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赤い長靴 [江國香織]
4163236104赤い長靴
江國 香織
文藝春秋 2005-01-15

結婚して十年になる日和子と逍三の夫婦。日和子の、そして逍三の視点から語られる、二人の日々の物語。連作短編集です。

これはまた江國さんらしいというか、ものすごく淡々と描写、描写、描写です。何も起こらない四十歳くらいの夫婦の日常。うーん。正直あまりの何も起こらなさに、残りページが少なくなるにつれ「どうしよう?」と思ってしまったくらいのものなのですが、でもこの静かな感じがちょっと怖くて、嫌いではなかったです。そう、怖いのです。このお話は…。

日和子が逍三に抱く「言葉が通じない」という気持ち。それはなんだかすごくよくわかりました。日和子が思ってしまう「ほんとうのこと」も、それについて感じる後悔も、それを封印しようとする気持ちも。そして、自分ではとうにあきらめたはずのことを、もう一度あきらめさせられて、驚いてしまうことも。そのことを学んでも学んでも忘れてしまう迂闊さも。笑ってしまう、笑うしかない日和子も。そういうことが全部、すごくわかって、なんかだか悲しくて、さびしくなりました。

ため息まじりに「いいわ、もう」なんて言ってしまって、意地の悪いことをしたような気分になって、そんな自分は底意地が悪いと思って、悲しくなる。この気持ち、きっと誰にもわかると思います。わかるから、怖いのです。

いっしょにいると疲れてしまう。いっしょにいないと会いたくなる。
逍三のいる場所でよりいない場所で、自分は夫を愛しているのだ。
ここを読んだ瞬間、背中が寒くなりました。私は。
| あ行(江國香織) | comments(10) | trackbacks(4) |
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コメント
江國さん
あのジェリーの海を蕩うような独特の空気感で
かなり恐ろしいことを描かれますよね。
日和子の「いいわ、もう」には
どれほどの言葉にならない想いが篭められているのかと思うと
やりきれなくなります。

男の人にはこの感じは描けないでしょうねぇ。
| ふらっと | 2005/07/26 1:36 PM |
ほんと、恐ろしゅうございました…。
そして、これを恐ろしいと思う自分が恐ろしい、みたいな(笑)。
「あぁ、今世界で一番いじわるだ私」って思うことが結構あるし…。

こういうの女ならではなんですかねぇ。やっぱり。
| chiekoa | 2005/07/26 4:17 PM |
こんにちは。
この本は独身の女性の方にはきついかも(^^;
結婚生活に失望しないでくださいね(笑)
けっこう楽しいものですよσ(o^_^o)
| ゆこりん | 2005/07/27 4:28 PM |
き、期待したいと思いますっ!
お嫁にゆければ…。
| chiekoa | 2005/07/27 11:56 PM |
私も2度読みましたが、THE・結婚生活って感じでしたね。
「逍三が帰ってくると家の中の秩序が乱れる」なんてあたり、そうそう!って思いました。
2度目に読んだとき、それでもこの夫婦は愛し合ったるんだなぁと思いました。
| なな | 2005/07/28 4:50 PM |
そうですよね。なんだかんだいって、あの二人はあれでいいのですよね。
結婚したら(できたら)もう一度読んでみたいです!
| chiekoa | 2005/07/29 3:24 PM |
こんにちは。
最近の江國さんの書かれる結婚生活小説は
未婚の方が読まれたら、なかなか恐ろしい小説なのでは
ないかと思います。
柊は既婚ですが、そのためか思い当たるところも結構あって(汗)
「そういうこともあるよなー」なんて自分の生活を振り返る小説に
なっちゃってます☆
| | 2005/07/30 11:00 AM |
そういうものですか…。
結婚するのが楽しみなような、怖いような…。
(いや、怖がってる場合じゃないか?)
| chiekoa | 2005/07/30 9:13 PM |
結婚はそんなに怖いものじゃないですよ!
楽しいことも沢山あります!
だけど、いつ何時なんの拍子に生活が一変するかも・・・って不安が若干ありますが。
| 桜井 | 2005/11/24 11:44 AM |
そうですかっ!!!ますます楽しみに…。
あぁ、でもその前に結婚…果たしてできるのでしょうか?!(笑)
| chiekoa | 2005/11/24 12:59 PM |
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