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袋小路の男 [絲山秋子]
4062126184袋小路の男
絲山 秋子
講談社 2004-10-28

表題作の「袋小路の男」は高校時代に出会ったひとつ年上の「あなた」を、ずっと想い続ける「私」の物語です。ずっともずっと、12年間です。

この物語が「純愛物語」と言われるのは、指一本触れずに想い続けたからなのではなくて、こんなふうに、理由も(だって愛もなければ金もないんですよ!)、駆け引きもなくて、それでも相手を想うこと、それこそがまさに「純愛」(純愛という単語はキライなので他になにか思いつくといいのですが。)だからなんだなぁと感じました。なんだかうらやましい。私にはきっとできない…。

そして次に収録されているのが「小田切孝の言い分」。まったく別の短編かと思って読み始めたら、「袋小路の男」の「男」が小田切さんでした。最初は「袋小路の男」が完璧だったからこれはいらない…と思っていたのですが、読み終えてこれがあってよかった!と思いました。「袋小路の男」の「あなた」はなんだかあまり好きじゃなかったのですが、この物語で小田切さんを知ったらとても好きになれたからです。特に何がいい男というわけでもないのですが、いや、どちらかというとダメ男ですが、それでもなんだか…いいのです。

「袋小路の男」では、「私」こと大谷さんの一人称で物語が語られていきますが、「小田切孝の言い分」の方では、二人のそれぞれの視点から気持ちがつづられていきます。

あいつは当たり前だと思ってるんだろうけど、俺が待ち合わせのとき、時間通りに行くのは大谷の時だけだぜ。
なんだか胸がきゅんとしました。なんだ、幸せじゃん!大谷さん!「しっかり喧嘩して、ちゃんと仲直りして仲良くやろうな。」ですよ。最高じゃないですか。ほんとうに。二人はこれからもこのままずっと、このままでいてほしい。心からそう思いました。

こんな奇妙な関係だって、全然幸せ。「恋人未満家族以上」とか、そんなふうに定義する必要もきっとなくて。男と女って、いろいろだなぁ…。

一緒に収録されている「アーリオ オーリオ」も好きでした。だって星が好きだし…私。
| あ行(絲山秋子) | comments(11) | trackbacks(10) |
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コメント
Chiekoaさん、こんにちわ
指一本ふれないから純愛じゃなくて・・っていうのわかります!
私もそれが言いたかった。
私も「袋小路の男」だけでいいと思ったのだけれど、
「小田切孝の言い分」には、何だかほっとしました。
でも絲山さんがここまでサービスしてくれる?!っていうのは何だかちょっと意外でした。
| june | 2005/07/21 11:07 AM |
「小田切孝の言い分」はいらない!という意見もちらほら見たのですが、
私はあったほうが断然よかったです。小田切さんを好きになれたし…。
絲山さんにありがとう!ですね。
| chiekoa | 2005/07/21 12:07 PM |
chiekoaさん☆こんにちは

「言い分」もあっての、「袋小路」だなぁって思います。
それぞれの言い分ってのが面白いなぁって思いました。
これって「純愛」とは思わないなぁ。2人とも誰かと付き合ったりしてるし。(^^ゞ
お互いを必要としてるくせに、妙に突っ張っちゃってる2人の関係が何だか微笑ましいし。

孝クンの評判が余り良くないようですが(笑)、わたしこういう人好きです。
| Roko | 2005/08/06 12:27 PM |
ほんと、こういうふうにそれぞれの視点からの物語って、おもしろかったです。
そしてこの二人の場合は、そういう他の人との関係とかはとりあえず置いておいて、ただ二人がお互いを思う気持ちのみを見たときに、二人の間にあるものが「純愛」なのかなぁと私は思いました。うまくいえないですけど!

孝クンが好きとおっしゃるRocoさんのお気持ち…、なんとなくわかります!
女はこういう「悪い男」に弱いものなのですかね?!
| chiekoa | 2005/08/07 10:22 AM |
みんな「いい人」がいいって言うけど、わたしにとっては「どうでもいい人」ってのが多過ぎてね。(^^ゞ
男でも女でも「悪い奴」に魅力を感じます。
| Roko | 2005/08/07 12:45 PM |
chiekoaさん、こんばんは!
タイトルから気になっていた本でしたが、やっと読みました。
かなーり好みな話しで面白かったですー。
純愛って定義が難しいですね。
体を触れ合わせないことが純愛なのかとも一概に言えないし。
それぞれの持つ純愛が違う分、いろいろと意見はありそうですね。
もっと二人のことを読みたいなぁ、と思います。

トラックバックさせていただきますね。
| リサ | 2005/08/15 9:39 PM |
この本を読んだら、きっとたくさんの人が「純愛ってなんだろう?」って思いますよね。考えますよね。そういうこともなんだかいいなぁと思います。
| chiekoa | 2005/08/16 11:40 AM |
私も「小田切孝の言い分」があってよかったって思いました。
「袋小路の男」で、私はただただ振り回されているだけだと思ってたけど、普通の形ではないにしてもきちんと二人向き合ってますよね。
| なな | 2005/08/25 10:08 PM |
わ、ナナさんも賛成派ですね♪
男の人の言い分って、なんか新鮮ですし、よかったです!
二人のお互いの思いもよくわかるようになったし…。
ラストも好きだし…やっぱりいい!
| chiekoa | 2005/08/26 7:01 PM |
chiekoaさん、こんにちは^^
私もこれ読みました。
>あいつは当たり前だと思ってるんだろうけど、俺が待ち合わせのとき、時間通りに行くのは大谷の時だけだぜ。
 そうそう!ここを読んで、私もちょっとだけ、ジンっとなりました。TBさせて下さいね♪

ニートの方のレビューも拝見させて頂きました☆
chiekoaさんは、愛なんていらねー、大丈夫だったみたいですね^^
| latifa | 2007/01/22 8:58 AM |
latifaさん、いやぁ、あれはやられました…キュンでした…。

「愛なんていらねー」が大丈夫だった人はなんかあんまり仲間がいません(笑)。いやーん。
| chiekoa | 2007/01/22 12:46 PM |
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