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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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まどろみ消去 [森博嗣]
4061819704まどろみ消去
森 博嗣
講談社 1997-07

ミステリィ研究会主催の「ミステリィツアー」。三十人のインディアンが忽然と消えうせたこの謎を、参加者たちは解くことができるのか?!(「誰もいなくなった」)
著者初の、そして森ミステリィのエッセンスが全て詰まった書き下ろし短編集。

『まどろみ消去 Missing under the Mistletoe』 収録作品
・虚空の黙祷者 Silent Prayer in Empty
・純白の女 The Lilies of Her Cheeks
・彼女の迷宮 She is Lost in Mysteries
・真夜中の悲鳴 Acoustic Emission
・やさしい恋人へ僕から To My Lovely
・ミステリィ対戦の前夜 Just Before the Battle for Misteries
・誰もいなくなった Thirty Little Indians
・何をするためにきたのか The Identity Crisis
・悩める刑事 A Detective in Distrees
・心の法則 Constitutive Law of Emotion
・キシマ先生の静かな生活 The Silent World of Dr.Kishima

どれもこれも読み応えがあります。数が多いのであらすじと個別の感想はリタイアしますが…この中では「ミステリィ対戦の前夜」と「誰もいなくなった」がS&Mシリーズの番外編になっています。特に「誰もいなくなった」の犀川先生…やっぱりいい味だしてます!犀川先生おいしいなぁ。萌絵ちゃんかわいいなぁ。このラストシーン、最高です(笑)。
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探偵伯爵と僕 [森博嗣]
4062705702探偵伯爵と僕
森 博嗣
講談社 2004-04-28

夏休みの直前、小学生の新太が出会ったのは「探偵伯爵」と名乗る黒ずくめの正体不明の男。そして夏休み、新太の友人たちが相次いで行方不明となる事件が発生します。新太は探偵伯爵と共にふたりの行方を追いますが…。

読み始めたとき、森さんの本にしては文章はすごくわかりやすいし、漢字にもほぼ100%フリガナがふってあるし、挿画もたくさんあるし、主人公と探偵のやりとりはコミカルでおもしろいし、どんどん読める…これは子供向け?ついに森さんも児童文学に手を出したのかしら…、事件が起こってるけど、おもしろおかしいオチがつくんだよね、きっと、なんて思って読んでいたら、かなりショッキングでした。あまりにも想像と違いました。いや、ほんとに驚きました…。

そして、驚いて驚いて、その驚きも覚めないまま、さらに最後に「ぎゃふん」となりました。爽快な「ぎゃふん」というよりは、ずんとくる「ぎゃふん」でした。現代の社会が抱える暗い側面を、森さん流にこういう形で書いて訴えているのかな…と、そんなことを思う本でした。そういう意味ではもちろん子ども向けだし、そして「大人向け」でもあると思いました。深い、深い、深い本でした。

山田章博さんの挿画がとてもステキです。読み終わって、最初からもう一度全部の絵を眺めなおしました。なるほど…。はぁぁ、やられました…。
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ZOKU [森博嗣]
4334924085ZOKU
森 博嗣
光文社 2003-10-21

悪の非営利団体 「ZOKU」と、そんな彼らの企みを阻止しようとする「TAI」。
正体不明。意味不明。彼らはなぜ「微妙な迷惑」にエネルギーを注ぐのか?!

おもしろい!!読みながらなんど吹き出したことか!

「ZOKU」は黒古葉ひきいる自称・悪の秘密結社。そうは言っても、彼らが仕掛けるのはぎりぎりで犯罪ではない壮大な「悪戯」(しかし金と人は膨大にかかっている)。真っ黒なジェット機で空を駆け、乗ってる車も黒いRX7。

対する「TAI」は、これまた秘密組織の科学者集団・科学技術禁欲研究所。(といっても木曽川というおじいさん博士と、その孫の女の子と、男の人一人だけですけど。)そして彼らの拠点は真っ白な機関車。

なんか、こう、わかりやすくていいじゃないですか!

この「正義VS悪」が繰り広げる戦いが、コミカルにユーモラスに、描かれます。この感じは…「タイムボカン」みたいな?悪も決して極悪ではなく、正義もそれを完膚なきまでに叩きのめしたりしないのです。

悪のボスが高笑いをしたり、女性がぴったりした黒のコスチュームをきていたり、手下がちょっとオトボケだったり、退散するときには屋上からヘリコプターで飛んで逃げたり。やっぱり悪役はこうじゃなくっちゃね!という、そういう細かいところがいちいちツボでした(笑)。

そして最後には…やっぱりやられました!森さんに!
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星の玉子さま [森博嗣]
4163235507STAR EGG 星の玉子さま
森 博嗣
文藝春秋 2004-11-03

誰もいない星、ふたごの星、野球少年の星、孤独な少女の星。いろいろな星を訪ねて宇宙を旅する、玉子さんと愛犬ジュペリの物語です。

あの森博嗣さんが!絵本を!というわけで手にとってみました。
絵も森さんが書かれているのですが、これがまた上手!というか、ほんとうにかわいくてステキなのです。びっくりしました!(スイマセン。)

巻末には、それぞれの星についての「解説」がついています。そこまで読むと「やっぱり森さんらしいなぁ」とにこにこしてしまいました。そしてもう一度絵に戻って考えてみたくなりました。絵本をひっくり返したり、横にしてみたり。何度でも読んでみたくなりました。そう、宇宙には上下なんてないのです。

一つの星に着くたびに、玉子さんは「どうして?」と考えます。私もいっしょに「どうして?」と考えます。難しいことじゃない、とても素朴な疑問たちです。
「考えましょう。あなたにできることを。」
こんな薄い絵本ですが、何かを考えさせられること必至です。いろんな意味で心に残る絵本でした。大好きです。


【追記】
この本を、森さんはほんとうは0円で出したかったそうです。ここに詳しく書いてあります。これを読んでもっともっと大好きな絵本になりました。
「星の玉子さま」印税0の理由

そういう森さんの気持ちを、ちゃんと受け取りたいなと思います。
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ダウン・ツ・ヘヴン [森博嗣]
4120036448ダウン・ツ・ヘヴン
森 博嗣
中央公論新社 2005-06

読み始めたとたんに、すうっとこの「世界」に心を持っていかれました。長い長い詩を読んだような…。この本は、うまく感想が書けません。どうこう感想を書くというよりは、ただ読んで味わうというか。ただ、この世界にひたるばかり。

この物語も主人公は「クサナギ」。時系列的には『スカイ・クロラ』の前で『ナ・バ・テア』の後です。「あれはどうなったんだ」とか「これはどうなるんだ」みたいな説明は相変わらず一切なし。突き放したような乾いた文章。でもそこが好き…。しかしもう一度前の二作を読み直さなければ…。頭の中がぐるぐる。この「カンナミ」は…?あぁ!

そして相変わらず素晴らしい装幀。この三冊が本棚にある幸せ。
全部で五巻の予定という噂を耳にしましたが、永遠に続いて欲しいです。
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墜ちていく僕たち [森博嗣]
4087745325墜ちていく僕たち
森 博嗣
集英社 2001-06

正直…とてもおどろきました!装幀の絵にもおどろいたのですが、中身にもびっくり。

「インスタントラーメンを食べると何故か食べた人の性別が入れ替わってしまう」というお話たちです。そう、これは連作短編集なのです。五つの短編が収録されています。

一話目を読んでびっくりし、二話目を読んで「またか」と思い、三作目を読んで「えー、もしかして全編これ?」と思い、そして…最後にはやっぱりだまされました!

単行本としてこれらを一度に一冊で読んだ私は「こういうオチ」がありましたが、雑誌で連載時に読んでた人はどう思ったのでしょう…。(ワタシは実は途中で飽きて何ページか早送りしてしまいました…。ゴメンナサイ。)

それにしても…これからインスタントラーメン作るたびに、この表紙を思い出しそう…(笑)。
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工学部・水柿助教授の逡巡 [森博嗣]
4344007247工学部・水柿助教授の逡巡
森 博嗣
幻冬舎 2004-12

工学部・水柿助教授の日常』に続く、水柿君シリーズ第二段です。「日常」が作家デビュー前のお話だったのにたいして、「逡巡」はデビュー直前からその後のお話です。

そして前作同様「これは小説です!」と口をすっぱくして水柿君が言っているにもかかわらず、やっぱりエッセイというか実話として読んでしまうわたし。

そんなわたしとしては、「日常」のほうがおもしろかったかも…と思ってしまいました。これもこれであのおもしろさは健在なのですが、なんというか、だって!デビューして、売れっ子になっちゃって、印税がばんばん入って、お金持ちになって、車4台買ったり、土地2回買ったりして。いや、別に人が変わっちゃったわけじゃなくて、むしろお金持ちになってもこんなに変わらないってすごいなぁというくらいのものですが、(作中で水柿君も「何も変わらない」って言ってますし。)、でもそれでも、お金持ちはお金持ちなわけで…。やっぱり土地は買うわけで…。身近だと思っていた人が突然遠くへ行ってしまったような、そういうさみしさがちょっと。(なんてわがままで個人的な感想…!)

でも、お金持ちでもこれからも応援してます!(←いや、だから事実じゃなくて小説なんだってば!)

【追記】「水柿」って名前は、「森」を「木」の文字三つにばらして、それを横に並べた名前なんだなぁということに今回やっと気づきました。おぉ!
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ナ・バ・テア [森博嗣]
4120035417ナ・バ・テア
森 博嗣
中央公論新社 2004-

スカイ・クロラ』の続編です。時系列的には『スカイ・クロラ』よりも前ですが。

今回は設定はわかってるから…と思って読んでいたら、まんまとだまされました。これが「叙述トリック」というものでしょうか…(違う?)。

途中、怪我で入院した主人公が、看護婦との会話の中で「優しさ」「思いやり」について考えるシーン。すごいと思いました。どうしようもない人間の姿というものを、こんなふうに書けるなんて。

もしも愛情だけで社会ができているならば、どうしてこんなに争いが起こるのだろう?自分が作ったものを、誰にもただで分けてやれば良いのに、金を取るのは何故だろう?勉強をして、人よりも上に立とう、相手を蹴落としてでもトップに立とう、とするのはどうしてなのか?
うまくいえないですが、とてもショックを受けました。ほんと、すごい。

ストーリーが、とか設定が、とかではなく、人を打つ、何かがこの本にはあると思います。

最後のシーンは、ちょっと泣きそうでした。(というか泣きました…。)
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スカイ・クロラ [森博嗣]
4120031586スカイ・クロラ
森 博嗣
中央公論新社 2001-06

舞台はどこかわからない時代のどこかわからない土地。主人公は戦闘機のパイロット。設定はとにかく謎です。人の名前もなんだかちょっとずつヘンだし…。「ガンダム」+「村上龍」のような世界でした。(全然違います?)

いわゆる「殺人事件」が起こるようなミステリィではないです。もっと、広くて大きなものを捕らえようとしているというか。「S&M」シリーズとは全然雰囲気が違う。こんなにいろんなものを書けるというのは、すごいなぁと思ってしまいました。

戦争をしている世界が舞台なのに、全然荒々しくはなく、潔いというか、鋭利というか、でも軽くはない、むしろ重いような、不思議なムードの作品です。戦闘シーンを読んでいても、音がしない感じ。(専門用語がわからないので、結構難しかったのですが。1ページ抜かしてもわからなかったかもしれません…。)詩を読んでいるみたいでした。

すばらしい装幀と、小説と、両方とても美しくてどこか切ない、心にすうっと風が吹いたような、そんな本でした。
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工学部・水柿助教授の日常 [森博嗣]
4344000455工学部・水柿助教授の日常
森 博嗣
幻冬舎 2000-12

主人公はN大学工学部助教授、水柿君33歳。「のちにミステリィ作家となる」彼の「日常」を描いた、自称「小説」です。

うーん…おもしろい!!

これ、賛否両論あるだろうなぁと思いましたが、私にはかなりツボでヒットしました。途中死ぬほどおかしくて、笑うのをこらえてぷるぷるしてしまうくらい。それはたぶん、私が理工学部出身で、ここで描かれている「日常」というか、あの雰囲気を実際に身を持って知っているからだというのも一因思います。そうそう、学会ってそうだったよね…。化学実験で爆発、あったあった、みたいな。そしてこの文体…!レポートや論文を書いている人だなぁと…それだけでもおもしろいです。逆に知らないと何がおもしろいのかわからないかも…?いや、おもしろさはそれだけではないはずです!

「これはあくまでも小説である」というのを、作中で水柿君がしつこいほどに言っていますが、どこまでがフィクションでどこからがノンフィクションなのか…。それを想像しながら読むのもまた一興です。

森せんせいの作品は、S&Mシリーズしか読んだことがなく、かなり小難しいイメージだったのですが、これを読んでいきなり親しみがわいてしまいました。これを読んでから「ミステリィ」の方を再読してみると、また違った味わいかも…と思いました。

とにかく、おもしろかったです!!

#ところで…「数学的な間違い」って…なんでしょう??
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