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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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世界中が雨だったら [市川拓司]
4104767018世界中が雨だったら
市川 拓司
新潮社 2005-06-29

「琥珀の中に」「世界中が雨だったら」「循環不安」の三篇が収録された短編集です。このうち「世界中が雨だったら」と「循環不安」は、市川さんがデビューする前に書いていたもので、「琥珀の中で」は書き下ろしだそうです。

正直…おどろきました!市川さんの作品で、このタイトルでこの装幀で…と想像していた内容とあまりにも違ったので。このびっくりは新堂さんの『吐きたいほど愛してる。』を『忘れ雪』のイメージで読んでぶっとんで以来です。(おおげさ?)

びっくりはしましたが、でも読んでいて、こういう引出しもこの作家さんが持っていたということをちょっとうれしく思いました。次はどんな世界を見せてくれるんだろう?って、わくわくします。それに、市川さんの書きたかったことは、以前に読んだ作品も、この作品も、形は違うけれど、きっと同じなんだろうなと思いました。

この本の中で、どの物語にも共通して漂うのは、「自分の居場所がない」という悲しみ。どしゃぶりの雨の中にひとりぽつんと立っている小さな子どものような、そんな主人公たちの姿でした。巷にあふれる残酷な「悪意」に追い詰められていく彼らの、心の中の声にならない悲鳴が、読んでいてとても痛かったです。

表題作でもある「世界中が雨だったら」は、いじめられっ子の男の子の話です。いじめる側といじめられる側。その温度差がとても怖くて、悲しくて。こういう悪意に対して、悪意で返せない、そんな人間を、ただ「弱い」の一言で片付けるようなことはしたくないと思いました。彼のとった行動は、卑怯かもしれない、でも、そうとしかできなかった彼の気持ちがわかるような気がしました。

(そして、今年の夏の甲子園における明徳義塾高校のことに思いを馳せてしまいました…。私の中であまりにもタイムリーだったので、つい…。)
| あ行(市川拓司) | comments(14) | trackbacks(8) |
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コメント
確かに知らないで読んだら驚きますよね。
私は違う方向の本だって知ってて心構えが出来ていたので
ぶっとびはしませんでした。
新堂さんの本、「忘れ雪」は読んだ事ないのですが、そのラインの本しか読んだ事ないのです。「吐きたいほど愛してる」違うラインなんですね。読んでみないと。
| なな | 2005/08/07 11:19 AM |
私はできるだけ前情報を入れずに読もうと心がけていたので、何も知らずに読んでしまいました…。以前にネットで掲載されていたそうですから、読まれてる方も大勢いらっしゃるんですよね。
『吐きたいほど…』は…いや、何も言いません(笑)。予備知識なしで、ぜひ。
| chiekoa | 2005/08/07 11:44 AM |
わたしはななさんと逆で、「吐きたいほど愛してる」が未読です。っていうか新堂さんの本は、「忘れ雪」しか読んだ事がないんです・・・。っていうことは、これから色々な驚きがあるんでしょうねー。楽しみなような・・・怖いような・・・。
| ゆうき | 2005/08/07 12:50 PM |
ゆうきさんも未読ですか!
いや、何も考えずに…ふふふ。読んでみてください。
| chiekoa | 2005/08/07 1:04 PM |
これまでに発刊された本はすべて読んでいるんですが、そのどれとも違った作品で私も驚きました。
いまあいを読んだだけの方が読んだらもっと驚くかもですね。
市川さん自身ももうひとりの僕と言っているぐらいなので、今後の作品がどんなものになるのか楽しみですv
| 琉歌 | 2005/08/07 5:48 PM |
そうですよね。私もたぶん全部読んでいる…ハズですが、びっくりしました。でも表現が違うだけで、同じ市川さんですもんね♪
次の作品がほんとうに楽しみです!
| chiekoa | 2005/08/07 8:27 PM |
たしかに、
このタイトルで、この装丁で、この内容!?
・・・・・と思いました。

でも、≪世界中が雨だったら どこにも逃げていく場所がない≫
というのがものすごくずしんと胸にきました。

| ふらっと | 2005/09/16 6:34 PM |
今までのイメージがありましたからね〜。
しかしほんと、とてもずっしりくる本でありました…。
| chiekoa | 2005/09/16 9:38 PM |
はじめまして、TBさせてもらいました。
毎日一冊いろんな本を読まれていてビックリしました。
結構自分が興味ある作家さんを読まれてるので、
今後ちょくちょく参考にさせてもらいます。m(__)m
| DJ Levi's | 2006/01/06 1:53 AM |
はじめまして!コメントありがとうございます!
こんな感想でも参考になれば…うれしいです!
どうぞよろしくおねがいいたします!
| chiekoa | 2006/01/10 3:45 PM |
chiekoaさん、こんにちは ^^
この本はイメージとかなり違う内容でした。
痛いですよね・・・
でも、気持ち悪かった「循環不安」以外は、共感できる部分もありました。

「吐きたいほど愛してる。」はわたしも未読です。
新堂さんの本は「ある愛の詩」と「天使がくれた三十日」を読みましたが、
ああいった純愛ものばかりを書いている方ではないのですよね。
| tamayuraxx | 2006/04/12 8:42 PM |
tamayuraxxさんも未読ですか。『吐きたいほど…』は、ぜひ…いや、オススメしていいものか、悪いものか。いや、何も言うまい(笑)。
| chiekoa | 2006/04/13 1:24 PM |
ちえこあさん
こんばんは。二夜連続でTBさせていただきました。やぎっちょです。
みんな居場所のない感じは、ちえこあさんの感想を読んで「あ、なるほど」と思いました。その中で第2話の勝にキスをした女の子だけは「自分らしくていい」とか「逃げていい」とかいう考え方をしていたのが好きでした。
そんな子と出会えて、大切にしてくれるお姉さんがいて、ある意味幸せなんじゃないかなと思いました。目を覚ました時に今度はその幸せを感じる人生が待っていればいいですね。
| やぎっちょ | 2006/06/24 10:49 PM |
やぎっちょさん、そうですよね。目の前にあるのに見えていないものに、気付いて幸せになってほしいと切望…。
| chiekoa | 2006/06/26 1:11 PM |
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