく行き過ぎ」感だってあります。でも、私は、だから少し悔しいけれど、そして、どうしても「悔しい」って思う、そんな自分をもてあますけれど、でもこの本が好きです。彼らを好きじゃないままで、でもこの本が好きです。

もー!私も青いなぁ、悔しいなぁ。

スロウハイツの神様(上)
| た行(辻村深月) | comments(2) | trackbacks(2) |
スロウハイツの神様(上) [辻村深月]
4061825062スロウハイツの神様(上)
辻村 深月
講談社 2007-01-12

売れっ子脚本家である赤羽環が所有する『スロウハイツ』に、彼女に誘われて住むようになった若きクリエイターたち。画家の卵や漫画家の卵や映画監督の卵―それぞれに目指す何かをもった彼らだけでなく、大人気作家「チヨダ・コーキ」も住む『スロウハイツ』。その建物で彼らが過ごす日々は…。

現在読書中。全体の感想は下巻を読んだら書きますが、とりあえず上巻を読んだ印象を。

今回は「青春群像劇」なんですね。登場人物たちは、みんな二十代後半から三十代前半くらいの人々。辻村さんの本を読むといつも思うのですが、私はどうもこの人の書く登場人物のキャラクター、特にヒロイン役のキャラクターが、あまり好きになれない傾向があります。普通そういう主役級のキャラって、感情移入する対象になるんでしょうけど、辻村さんの場合はどうもできない。あの彼らの青さというか傲慢さというか、それが「若さ」というものであるその全てが、読んでいて気恥ずかしいというか鼻につくというか。「いたたたた」と。そしてそれは心地よい痛みじゃなくて、ほんとにいやんなる痛みなんです。そう、いやになるんです。

それが「痛い」のは、それを自分が「鼻につく」と感じるのは近親憎悪なんじゃないかって、そんな声が頭の中でするから、それが余計に恥ずかしいんだってこと、わかってるんです。でも、わかってたって、やっぱり正直「気に食わない」んだなぁ…。

でも、好きになれなくてもそれでもなんでも、やっぱりこの人の書くものは「読ませ」ます。「気に食わない」って感情だって、それをこんなに心に湧かせるだけの力があります。今すぐ、下巻が読みたい気持ちにさせます。読みますよ!

スロウハイツの神様(下)
| た行(辻村深月) | comments(0) | trackbacks(1) |
ぼくのメジャースプーン [辻村深月]
4061824783ぼくのメジャースプーン
辻村 深月
講談社 2006-04-07

「ぼく」は小学四年生。不思議な力を持っている。忌まわしいあの事件が起きたのは、今から三ヵ月前。「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎが、何者かによって殺された…。大好きだったうさぎたちの無残な死体を目撃してしまった「ぼく」の幼なじみ・ふみちゃんは、ショックのあまりに全ての感情を封じ込めたまま、今もなお登校拒否を続けている。笑わないあの子を助け出したい「ぼく」は、自分と同じ力を持つ「先生」のもとへと通い、うさぎ殺しの犯人に与える罰の重さを計り始める。「ぼく」が最後に選んだ答え、そして正義の行方とは!?

うーん、やられましたね。すごいなぁ辻村さん。どんどん上手くなるというか、今度はこう来たか!というか。読むたびに好きになっていきます。

物語は最初から最後まで、小学四年生の「ぼく」の一人語りです。これが…もうむちゃくちゃ胸を打つというか、痛いというか。こんな小さな子に、こんな試練を、難しいことを、きついことを!って。大人の私だって立ち止まってしまいそうな、くらくらしてきそうな、そんなことを、こんな小さな子が!って。もう、ほんと読んでて苦しかったです。

心の中にある、この行き場のない思い、怒り。なんとかしたい、なんとかしなくちゃいけないけれど、でもどうしたらいいのかわからない。何が正しいのか、正解なのか、難しくて難しくて、答えなんか出ないよ!って私が投げ出しそうでした。でも彼は投げ出さないで、ちゃんと真正面から取り組んで、そして考えて考えてちゃんと自分で結論を出すのです。りっぱすぎます。うぅ…。

そしてこのお話は、『子どもたちは夜と遊ぶ』の続編としての役割も果たしています。あれがここでこう繋がるなんて!最初から考えて書いていらっしゃったんでしょうか。いやはや、びっくりしました。

ラスト、出典のページの挿絵に希望を託しつつ…、彼らがなんとか生きていってくれることを、幸せになってくれることを、祈ってやみません。
| た行(辻村深月) | comments(10) | trackbacks(13) |
子どもたちは夜と遊ぶ(下) [辻村深月]
4061824309子どもたちは夜と遊ぶ(下)
辻村 深月
講談社 2005-05-10

もう、一人の夜には帰りたくない―。残虐非道な事件に潜む、孤独な殺人鬼と彼を操る共犯者の存在。罪の意識に苛まれながらも、二人の間で繰り返される恐ろしい殺人という名の遊びは、一体いつまで続くのか!?そして傷つけずには愛せない、歪で悲しい恋の行方の結末とは…。辛い過去を孕んだ事件の真相は少しずつ解き明かされ、漆黒の闇を照らしていく。

上下巻、一気に読み終わりました。うーん、絶賛かと言われると、ストーリーとかラストとか、そういう部分で若干気になる部分はあったりするのですが、でもやっぱり本としてすごく「おもしろかった」です。好きだなと思います。読ませるなぁ…この人の書くものは、とても。上手いと、思います。

私としては、最後の最後になるまで「恋愛」ってものを意識できないで読みました。恋愛小説っぽくないから?それどころじゃなかったから?理由はよく分かりませんが…。でも恋愛小説だろうが青春小説だろうがミステリィだろうが、そんなジャンル分けはどうでもいいなって、素直にそう思いました。

登場する彼らの抱えている「心の闇」みたいなものが、私にはどうしても上っ面の、文字で書いてあるその部分しか想像することができなくて、自分の痛みとして感じることができないのがいつもさみしいのですが、(それはきっと作品のせいではなく、私の育ってきた環境と経験のせいですが)、それでも、読んで、おもしろかったです。一歩ひいて読んでしまうのに、それでもおもしろいってすごいなぁと思います。力量のある方だなぁと思います。

それにしても、「なんだかちやほやされる女の子」がお好きなのかしら…と余計なことを思ったりしました。女性には嫌われそうな、男性には好かれそうな。そしてまた名前が「月子」だし(笑)。その度胸(?)には感服…。

子どもたちは夜と遊ぶ(上)
| た行(辻村深月) | comments(2) | trackbacks(2) |
子どもたちは夜と遊ぶ(上) [辻村深月]
4061824295子どもたちは夜と遊ぶ(上)
辻村 深月
講談社 2005-05-10

同じ大学に通う狐塚と月子。狐塚の研究室のライバル浅葱や、同居人の恭司。様々な友人達との関係の中、複雑にからまる人間模様。そしてそんな中起こったある殺人事件。自分達とは無縁に思えたその事件は…。

現在読書中です。下巻を読み終わったら感想を書きます。

子どもたちは夜と遊ぶ(下)
| た行(辻村深月) | comments(2) | trackbacks(1) |
冷たい校舎の時は止まる (下) [辻村深月]
4061823825冷たい校舎の時は止まる (下)
辻村 深月
講談社 2004-08-06

彼らは思い出せない。どうしても“その名”を思い出すことができない。学園祭最終日、学校の屋上から飛び降りて死んでしまった級友は誰だったのか。緊張と不安に包まれ次々と仲間が消える中、抵抗も空しく時計は進んでいく。そして不気味に鳴り響くチャイムとともにまた一人、誰かが消える。彼らを校舎に閉じ込め漆黒の恐怖に陥れている『ホスト』の正体がついに明らかに。

やっと三冊読み終えました。これは…素晴らしい!これがデビュー作??恐ろしすぎます…。文章も、構成も、素晴らしかった。うん。第二の恩田陸?!くらいに思いました。(←私的にはかなりの誉め言葉です!)。

登場人物の数が多いので、最初のうちはちょっと苦労したのですが、その書き分けというかキャラ付けが見事なので、なじんでくると何の問題もありませんでした。それぞれが、それぞれに抱える心の闇。高校生くらいの頃の、人と人の関係のあの息苦しさと切なさと。…胸にぐっと来ました。それをこれだけの人数かき分けるなんて!すごい。素直に驚嘆しました。まぁ私はこんなステキかつ繊細な高校生ではなかったのですけれどね…。(私の周りにもきっといなかった(笑))。

そしてこのストーリーと、ラストに明かされる事実。すべてがぴしっと一本の糸につながったような快感…。あぁ、そうだったんだ!と目からウロコでした。読みながら全然真相がわかんなかったんです。私。長かったけど、最後まで一気に読ませます。そういえば私もこういう風に気の会う仲間たちと特殊な状況に置かれたら…って想像(妄想?)、結構したなぁ。それでわくわくしたなぁって、思い出しました。でも小学生くらいの頃ですけど…。

なんかすごく映像向け?な感じもしました。絵になりそうだなぁ。

個人的に…唯一難を言えば、主要登場人物の名前が「辻村深月」なことでしょうか。なんかしょっぱなから「えー?」と思ってしまって、そこが興ざめでした。なんでこうしたのかなぁ。気恥ずかしくないのかしら…。私だったらできない。絶対できない。よくわかりませんが。そんなものですか?

いや、でも名作だと思います。ほんとうに素晴らしかった!これからが楽しみで楽しみで仕方ありません。

冷たい校舎の時は止まる (上)
冷たい校舎の時は止まる (中)
| た行(辻村深月) | comments(11) | trackbacks(5) |
冷たい校舎の時は止まる (中) [辻村深月]
4061823787冷たい校舎の時は止まる (中)
辻村 深月
講談社 2004-07-06

不可解な現象によって突然校舎に閉じ込められてしまった8人を、ジワジワと侵食し始める恐怖と不安。張り詰めた緊張感の中、グループの一人が忽然と消えた…。未だに思い出すことができない級友の名前。少しずつ明かされていく、それぞれの心に潜む闇。5時53分で止まっていたはずの時計は、次に消される人物と深まる謎に向かって再び時を刻み始めた。

冷たい校舎の時は止まる (上)
冷たい校舎の時は止まる (下) (感想はこちらに)。
| た行(辻村深月) | comments(0) | trackbacks(0) |
冷たい校舎の時は止まる (上) [辻村深月]
4061823752冷たい校舎の時は止まる (上)
辻村 深月
講談社 2004-06-08

ある雪の日、学校に閉じ込められた男女8人の高校生。どうしても開かない玄関の扉、そして他には誰も登校してこない、時が止まった校舎。不可解な現象の謎を追ううちに彼らは2ヵ月前に起きた学園祭での自殺事件を思い出す。しかし8人は死んだ級友の名前が思い出せない。死んだのは誰なのか…。

冷たい校舎の時は止まる (中)
冷たい校舎の時は止まる (下) (感想はこちらに)。
| た行(辻村深月) | comments(0) | trackbacks(1) |
凍りのくじら [辻村深月]
4061824589凍りのくじら
辻村 深月
講談社 2005-11

五年前に父が失踪し、母と子二人の家庭で育った高校生・理帆子。病気で入院している母を見舞う理帆子の前に、ある日現れた青年・別所あきら。写真のモデルになってほしいと頼まれた理帆子ですが…。

読み始めたときは、どうしてもこの主人公・理帆子が好きになれず、正直読むのがしんどかったです。延々と続く心理描写に「あぁ〜もう小難しくて何言ってんのかわかんない〜」状態。彼女の世の中に対する態度も、「Sukoshi・〜」と他人の個性を名づけるその遊びも、なんだか鼻についてしまって。

生きにくいんだろうなぁ、苦しいんだろうなぁというのがわかるのです、ものすごく。でも、わかるからこそ、リアルだからこそ、痛々しくて、全然好きになれませんでした。(でもいやになるほどリアルな心理描写ってすごいですね。)
不思議な感情でした。なんだろう、過去の恥ずかしい自分を見させられているような気持ちになるからでしょうか…。

でも、読み進めていくうちに、そんな彼女が変わっていくのがわかります。心を開く…とかいうのとはまたちょっと違う気がしますが、ものすごく頑なだったのが、少し力が抜けてきたような。そして後半に至っては、だんだん彼女を応援したくなってくるのです。これはおどろいた…。もやもやしたまま最後まで行くかと思いました。好きになったわけじゃないですけど(頑ななのは私?)、がんばれ!という気持ちになってくるのです。

そして、そういう「人間成長物語」だとばかり思って読んでいた私に、ラストで衝撃のサプライズが。え!!そういうお話だったんだ…!いい意味で期待を裏切られました。途中で「あれ?」ってかすかに引っかかっていた疑問がラストで氷解しました。そうかぁ〜…。引っかかってたのに気付かなかったなぁ〜。こういうのってうれしいです。

そんなわけで、読み終わってみた今、この本は好きな本になりました。
映像化したらよいモノができそうだなぁ…と思いました。
| た行(辻村深月) | comments(16) | trackbacks(12) |