「黒窓の会」―それは、那古野市きっての資産家の令嬢、西之園萌絵を囲んで開催される秘密の勉強会である。ゲストとして招待されたN大学工学部助教授、犀川創平は一枚の写真にまつわるミステリィを披露する。それは、インドの石塔の遺跡に関する奇妙な謎であった。(「石塔の屋根飾り」)
森ミステリィのあらゆる魅力が、一杯につまった珠玉集。
『地球儀のスライス A Slice of Terrestrial Globe』 収録作品
・小鳥の恩返し The Girl Who was Little Bird
・片方のピアス A Pair of Hearts
・素敵な日記 Our Lovely Diary
・僕に似た人 Somone Like Mie
・石塔の屋根飾り Roof-top Ornament of Stone Ratha
・マン島の蒸気鉄道 Isle of Man Classic Steam
・有限要素魔術 Finite Element Magic
・河童 Kappa
・気さくなお人形、19歳 Friendly Doll,19
・僕は秋子に借りがある I'm in Debt to Akiko
「石塔の屋根飾り」と「マン島の蒸気鉄道」がS&Mシリーズの番外編になります。「石塔の屋根飾り」ではおなじみの執事、諏訪野さんが意外な大活躍?!このとぼけた感じ…最高です(笑)。こんなおちゃめさんだったとは!ところで「マン島の蒸気鉄道」の中に出てくるクイズ、すいません、私答えがわからないんですけど…!レベル低し>自分。
そして「気さくなお人形、19歳」には、Vシリーズの小鳥遊練無と香具山紫子が登場。っていうか、この短編が書かれてるのはVシリーズより前ですね。ここで出てきた彼らが後にVシリーズで大活躍ってことか…。やっぱり順番に読んでないと楽しみきれなくて悔しいです。しかもこの短編のエピソード、後のVシリーズにもつながって登場するのです。今までは読んでなかったので、ちょっと「?」だったりしたわたくし…。これでやっとつながったぞ!でもちょっと涙出そうなエピソードでした…。