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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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蒲公英草紙 [恩田陸]
4087747700蒲公英草紙―常野物語
恩田 陸
集英社 2005-06

舞台は20世紀初頭の東北の農村。村をまとめる槙村家の、病弱なお嬢様の話し相手を務める少女・峰子。彼女の視点から語られる、彼女をとりまく様々な人々と出来事を描いた物語です。

言わずと知れた『光の帝国―常野物語』の姉妹編ともいえる作品です。時代は『光の帝国』よりもずっとずっと昔…。不思議な力をもった常野一族。槙村家に客人として彼らがやってきたことから、峰子の周囲は徐々に変わっていきます。とても不思議な雰囲気の作品です。静かで、深くて、でもどこか物悲しくて…。登場人物たちが、まっすぐに、真摯に、自分の人生を生きている様に、今の自分と比べてどうだろうと、恥じるような気持ちにもなりました。

「皮肉なものだね。どこに何があるか分からない昔の方が、我々は幸せだったと思わないか?今はどこに何があるのか分かっているのに、そのことがますます我々を不安にさせ、心配事を増やしている。」
そんな言葉が胸に突き刺さります。キナ臭い時代、いやおうなく流れに飲み込まれていく人々、そんな中で、「自分たちにできることを」静かに積み上げて生きていく常野の人々の存在が、一筋の光のように思えました。

ただ、個人的には『光の帝国』の印象からイメージしていた続編と少し違くて…衝撃的でした。衝撃すぎて、泣くこともできませんでした。

ずっと過去を回想する形で語られ、後ろに向けられていた視線が、ふっと前を向くその瞬間、そこに広がる今、現在の景色…なんでこんな風に彼女が過去に思いを馳せていたのか、それがわかった瞬間、胸が締め付けられるようでした。読みながら、こんな風なラストを想像していたような気も、していなかった気もします。この読後感をどうしたらいいのか、まだよくわかりません。彼女の感じていた「不安」「恐れ」、そして直面している「現在」の世界。これは決して「過去」のお話ではないのですから…。
| あ行(恩田陸) | comments(10) | trackbacks(14) |
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コメント
あ、これ、今読んでます。
ちょうどこの9月6日に、図書館に届いたの。
やっぱり運命?(笑
| ゆうき | 2005/09/08 3:05 AM |
運命ですっ!!!
これも予約待ち長かったですもん。すぐ次の人に回さなきゃと思って届いたその日に読みました。だから運命っ!(笑)。
| chiekoa | 2005/09/08 11:13 AM |
常野の人達の物語、大好きです。
つぎは「裏返す親子」の話なんですよね。
いつ出るのかな?
こうやって私たち読者も常野の人たちと一緒に長い長い旅を続けていくんですね。
| なな | 2005/10/31 8:14 PM |
chiekoaさん、こんばんは。

イメージバトンが回ってきまして、ご迷惑でなかったら受け取っていただきたいのです。

どうぞよろしくお願いします。
ご面倒でしたらパスしていただいてもかまいません。
| なな | 2005/10/31 11:15 PM |
最初の本を再読してから取り組みたいですね!
長い長い旅っていう表現、このシリーズにぴったりです!

バトン、了解しました!がんばりまーす!
| chiekoa | 2005/11/01 5:36 PM |
TBさせていただきました。
chiekoaさんの持たれた印象、よくわかります。
この物語は、
「流れていく時間」と「変わらないもの」の物語なのだと思います。
もしかしたらその象徴は永慶仏師なのかもしれませんね。
| こばけん | 2005/12/29 6:19 PM |
大雨のシーンは泣かされました。本好きになってから涙腺弱くなったなぁ・・というか、涙腺弱かったということに気づいた今日この頃。
そして最後は・・・深いですね。
| ぶっか | 2006/02/27 11:26 PM |
ほんと、深いですよね…。
本を閉じて目をあげたとき、世界がちょっと違って見えるような気がしました。
| chiekoa | 2006/03/02 4:44 PM |
こんにちは.
いままでの恩田さんの作品とは一味違う味わいの小説でした.
他の作品みたいに,ぐいぐいと引きずり込まれるような興奮はないのですが,そのかわりに情感豊かな,しかも不思議な世界にどっぷりつかる感じが新鮮でした.
恩田さんは,なんて幅広い世界を持った人なんだろうと感心させられた一冊でした.
| coollife | 2006/05/25 11:12 PM |
ほんと幅広すぎますよね…だから絶対常野一族ですって、恩田さん。間違いないです…!
| chiekoa | 2006/05/26 5:28 PM |
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