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蒼穹の昴(2) [浅田次郎]
4062748924蒼穹の昴(2)
浅田 次郎
講談社 2004-10-15

官吏となり政治の中枢へと進んだ文秀(ウェンシウ)。一方の春児(チュンル)は、宦官として後宮へ仕官する機会を待ちながら、鍛錬の日々を過ごしていた。この時、大清国に君臨していた西太后(シータイホウ)は、観劇と飽食とに明けくれながらも、人知れず国の行く末を憂えていた。権力を巡る人々の思いは、やがて紫禁城内に守旧派と改革派の対立を呼ぶ。

なんとなく、思っていたのと方向性が違ってきました。私はこの物語を、「若く志高い正義の青年が、神のお告げの下、旧悪を滅ぼし天下をとる!」みたいなお話だと(勝手に)思っていたのですが、どうも違うみたいです。

だいたい、わかりやすい「悪人」が出てきません。いつ出てくるのかな、いつ出てくるのかなと思って読んでいて、すわ、こいつか!と思っても、それは見る人によって見え方が違うだけで、その人生を、自らの信念にのっとって、精一杯生きている人たちなのです。そしてそれは、限りなくこの「現実」に近いのかもしれないなと、そう思い始めました。

誰がよくて誰が悪いとか、そういう簡単なお話じゃなくて、それぞれが必死で生きていて、心の底から国を、民を思うその気持ちに変わりは無いけれども、ただ立場が違うだけでそれが「悪」に見えたりもする。対立しているとされる后も帝も、ごく自然な親子の愛情でお互いを思いあっているのに、傍目には后党と帝党とに分かれて権力を奪い合い、虎視眈々とお互いを狙っているように見えてしまう。そういう、悲しいことなんだなって。一見してわかることなんか、なんにも真実じゃないんだなって、なんかそういうことを、しみじみ思わされました。

自らに告げられた予言の真実…それを知らないまま、しかし着々と確実に階段を上っていく春児。その過程は一種爽快ですらありますが、やっぱりこれは、「神のお告げで勧善懲悪」ってお話じゃありません。もっと、もっと深いところでの、人と人の、生きる姿の物語です。三巻目を心して読みたいと思います。

『蒼穹の昴』
蒼穹の昴(1)
・蒼穹の昴(2)
蒼穹の昴(3)
蒼穹の昴(4)
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