プロフィール
chiekoa

呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
カレンダー
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< December 2018 >>
カテゴリー(作家さん別)
過去の読書日記
このサイト内を検索
OTHERS
  管理者ページ
  RSS1.0
  Atom0.3
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | - |
水底の光 [小池真理子]
4163255605水底の光
小池 真理子
文藝春秋 2007-01

「パレ・ロワイヤルの灯」「水底の光」「闇に瞬く」「愛人生活」「冬の観覧車」「ミーシャ」が収録されています。共通しているのは、すべて「不倫」と呼ばれる恋の物語であること。

「パレ・ロワイヤルの灯」そして「闇に瞬く」が強く印象に残りました。愛して、愛して、愛して、でも「幸せにできない」という男、愛して、愛して、愛しているのに、別れなければいけなかった「男と女」。文字にしてしまえばこれだけのことが、当人たちにとってどれだけつらいか、重いか。その苦しみも、どうしようもできなさも、胸に迫りました。作中で、一人の女性が言ったこんな言葉が心に残りました。

「その相手の人のことは何も知らないけど、少なくともふたりの気持ちは最後まで変わらなかったんでしょ?失恋っていうのはね、どちらかの相手に対する気持ちがなくなってしまったことを言うんじゃなかった?いろんな事情があるせいで、想い会って別れたのなら、失ったことにはならない。男と女は不思議よ。そういう場合はね、またどこかで会うことになるわ。必ず」
今じゃなくても、いつか、どこかに、光はあると信じていたいなと、思います。
| か行(小池真理子) | comments(2) | trackbacks(0) |
玉虫と十一の掌篇小説 [小池真理子]
4104098078玉虫と十一の掌篇小説
小池 真理子
新潮社 2006-10-19

「食卓」「千年烈日」「一炊の夢」「声」「いのち滴る」「死に水」「妖かし」「飼育箱」「一角獣」「玉虫」「さびしい」の十一の掌編が収録されています。

すべての掌編に登場する人々に、名前はありません。登場人物は、「女」と「男」。彼らが、文章が、物語が作り出すこの世界に、なんだかどっぷりひたりました。わかる、とか、共感する、とか、そんな言葉じゃなくて…うまく言えないですけれど。読み終えるたびに、胸のなかがシンとしました。最後に収録されている「さびしい」のラストシーンでは、思わず涙がこぼれました。でもこの本を読んで感じる「孤独」や「寂しさ」はなぜか、決して心かきみだされるようなイヤなものではなく、こう、もっとおだやかな…そんな気持ちなのです。そうだね、孤独だね、寂しいねって、ただ思うような。

明るい陽の下ではなく、暗い夜の中で、一人静かに読みたい、そんな本でした。いろんなことを知ってしまった、大人の女性にオススメです。
| か行(小池真理子) | comments(0) | trackbacks(0) |
虹の彼方 [小池真理子]
4620107018虹の彼方
小池 真理子
毎日新聞社 2006-04-27

舞台女優とその舞台の原作者として知り合った高木志摩子と、奥平正臣。お互いに家庭を持つ彼らが、それでも落ちてしまった激しいの恋の行方は…。
性を交わしたいのではなかった。抱き合いたいだけでもなかった。キスしたいだけでもなかった。そのすべてを一度にやって、それでもなお不足しているものをどうやって補えばいいのか、考えるだけで気が遠くなりかけた。
こんなふうに人を思う気持ち。誰かに焦がれる気持ち。なんだか感想が書けません。でもこの本は買おうと思います。
| か行(小池真理子) | comments(4) | trackbacks(1) |
愛するということ [小池真理子]
4344010353愛するということ
小池 真理子
幻冬舎 2005-09-09

妻も子もいる男性・野呂と恋に落ちたマヤ。やがて彼が他の女性を本気で愛し始め、破局が訪れますが…。

ものすごく共感したとかそういうことではなく、「こういうこともあるのか」と、どこか他人事のような気持ちで読みました。それはたぶん私が彼女のようには決してならないタイプ(だと今は思っている)から…。また、恋が生まれ、育ち、そして失われ…という過程が、リアルタイムで描かれているのではなく、現在から振り返った「過去のもの」の形で描かれているからでしょうか。その立ち位置というか距離感というか。一緒にその喜びや苦しみを追体験するというより、ちょっと離れた場所から安心して見ているような気分でした。

「とてもとても愛した人を失ったとき、人はどうやってそこから立ち直るのか。」そうひと言で言ってしまうと、とても簡単なようですが、そうではないことを私も他の人もみんな知っているわけで…。それをものすごく具体的に真正面から書いた、そういう恋愛小説でした。
| か行(小池真理子) | comments(0) | trackbacks(2) |