父を事故で失った日向家。画家の母、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の兄、そして兄とは正反対で何をやらせても落ちこぼれの弟。そんな兄弟があるきっかけで知ってしまった恐ろしい出生の秘密とは…。
初めて読んだ作家さんでした。でもすごい!大当たりでした。紹介文とかには「ホラー」って書いてあるんですけど、読んでいてそういう感じはしなかったかな…怖い感じは確かにするのですが、ホラーの怖さとはまた違うような。
とにかく展開がうまいというかなんというか、常に私の想像の先を先を物語が進んでいきます。もう先が気になって気になって、思わず最後のページだけ先に読んじゃおうか?とページをめくりそうになる手を何度止めたことか…。(やらなくて正解でしたけど)。ほんとうに引き込まれて最後まで一気に読んで、そしてとても感動しました…泣きました。あぁ、読んでよかった!って思いました。
家族の愛、兄弟の愛、友達の愛。ここで描かれるそれらの姿に、強さに、なんだか心が洗われたような気持ちになりました。血よりも濃い絆、それはきっと存在するんだと心からそう思いました。こんなふうに強い母に、私もなりたいなぁ…。(その前に嫁に行かねばですが)。オススメです。