| 永遠。 村山 由佳 講談社 2006-10-14 |
水族館の前で、幼馴染の弥生の帰りを待つ徹也。自分がここで彼女を待っている理由、そして彼女が「終わらせて」くるはずのこととは…。
お昼ごはんを食べにちょっとどこかへ入ろうと思い、でもちょうど手持ちの本がなく、仕方ないので本屋に行って見つけて買ったのがこの本です。(なんかこんな話どこかで聞いたな…)。
とても薄い文庫本ですが、物語自体はさらにその半分くらい。(残りの半分は解説とあとがき)。30分もかからずに、すうっと読めるお話です。でも短いけれど、その短い時間で自分がひたれる世界というのが…さすが村山さんだなと思いました。
私は知らないで読んだのですが、この本は「卒業」という映画とのコラボレートという形で書かれた作品なのだそうです。村山さんが映画「卒業」を見て、そこから書き下ろしたサイドストーリー。あとがきで「映画を見ていなくても、その事実を知らなくても、十分楽しめる」と書いてありましたが、まさにその通りでした。(でもその映画も見たくなりましたけど)。こんな風な「愛」も、あるんだなぁ。(私にはなさそうだけれど)。
とにかく、読み心地はとてもよいです。短い時間が空いたときなどにオススメです。