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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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箪笥のなか [長野まゆみ]
406213053X箪笥のなか
長野 まゆみ
講談社 2005-09-07

親戚の家から不要になった古い「箪笥」をもらいうけてきた私。古い紅いその箪笥をめぐる、私と弟の物語です。

初・長野さん。なんとも静かで不思議な物語でした。この世ならざるもの満載。読んでいる間に頭の中に展開される風景が、すごく遠くぼやけているような、幻のような感じでした。でもスキかどうかと言われるとちょっと苦手かも…。

会話文に「」(かぎカッコ)が付かない文体はわりと好きなのですが、この物語の場合それがすごくわかりづらかったのと、「〜じゃないのか」みたいなときの「じゃ」が全部「ぢゃ」になってるのがすごい違和感でイライラしてしまって…。うーむ、これは狙いなのかしら?どこ狙い?若い人のセリフとかじゃなくて誰も彼も皆「ぢゃ」なのです。お年を召したお母さんとかに「いいんぢゃないの?」とか言われると「よくないよ!」とか思っちゃったりして…(苦笑)。

そういう余計なところにひっかからず、この世界にどっぷりつかることができたら、まったりゆったりいい時間が過ごせそうですが、うーん、これは読者の私の力量不足。

でも漢字の使い方とか、日本語の言い回しとか、そういうところにすごく肌理細やかな感じがするところはいいなと思いました。装幀もとても好き。あと「ハト」くんがポイントポイントでいい味出してて好きでした。ちょっとずつ大きくなってるし…このまま元気に大きくなるんですよ!
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いやいやえん [中川李枝子]
4834000109いやいやえん―童話
中川 李枝子 大村 百合子 子どもの本研究会
福音館書店 1962-01

主人公の男の子・しげるが通う保育園のお話が5話収められています。

「ちゅーりっぷほいくえん」は、保育園のことを簡単に紹介している、短いお話。「くじらとり」は、しげると保育園のお友だちが、つみきの船でくじらとりにでかけたお話。「ちこちゃん」は、しげるがちこちゃんのマネっこをして机の上にのるお話。「やまのこぐちゃん」は、保育園にやって来る新しいちょっどびっくりなお友達の話。「おおかみ」は、広場で昼寝をしていたおおかみと、ずる休みをしたしげるが出会うお話。「山のぼり」は、保育園のみんなで山のぼりにいって、まいごになったしげるが、とんでもないものにあっちゃうお話。「いやいやえん」は、しげるが「いやいやえん」っていうヘンな保育園につれてかれちゃうお話。

先日読んだ『ネンディのぼうけん』に触発されて、読みたくなってしまいました。この本は今でも普通に本屋さんで売ってますね。

なつかしいなぁ…。つみきの船とか、名前の書いてあるお道具箱とか、果物の山とか、ぶわーっと思い出が迫ってきます。子どものころに読んだ本って、どうしてこんなにリアルに身近なんだろう…てすごく思いました。実際の自分の身に起こった出来事の思い出と、本で読んだ出来事の思い出が、なんだか全く区別ないのです。船に乗って、海に出て、ぬれちゃうから毛布をかぶったのは、自分だったような気がしてなりません。

私はこの本の、「わかりやすく教訓的」でないところがなんだか大好きです。
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さようなら、コタツ [中島京子]
4838715935さようなら、コタツ
中島京子
マガジンハウス 2005-05-19

様々な「部屋」にまつわる、様々な手触りの人間模様を描いた短編集です。

作者の中島京子さんという方は、雑誌などで記事を書いている、フリーライターさんなのだそうです。(まえがきに書いてありました。)この作品は、中島さんがこれまでに雑誌の取材で訪問した、様々な人の部屋の記憶をもとに、「部屋」をテーマにして描いたという短編集ということでした。

「ハッピーアニバーサリー」
「さようなら、コタツ」
「インタビュー」
「陶器の靴の片割れ」
「ダイエットクイーン」
「八十畳」
「私は彼らのやさしい声を聞く」

という七つの短編が収録されているのですが…。「すごく好き」なのと「これは…」というのが混在しているという、かわったタイプの本でした。

特に好きだなと思ったのが表題作でもある「さようなら、コタツ」。ここで描かれる三十歳後半になってからの恋というものが、ほほえましくて、あったかくて、すごく「わかる!」というキモチになったりもして…。よかったです。

全体的に、感情をゆさぶる!という感じではないのですが、ゆったりとして、なかなか味わいのある短編集でした。装幀もすてきです。
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うさぎとトランペット [中沢けい]
4104377023うさぎとトランペット
中沢 けい
新潮社 2004-12-22

前作「楽隊のうさぎ」の続編ですが、前回の主人公だった中学生たちは、ここでは中学を卒業し、脇役として登場します。

今回の主人公は小学五年生の宇佐子です。クラスメイトのちょっと変わった女の子と親しくなった宇佐子。クラリネットを練習している彼女につられて、市民吹奏楽団「ピンクバナナ」に出入りするようになった宇佐子は自分もトランペットを吹くようになり…というストーリーです。

前回と違い、「中学校の吹奏楽部」がメインでなくなったので、そこに関しては熱くならず、落ち着いて読めました(笑)。

でも…やっぱりなんだかちょっと物足りなかったです。子供が音楽と出会ってそして変わっていく。それが描きたいのはわかるのですが、それにしては音楽がいまいち魅力的に書かれていないなぁと。これなら音楽じゃなくったっていいじゃないか、サッカーでも刺繍でも、と思ってしまったのです。前作に登場した彼らのその後も、このエピソードはいるのやらいらないのやら。

思い入れが強すぎる素材っていうのは、読みづらいのかもしれないなぁ…。

なお、全然本題とは関係ないですが、個人的に宇佐子のお父さんがとてもお気に入りでした。このお父さんはいいなぁ。
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楽隊のうさぎ [中沢けい]
4104377015楽隊のうさぎ
中沢 けい
新潮社 2000-06

中学生になったばかりの克久が、入部したのは吹奏楽部。担当パートはパーカッション。引っ込み思案で、心に「左官屋」を住み着かせ、いつも心を塗り固めていた克久が、吹奏楽部で成長していく姿を描く…?

うーん、なんというか、私にはダメでした。すいません。吹奏楽部のお話だっていうから、もと吹奏楽部員だった自分としてはぜひ読まねば!と、勢い込んで読んでみたのですが、なんか…ちょっと期待はずれ。「てにをは」にあれ?っと思ったり、誰人称で話が進んでいるのかがさっぱりわからなかったり、読みにくかったというのもあるのかもしれませんが、そういう技術云々の話だけじゃなくて、全体的に…うーん、何というか。(自分の理解力を棚に上げてます。えらそうにスイマセン。)

確かに「吹奏楽部」というものについてはよく知っているのだろうなという書き方です。部活の体制とか、コンクールの仕組みとか、練習の仕方とか。でも、それはあくまでも外側から見た姿であって、その内側にいる中学生たちの姿を描ききれているかといったら、かなり物足りないなと思ってしまったのでした。テーマはいいのに、中途半端なのです。実際に今現役でがんばってる子たちがこれ読んだら、怒るんじゃないかな?くらい。

コンクールとか、練習とか、こんなんじゃなかった。私たちが感じていたのは、こんなことじゃなかった。もっと、必死だったし、一生懸命だったし、真剣だった。勝ち負けとかじゃんくて、音楽というものについて。吹奏楽にほんとうにほんとうに「青春」をかけていた私としては、ちょっと、かなり納得がいかなかったのでした。こんなに甘くない!間違いなく!!(全国大会の常連でこれ?ますますありえない!)

だって、私は今でも忘れていないのです、あの熱さを…!

と、思わず熱く語ってしまいましたが、(思い入れがあるのでつい…。)、まぁ、この小説では「中学生の心の成長」みたいのを描くための一つのツールとして吹奏楽部を使っただけで、あくまでもそれを通じて彼の姿を描きたかっただけで、別に熱い青春吹奏楽小説を書きたかったわけではないのかなぁと。そういう意味ではよく書けていると思いますし(またえらそう?)、子供というよりはむしろ親が読むといい小説なのかもしれないなぁと思いました。

そして、そう言いつつも、この続編の「うさぎとトランペット」をこれから読むのですが。だってトランペットだったし!私!
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さよならの代わりに [貫井徳郎]
4344004906さよならの代わりに
貫井 徳郎
幻冬舎 2004-03

劇団「うさぎの眼」に所属している和希の前に、ある日現れた不思議な少女、祐里。次第に言葉を交わすようになる二人ですが、そんな中、劇団の公演中に看板女優が殺されるという事件が発生します。犯人として疑われたのは劇団の主宰者、新條。事件について何かを知っているような祐里。彼女の秘密とは…。

「タイムトラベル」ものであることは、冒頭のプロローグからわかっているのです。途中で競馬をバンバン当てるシーンも出てきますし。(タイムトラベルものにはいつも競馬で勝つシーンが出てくるイメージ…。)それなのに、祐里が和希になかなか真実を話さないので、ちょっといらいらしてしまいました(笑)。こっちはわかっていてそれを前提として読んでいるので、わからずに和希がいろんなことを不思議がったり疑ったりするのにじさられるわけです。そして打ち明けられてからの和希の信じないっぷりにまたヤキモキ。もぅいいからとっとと信じなさい!!話が進まないじゃないの!と(笑)。

が、ありふれたタイムトラベルものと思いきや、最後にひとひねり!がありました。そうだったんだ〜!このオチはすごい。でも、それにしては…最初のころの祐里の態度、なんか納得がいかないような…。このラストの後にあれが続くというのは…えぇぇ。

物語のラスト、このラストはとても好きなのですが、「なぜ、いつの間に和希は祐里をそんなに好きになったのか?」というのがちょっと唐突すぎたというか。感情移入ができないというか。そうじゃないとせっかくのお話がまとまらないのはわかっているのですが、なんか取ってつけたような感が否めなかったです。もったいないなぁ。はじめから祐里がもうちょっと魅力的だったら納得もいくのですが。ただかわいいだけで、いけすかない女だったような。(イイスギですか?)かわいければいいのでしょうか…?うーん。それだけで何年もあてもなく相手を思ったりするのかしら?ラストがよかっただけに、そこだけが残念。最初のころの祐里をもっと「このラストを踏まえて」書いてくれたらよかったのになとか。ちょっと消化不良でした。おしいなぁ。
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