住んでいた村が水害で壊滅。避難生活を余儀なくされ苦しい生活の中、練習もままならない蜷高野球部。そんな蜷高の野球部監督に、練習場所を提供しようと話を持ちかけたのは、センバツ出場も果たした地元の名門野球部K高の監督。彼の目論見は…。
これは…大ヒットです!ホームランです!ただでさえ青春モノが大好きな私。それにくわえて高校野球ときた日には!!(毎年毎年テレビでみまくり、泣きまくり)。もうこの表紙からして私の心をわしづかみです。
私は弱虫なので、「現実的じゃなかろうが、できすぎだろうが、私の望むところの完全なるハッピーエンド」で終わるのが実は一番好きなのですが、この本はそうじゃないところが、そこが逆にぐっときてよいというか、だからこそよいというか、こう、なんというか、上手くいえないのですが、胸にズキズキきて、もうとっても最高に好きです。(興奮のあまり文章がやや乱れております)。
高校野球の話ですが、スポ根…というのとはちょっと違う、でも愛すべき野球バカたちの物語。もう思わず顔が赤くなりそうな青い青い感じが!いいいです!いいですねぇ。(って年寄りの感想)。登場人物のキャラクターもみな非常によく、とくに狭間くんの脳内一人突っ込みと、和尚のカクシャクっぷりには、何度も声を出して笑わせてもらいました。最高です。
最も忘れてはならないことは、イレギュラーではボールデッドにならないということ
この言葉、私も忘れずに生きていきたいと思います。
巻末に収録されている「参考文献」を見ると、作者さんが簡単な気持ちで「自然災害の被災地」を書こうとしたんじゃないんだなってことがわかって、ちょっとじんとしました。
笑って、泣いて、きゅんとして。実際の夏の高校野球は終わっちゃいましたけど、ここにはまだまだ暑い夏があります。声を嗄らして応援したい人々がいます。さぁ、みなさま、ごいっしょに!「勝つのじゃ!」
そしてこの本を読めたのは、我らが名監督・
ゆうきさんのおかげです。これからも名采配をよろしくお願いします!