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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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ペンギンの憂鬱 [アンドレイ・クルコフ]
4105900412ペンギンの憂鬱
アンドレイ・クルコフ 沼野 恭子
新潮社 2004-09-29

ヴィクトルは、動物園からひきとったペンギンと暮らす売れない小説家。ある日、まだ生きている大物政治家や財界人や軍人たちの「追悼記事」をあらかじめ書くという仕事を請け負いますが…。

すごく静かで、淡々としていて、怖かったりおもしろかったり、切なくなったり…なんだか不思議な物語でした。すごく引き込まれました。

何がなんだかわからないまま、何かに巻き込まれてしまったらしいヴィクトルとペンギンのミーシャ。そして小さなソーニャ。いったい何に巻き込まれたのか、これからどうなってしまうのか、主人公といっしょに不安になりました。特に行動的なわけではなく、どちらかというとぼんやりな彼。不安になったり楽観的になったり、ふわふわと移り変わる彼の気持ちを、読みながら自分がトレースしているような、そんな感じがしました。

そしてこの物語で、そういった謎は最後まで謎のままです。その不条理さが、なんだかすごくリアルでした。ひと言もしゃべらない(当然ですけど)ペンギンが、それでもなんだかすごく象徴的でした。ラストもなかなかずしっときます。

ちなみに舞台はウクライナなのですが、ウクライナの人はお酒を飲んでばかりいるのかしら…??とか、関係ない印象まで持ってしまいました。でもまったく知らない遠い寒い国の物語。それだけですごく興味深かったです。

読んでおもしろい!とか、爽快!とか、そういうタイプの話ではありませんが、秋の夜長に、じっくり静かに読むにはとてもオススメです。
この、新潮社新潮クレスト・ブックスのシリーズは今のところハズレなし…!

【追記】
よみながら、なんとなく村上春樹さんの世界っぽいなぁ…と思っていたのですが、あとがきで「作者は村上春樹好き」ということが書いてあり、「私すごい!」と思いました。(別にすごくないですか?!)。村上春樹は理解できないのに、春樹チックな作品への嗅覚はあるのか…。うーむ(笑)。
| 海外作品(クレストブックスシリーズ) | comments(3) | trackbacks(3) |
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コメント
新潮クレストブックは本当にはずれなし・・・
というか、文学作品には本当にいいものが多いのですよね。
今の日本は文学より、ミステリ的なのが花盛りですから。

私もこれ凄く気に入って、書評の中でオマージュ短編を捧げましたです、はい。
| 聖月 | 2005/10/01 9:15 AM |
次は『巡礼者たち』を読んでみる予定でおります。
文庫でも出ている作品ですが、やっぱりあのクレストのシリーズで
読みたいと思います!楽しみです!
| chiekoa | 2005/10/03 1:15 PM |
chiekoaさん〜お伺いするのが遅くなってごめんなさい!
TBありがとうございました。
何だかずっと寒々しい印象でしたが、すごく大好きな作品です。
クレストはいいですよね〜。
なかなか読む機会がないのですが、ゆっくりとでも紐解いていきたいですー。
| リサ | 2006/12/06 10:29 PM |
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◎「ペンギンの憂鬱」 アンドレイ・クルコフ 新潮社 2100円 2004/9
 以前、長野県は蓼科高原に住んでいた評者の住まいは、所謂リゾート風集合住宅であり、1階に住む評者はワインのヌーボーの解禁時期に、どういういきさつか忘れたが、4階に住む女性と一緒に評者の部屋でそのヌーボーを中心に据えたささやかな二人だけのパーティーを行
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ペンギンの憂鬱アンドレイ・クルコフ沼野 恭子:訳新潮社2004-09-29by G-Tools 恋人に去られた孤独なヴィクトルは、憂鬱症のペンギンと暮らす売れない小説家。生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたが、そのうちまだ生きている大物政治家や財界人や軍人たちの
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『ペンギンの憂鬱』 アンドレイ・クルコフ
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| *モナミ* | 2008/08/14 10:52 PM |