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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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海の仙人 [絲山秋子]
4104669016海の仙人
絲山 秋子
新潮社 2004-08-28

「ファンタジーがやって来たのは春の終わりだった。」

お話は、こんな風に始まります。社会から隔絶して、海辺の町で仙人のように暮らす河野とファンタジーの、奇妙な共同生活の物語。

ちょうど海辺でこの本を読んだので、砂の感じとか、潮の匂いを感じながら、とても気持ちよく読めました。なんだか、登場人物の誰もが「ファンタジー」をすんなり受け入れているのが、読んでいてとてもうらやましく…。ファンタジーは誰なのか、何なのか、そういうことはどうでもよくて、当然のようにそこにいて、それでよいのです。なんか、いい…。

ただ、私はこの本を図書館で借りたので、帯がついていない状態でした。というわけで全く先入観なしで読んだのですが、あとで本の画像を見たら、帯には「孤独」という文字が。そうか、孤独を描いたお話だったのか…。読んでいる間、その文字は一度も浮かびませんでした。すいません。伝わってなくて。でも、登場人物みんなの「こういうふうにしか生きていけないんだ」というあの感じは、そうか、孤独というのかな…と後から思いました。

片桐さんのこんなセリフに、心がふっと軽くなる気持ちがしました。

「あのさ、偽善と同情は違うんだよ」片桐が言った。
「同情が嫌なのは、てめえの立っている場から一歩も動かないですることだからだろ。でも、偽善はさあ、動いた結果として偽善になっちゃんたんなら、いいんじゃないの?しょうがないよ。そのとばっちりは自分に来るわけだし」
「俺に救われるんじゃない、自らが自らを救うのだ。」というファンタジーの言葉もしかり、こんなふうに思って、私も生きていきたいなと思いました。

#芥川賞候補作だったわりには、結構好きでした。(ちょっとうれしい。)
| あ行(絲山秋子) | comments(5) | trackbacks(3) |
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コメント
chiekoaさん、こんばんわー
これを海の近くで読まれたなんて、うらやましいです。
これを読んだら無性に海が見たくなりました。
私も芥川賞系は苦手だったのですが、栗田さんといい、
この頃は結構いいかも・・と思い始めました。
| june | 2005/11/15 9:42 PM |
冬の海もいいかもしれません…。思い立ったらGo!(笑)
| chiekoa | 2005/11/16 12:57 PM |
海で読むのはいいかもしれないです!
どうせなら日本海で読みたいですね。

砂をしきつめた部屋に憧れます。
死ぬ時には好きな人に側にいてもらいたいものですね…
| なな | 2007/04/08 10:26 AM |
ななさん、ですよね〜日本海ですよね〜。
太平洋の海はなんか違ったかも…。

砂を敷き詰めた部屋…。つい「掃除は?」とか思う自分がいやですが、確かに死ぬときには好きな人にいてほしいものです。
| chiekoa | 2007/04/09 12:04 PM |
夏の終わりに何気なく手にとり、一気に最後まで読んでしまった。
なんでファンタジーなん?やら、宝くじ当たった男なん?やら、普通はつっこみたくなるのに、
でも、なんら不自然さやぎこちなさを感じさせずに、敦賀の海辺まで出掛けてしまいました。

実は著者の本は、初めて読みましたが、しばらく癖になりそうです。

早速、本日、逃亡くそたわけ、を購入して今から紐解きます。

では今度は九州行ってきます。
| み | 2007/09/04 1:55 AM |
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