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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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遮断 [古処誠二]
4104629022遮断
古処 誠二
新潮社 2005-12-20

昭和20年5月、沖縄。防衛隊から逃亡した真市は、逃げた郷里の防空壕で、戦友の妻で幼なじみのチヨと再会する。行方不明だというチヨの子ども・初子を探しに部落へ戻ろうとする二人は…。

直木賞候補作にもなった作品です。私にとっては「初・古処さん」作品となりました。現在は病を抱え、死を待つのみの真市のところに一通の手紙が届く…というところから物語が始まります。真市が回想する「戦争」の時代の場面場面で、一行ずつはさみこまれる手紙の文章。実は私は、「これってネタバレじゃないのかなぁ」と思いながら読んでいたのですが、そうじゃなかったです。そういうことだったんだ…。真相はラストで明らかになります。感動はしませんでしたが、納得。

戦争小説ですが、ドンパチやるシーンが満載なわけではなくて、軍から逃げてきた真市と、軍に命を捧げた少尉との会話から、私たちはその「戦争」を思い知ることになります。「戦争」というただ漠然と大きなものじゃなくて、それに翻弄された、されている「人間」たちが主役の物語。戦争とは、人間とは、生きるとは。なんかただ単純に「戦争はよくないよね」とかそんなんじゃ終わらせられないくらいの気持ちがこみ上げました。

主人公の真市が十九歳、少尉やチヨが二十一歳。その頃、自分は何をしてた?

実は一番印象に残ったのが、「靖国神社」のところで。そうか、あの神社にはそういう意味があったんだと。認識を新たにしたというか、やっとほんとうに気付かされたというか。「参拝はよくない」なんて、なんとなく思っていた自分を恥じました。
| か行(その他) | comments(9) | trackbacks(9) |
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コメント
こんばんは。
手紙があったからこそ、きっと最後まで読めたんだろうなぁと思いました。
靖国神社の記述は、そうだったのか〜と私も目からウロコが落ちる思いがしました。

| エビノート | 2006/07/18 9:01 PM |
こんばんは!
読まれたのですね〜。
私、靖国のところでは「ぶわぁ」と涙が出てしまいました。
そうだったんだ…と言う気持ちでいっぱいでした。
chiekoaさん!「ルール」がとっても良いんです!
機会がありましたらこちらも是非〜。
もっともっと辛いんですけどね…。
| リサ | 2006/07/18 11:11 PM |
やっぱり靖国さんのところは、みんな感じるものがあるんですね。
わたしも、あんなに外国から反発をくらっているのに、
どうしてそこまでして靖国参拝をしたい人がいるのか、
全然分かっていませんでした。恥ずかしいですねー。

好き嫌いを聞かれたら、この本は別に好きじゃないんですけど(笑)。
だってもうなんかとにかく恐いし暗いし重いし。
でも、読むべきものを読んだな、という気がしました。
リサさんもおっしゃっているように、「ルール」もすごい本です!
また古処さんの本を読んでみようかな、という気力がわいたら、
絶対、「ルール」をオススメします。
で、それ以外の本は、特にオススメしません(笑)
| ゆうき | 2006/07/19 12:36 AM |
chiekoaさんこんにちわ。
「靖国」のくだりは、わたしもガツンとやられました。
で、色々考えているところに、今日のニュースで
昭和天皇の「靖国合祀」についての思いを見て、
またまた考えてしまいました・・。
| june | 2006/07/20 1:23 PM |
エビノートさん、そういう考え方もありですね〜。私は「結末わかってるなら読まなくていいじゃん!」と思ってしまったダメ人間です。あぁ…。

リサさん、ほんとそこはすごく印象に残りましたです…。知識としてはわかっていたのだけれど、やっと理解したというかなんというか…うまく説明できませんが。

ゆうきさん、リサさん、『ルール』オススメなんですね!それはぜひ読まねば…。「好きじゃないけど読むべきもの」って感触、同感です。

juneさん、だからといってじゃぁどうするのがいいのか?!ってわからないですけれど…。参拝するだけが敬意を払う方法じゃないだろうとも思うし。難しいですね。はぁ…。
| chiekoa | 2006/07/20 4:35 PM |
靖国神社の部分は、思いもよらなかったことを知って、衝撃を受けました。
真市は十九歳、少尉やチヨは二十一歳。
この若さで、こんな経験をしたら・・・。
| 藍色 | 2006/08/11 2:02 PM |
自分のその年頃のことを思うと、なんだか呆然としてしまいます…。
| chiekoa | 2006/08/11 2:42 PM |
はじめまして。TBさせていただきました。
靖国神社のことがコメントで触れられていたので、わたしもひとつ。
靖国神社はもともと戊辰戦争の官軍側の戦没者を慰霊するために作られたものです。よって、旧幕府軍の方の戦没者は一切祭られていません。西郷さんものちに西南戦争を起こしたので、権利を剥奪されております。創設当初から、疑問ののこる施設なのですが、太平洋戦争時に、英霊を祭るということで注目されたのが、今日の靖国神社の考えのもとになっています。この事実を知っている人は国民でどのくらいいるのだろうと、つくづく思います。
| 莉絵 | 2006/08/24 12:31 AM |
莉絵さん、コメントありがとうございます。
私も含めですけど…知らない人がほとんどだと思うのです。(だからありがとうございます)。もちろん教わらなかったし、自分で調べようとも思わなかったし。たまたま出会った本などで知るくらいが関の山で。よくないと思いつつ、自分に甘えてるなぁと思います。靖国だけじゃなくて、そういうことほんとにほんとにいっぱいあるんですよね、世の中には…。
| chiekoa | 2006/08/24 2:03 PM |
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