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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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終末のフール [伊坂幸太郎]
4087748030終末のフール
伊坂 幸太郎
集英社 2006-03

あと3年で世界が終わるなら、あなたはどうしますか?
「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されてから5年。発表当時の大混乱も少し落ち着いてきたそんな時期、そこで生きる人々の暮らしは…。

表題作「終末のフール」のほか、「太陽のシール」「篭城のビール」「冬眠のガール」「鋼鉄のウール」「天体のヨール」「演劇のオール」「深海のポール」の全8編を収めた連作短編集です。

なんだかもう、手にとっただけで「これはいい本だな」というのが伝わってくるようなそんな本で、いろいろいい評判(なぜこれが直木賞候補じゃないのか!とか)も聞いていて、珍しく買って手元にあったにもかかわらず、ずっと読まずにいた本です。今回やっと手にとって読みました。そして、一気に読むのではなくて、収録されている短編を一日一つとか二つとか、そういうペースでゆっくりと読みました。なんか、この本にはそういう読み方のほうがふさわしい気がしたのです。一つずつ、じっくりと、大切に。

描かれているのは悲しい世界です。死も、暴力も、欺瞞もあふれたそんな世界です。でもそんな世界が、さも「悲しそうに」、さも「つらそうに」描かれているのではなくて、むしろ淡々と、「混乱が落ち着いた小康状態」であるこの世界同様に、落ち着いてあっさりと描かれています。どんなにひどいことも、どんなにつらいことも、普通のことみたいに、あたりまえみたいに。

その「淡々」がそのまま真っすぐ胸を打ちました。何でもないように書かれた文章に、なんでもないように交わされる会話に、何度も涙ぐみました。号泣というのとは違う、胸の奥のほうから、じんわり涙がわいてくる感じ。読んで、「読んだよ!」って誰かと熱く語りたいんじゃなくて、自分の心の中にそっと置いておきたいような、「読みました」「読みましたか」って目をあわせてにっこりして、それで終わりにしたいような、そんな感じ。

熱い本じゃない、地味なのに、でも伝わってくる気持ちは熱い、そんな本でした。生きるってことは権利じゃなくて義務。私も、みっともなく、じたばたとあがこうっと。そう思いました。

Today is the first day of the rest of your life.
今日という日は残された日々の最初の一日 (by Charles Dederich)

【追記】
特集サイト」の隠しキャラが全部見つかりません(涙)。
「演劇のオール」の創作秘話を読むにはどうしたらいいのでしょうか!?ヘルプミー!
(3日がんばったので、もう自分を許しました)。

【追記の追記】
きゃ〜!書いてみるものですね。ゆうきさんが教えてくださいました。
これでやっと全部の創作秘話を読むことができます!ありがとうございました!
| あ行(伊坂幸太郎) | comments(21) | trackbacks(18) |
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コメント
世界の終わりを描くのに
この淡々とした穏やかさを選んだ伊坂さんのセンスは
なんとも言えないですね。
そこここに出てくる街や人の描写の凄惨さが
暮らしが穏やかだからこそ胸に刺さります。
| ふらっと | 2006/08/11 1:48 PM |
これが直木賞候補作でもいいですよね!
凄く好きです。
伊坂さんの作品は、奇抜で人の温かさが凄く伝わる話だと思いますね。
| 苗坊 | 2006/08/11 2:03 PM |
穏やかな、バリエーション豊かなドラマを通して、
いろいろと気づかされた伊坂作品でした。
読んだ後の余韻がとても強く残って、自分がこうなったら
どう生きていくか、考えさせられました。
| 藍色 | 2006/08/11 2:29 PM |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2006/08/11 3:02 PM |
ふらっとさん、そうなんですよ〜。
淡々としているからこそ…っていうのが、しみました。

苗坊さん、候補っていうか受賞したってよかったのに!
くらいの気持ちなんですけど。
春秋から出せばよかったのか…そうなのか…。
(根に持ってます)。

藍色さん、それぞれがいろんな色の短編でしたね。
自分がこうなったら…
たぶんあんまり絶望せずに普通に生きていく気がします(笑)。

ゆうきさん、ありがとうございますっ!
いたー!わかったー!きゃー!!!
…わかってみると、なぜ見つけられなかったのかと(笑)。
ありがとうございましたっ!
| chiekoa | 2006/08/11 4:01 PM |
chiekoaサン、こんにちは。

隠しキャラ出てきますよ!
探して探して〜♪
| nero | 2006/08/11 4:18 PM |
あっ!あっ!
見付かったのですね!
| nero | 2006/08/11 4:19 PM |
neroさん!出てきました〜!見つかりました〜!
ステキ…。ありがとうございますっ!
| chiekoa | 2006/08/11 5:15 PM |
これ、すごいく良かったです。
『砂漠』よりこっちでしょ!ってずっと思ってましたが・・・。
パニックの収まった時期を淡々と描いているところが
ミソなんですよね。
それだけに哀しさが伝わってきます。
| す〜さん | 2006/08/11 7:42 PM |
自分の感想で「これで直木賞を取るに違いない」的ことを何気に書いていたのですが、候補にすらなりませんでした・・。ま、終わったことですし、いい本はいいのです。本当、ちょっとずつ大切に読みたい本でしたね。
| ざれこ | 2006/08/11 10:19 PM |
いい本ですよね〜本当に。なのに、直木賞・・・(私もかなり根に持っています)
装丁もおしゃれで気にいっています。
TBさせていただきました。
| EKKO | 2006/08/13 8:36 AM |
chiekoaさんこんばんは。
今さらなんですけど、同じ日に同じ本の感想アップしてたんですね〜!
ホントに普通なら考えられない残酷な事でも、淡々と書かれてて、それが平常として捉えられているのは悲しかったです。
でもその中で人との繋がりを大切にして生きていこうとする人達を見て温かい気持ちになりました。
| 琉歌 | 2006/08/13 10:13 PM |
す〜さん、ですよね!
『砂漠』もよかったですけど、でも…ねぇ!
いや、今言ってももう仕方がないですが…うぅ。

ざれこさん、そう終わったこと…でも…
なかなか人生って思うとおりに行かないものですねっ!
(おおげさ)。

EKKOさん、なんだか今頃になってまた
こうくやしさがふつふつと…再燃?!
次こそ…今度こそ…「本屋大賞」とダブル受賞ですよ!

琉歌さん、ほんとその淡々さが…心臓にきました。でもいやな気持ちじゃないんですよね、なんというか。さすが伊坂さんだとしみじみ思いました。
| chiekoa | 2006/08/14 3:38 PM |
 chiekoaさん
図書館で予約していたのがやっと手元にきました。
面白かったですね。実際、この世の終末がきたときはこのような感じかもと、ちょっと怖い気にもなりました。
 「淡々と」その表現がぴったりですね。苗場さんとかね。
| はいびすかす | 2006/08/20 11:18 PM |
私は伊坂さんは予約がすごい数なので
あきらめて購入することに(最近)しました(笑)。
でもこの本は手元にもっていて正解!とも思ってます。
何度も読んでも、その度にあらたな感動がありそうだなぁと思います。
| chiekoa | 2006/08/22 12:35 PM |
ようやく読みました。直木賞のことがあって、しばらく読む気になれず・・・。
読んでみると、噂通り、とてもいい本でしたね。
じんわりと胸を打つような話で、読後とても満たされた気分になりました。
ほんと何度読んでも楽しめそうな一冊ですよね。
| あおちゃん | 2006/08/30 11:48 AM |
そうなんですよ〜ちっ!直木賞め…。
いや、今回の受賞作に文句はないですけどね。
選評を読んだら「伊坂ファンは『砂漠』で受賞したら怒るだろう」的なことを言ってる人がわりといるのですけど、じゃぁなんでこれをもってこないのさ!と。(いや、審査員にその責任はないと思われますが)。
でもいいんです。賞なんかとらなくたって、こんなにみんなに愛されてるんですからっ!
| chiekoa | 2006/08/30 12:47 PM |
chiekoaさん☆こんばんは
あと3年と期限を切られてしまったら、わたしもきっとジタバタするんじゃないかと思います。
そんな時に苗場さんのように毅然としていられたら、いいんだけどなぁ!
| Roko | 2006/09/06 10:37 PM |
私の場合毅然というよりは呆然と三年過ごしてしまいそうですが…!が、がんばります。
| chiekoa | 2006/09/07 1:24 PM |
 私もところどころじんわり涙でした。
 なにげないところで、じわっと。
 そんなさりげなさが、伊坂さんらしいかも。
 軸がぶれないところが、安心できるのかな。

 直木賞逃したのは、無理ないかも・・・。
 いや、この作品のクオリティがどうこうではなく、
 こういう作品をきちんと評価できるかどうかっていう
 審査員のクオリティの面で・・・。
| miyukichi | 2007/04/30 7:01 PM |
「演劇のオール」の隠しキャラ見つけました。一番上のマップですね。
| HT | 2007/08/23 11:29 PM |
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