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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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天使の梯子 [村山由佳]
4087813193天使の梯子
村山 由佳
集英社 2004-10

天使の涙』の続編にあたるこの作品。思えば『天使の涙』が、私が初めて読んだ村山さんの作品でした。(デビュー作だから当たり前といえば当たり前ですが…。)読んだのはもうだいぶ昔ですが、当時、このタイトルに惹かれて読んで、想像していたのとあまりにかけ離れたラストに驚愕した記憶があります。そしてこの本は封印しました。悲しくて悲しくて、嫌いだったんです。

(後に妹が勝手にそれを持ち出して読んで「なんでこんな悲しい本読ませたの!」と私にくってかかるという事件もありました。「こんなんじゃ感想文(←夏休みの宿題)書けない!ひどい!」って。私のせいじゃないよぉ〜。)

これは『天使の涙』から十年後の物語です。あの話、ラストはあまりに衝撃的だったので克明に覚えているのですが、細かい内容とか登場人物の名前とかがまったく思い出せなくて、これを読む前に一度読み返そうかなぁと思ったのですが、あまりにあの頃の記憶が痛いので止めました。そのくらい、ショックだったんです。当時の私には…。そんな状態で読み始めましたが、読んでいくうちにちゃんと解説されていったので大丈夫でした。思い出しました。

主人公は大学生の男の子、慎一。彼が高校時代の担任教師だった夏姫と出会うところからこの物語は始まります。春妃と歩太と夏姫。十年前、彼ら三人に起こった出来事などまったく知らない慎一は、夏姫と付き合うようになっても彼女の心を支配している「何か」が気になって仕方がなく…というストーリーです。

実はこの慎一くんがいまいち好きになれず(一回寝たらいきなりタメ口になるようなところがちょっと…)、正直、あの頃のような衝撃はありませんでしたが、それでも「取り返しのつかない」こと、その後悔と痛みがすごく伝わってきて、つらかったです。そして、彼をいまいち好きになれないのは、彼の若さが鼻についてしまうからで、それはすなわち私が歳を取ったということで、この物語の「うまくいきすぎ」るところが気になっちゃうのも同じ理由で、それがわかっているだけにちょっと悲しかったりもしました…。

私はまだ、誰かを、大切な誰かを、目の前で突然断ち切られるように失った経験はありません。そんなことになったとき、後悔しないでいられるかな。そんなことをすごく考えさせられる物語でした。孝行したいときに親は…。

この物語がこういうふうに終わるのは最初からわかっていたし、予定調和と言ってしまえばそれまでですけど、でも村山さんがこの続編を書いてくれてよかったです。私は救われました。後に待っているのなら、封印をといてもう一度『天使の卵』を読み返してみてもいいなと思いました。
| ま行(村山由佳) | comments(10) | trackbacks(6) |
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コメント
『天使の卵』のラストは本当賛否両論というか、否定片論というか……激しく好みが分かれますよね。僕は読了後に自然とタイトルの意味がわかる、秀逸なラストだと思ったような気がします。それもこれも歩太に感情移入できなかったからなんですけど。感情移入できてたら、たぶん泣いてました。
 それを引き摺っているというわけではないんですが、僕はちえこあさんとは違い『天使の梯子』はダメです。十年経っても人を憎んでいるなんて辛すぎる、と。逆に救われなかったです。それもこれも『天使の梯子』では歩太に感情移入させられっぱなしだったからでしょう、たぶん。
| street-kids | 2005/08/03 9:52 PM |
私も『天使の卵』は涙しなかったクチです。えぇ?!って驚いちゃって、泣くどころじゃなかったんですけど…。確かに読み終わってからタイトルのことは考えました。そうか、最初に気づくべきだったんですね…。てっきりあのままハッピーエンドだと信じて疑わなかったので、心の底からびっくりしました。
そんなわけで『天使の梯子』で皆が呪縛から解き放たれて、よかったなぁって思ったんですけど、でも十年は確かに長かったですね。私の人生で十年も同じことなんて、生きてることぐらいですし。なるほど、そこには考えが至りませんでした。それは苦しいですよね…。
| chiekoa | 2005/08/03 10:48 PM |
この作品は、あまり評価できなかった。村山由佳は「青のフェルマータ」「翼」「野生の風」かなぁ・・。「きみのためにできること」はパソコン通信という設定は、当時ニヤリとしました。「海を抱く」は、ダメ。ただの官能小説だ。

で、「天使の卵」は、悪くないんだけどねぇ・・。でも。この「天使の梯子」で結実するのもいかがなものかわ。
| すの | 2005/08/04 1:11 AM |
すのさんは村山さんの『すべての雲は銀の…』って本は読まれました??
私の中では村山さんのBEST!がこれです。
『青のフェルマータ』も『翼』も『野生の風』も読んでるんですけど、
なんだか内容が混ざっている私…。わわわ。再読せねば!
| chiekoa | 2005/08/05 11:56 AM |
「天使の梯子」が私は村山さん作品のデビューだったんですけど、今「天使の卵」読んでるんです。
続編を逆から読んでしまって、すっかり「天使の梯子」を忘れていたので、ここですっきり思い出させていただきました。

なろほどね!そういうことだったのね!!と納得。
「天使の卵」終わったらもう一度「天使の梯子」読んでみようかな。
結構辛口もある「天使の梯子」ですが、私は大好きです。
こういう切ないお話。昔は苦手だったのに、歳を取って丸くなったってことかな〜?(苦笑)
| じゃじゃまま | 2006/03/21 7:55 AM |
じゃじゃままさん、逆から読んでも切ないですよね、これきっと。
私の感想も辛口でしょうか?(だって慎一くんが〜。名前の通りに慎め!みたいな…(笑)。)

私も、大好きですよ。
この痛みを、いつまでも感じられる心でいたいものです!
| chiekoa | 2006/03/22 5:21 PM |
誤解される書き方しちゃって、ごめんなさい。辛口なんかじゃなかったですよ。他の感想とか覗いてたら、甘すぎてちょっと苦手というのをわりと目にしたので、ここで、おお〜、同じように好きな人発見!って嬉しくなりました。
この作品を好きなんだな〜っていうのは、端々から感じられましたよ〜。

「天使の涙」は切なく終わり、「天使の梯子」でハッピーになれたのかな。もう一度読みたくなりました。
| じゃじゃまま | 2006/03/23 8:45 PM |
ありがとうございます!

結局まだ『天使の涙』再読してないんですよね、文庫が部屋のどこかにあるはずなんですけど…。探します!
| chiekoa | 2006/03/24 1:37 PM |
こんばんわ^^TBさせていただきました。
「天使の卵」私も同じです。
悲しいというよりも、話の展開に驚いてしまって、なくっていうところまでいかなかったように思います^^;
続編も賛否両論ありますが、私は好きです。
「天使の卵」の終わりが衝撃的だった分、2人の今後が気になっていましたから。
髪を切るシーンが結構好きです。
でも、10年は夏姫にとっては長かったんだろうな〜と思います。
彼氏を家に泊めない理由を知った時は切なく感じました。
| 苗坊 | 2006/08/06 12:42 AM |
なんていうか、恋愛ってそういうものなのかもしれませんけど、妙に心が苦しくなるんですよね、ああいう人間関係。背景までいろいろ知ってしまうとなおさら…。うーん、そんなことで悩むあたり相当はまってるということですが(汗)。
| chiekoa | 2006/08/07 2:55 PM |
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天使の梯子*村山由佳
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天使の梯子村山 由佳集英社 2004-10by G-Tools この小説はすばる新人賞を受賞した「天使の卵」の10年後を描いた続編です。このレビューには「天使の卵」のネタバレがあります。 「天使の卵」を10年前に読んだ時、泣いたのを覚えています。だからと言って、べつに
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天使の梯子 村山由佳
天使の梯子 ■やぎっちょコメント ええ。聞いていましたとも。 天使の卵の続編だと。 2冊で全てが完結すると。 2つ合わせて切ないと。親切なブロガーさんたちが教えてくれましたとも。   びやゃーーーーー(涙) もうね、あれです。 最初を読んだだけ
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