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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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太陽と毒ぐも [角田光代]
4838714998太陽と毒ぐも
角田 光代
マガジンハウス 2004-05-20

様々な恋人同士の、様々な「恋愛」の物語。短編集です。

だれかを好きになって、相手もこちらを好きになってくれて、とりあえずハッピーエンド。物語ならばめでたしめでたしでそこで終わるけれど、現実はそこからだらだら続く。幸せなはずなんだけど…なにか…というもやもやした気持ち。不幸というほどでもないんだけど、大好きなんだけど、どうしてもガマンできないことがある。でもやっぱり好き。でも嫌い。

このぐずぐずでじれったくて、理想とは程遠い、でもものすごく普通の、ほんとに何でもない恋愛。でもそれだけにいやに共感してしまいました。これぞまさに「等身大」。抱えている問題が同じわけじゃないですけど、すごく「わかる」のです。そして主人公たちの年齢が自分の年齢と近いこともあって、かなり身につまされるものがありました…。あぁ、でもなんだかすごく励まされました。みんないっしょだって。強く生きていける気すらしましたです。はい(笑)。

ほんと、恋愛は「でも…」「でも…」の繰り返し。くっきりはっきり「幸せ」でも「不幸」でもない、そんな現実。まさに現実。そういうところがあまりにもリアルで、リアルすぎでこの本を絶賛できません(笑)。

「100%の相手は存在しない。でもこの人を私の100%から押し出しちゃいけない。こんなダメ男でもこの人がいないとあたしの100%は欠けるのだ。」といいきったある主人公の気持ち、目からウロコでございました。

恋人同士だって所詮は他人。生まれも育ちも違う。そんな人間同士、いっしょにいるっていうのは大変だけど、でもやっぱりいいもんですね!

この本も「買い」です。
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愛がなんだ [角田光代]
4840107394愛がなんだ
角田 光代
メディアファクトリー 2003-03-14

「いつか終わる片恋ならよかった。幾度も私はそう思った。」
山田テルコは二十八歳のOL。田中守のことが好きで好きでたまらない。仕事も、友達も、彼との約束の前にはどうということない、とにかく彼だけを見ているテルコ。でも守はテルコを「都合のいい女」として扱っているだけ…。挙句の果てに他の女性を好きになった彼に協力するようなハメになり…。

主人公の年齢のこともあり、なんかもう、ものすごく自分のことが書かれているような…そんな気持ちになってしまいました。読んでいて考えることは「そうそう、それわかる!」「あ、こういうとこ同じ。」「うーん、そこまではしないかなぁ…。どうだろう…。」と、まぁ軒並み自分と比べてどうかということばかりで。情けないやら、恥ずかしいやら、肯定してもらったようでうれしいやら、複雑な気持ちになりました。きっと私のまわりにいる人が読んだら「テルコそっくりだね」って言うと思います…ははは。いや、誰だってみんな、こういうものですよねぇ??人を好きになるって。

読んで、自分のことを考えて、その滑稽さにあははって笑って。なんだかちょっと自分が楽になれるような、そんな本でした。
| か行(角田光代) | comments(2) | trackbacks(3) |
この本が世界に存在することに [角田光代]
4840112592この本が、世界に存在することに
角田 光代
メディアファクトリー 2005-05

いままで読んだ角田さんの作品の中では、いまのところナンバーワンに好きな本になりました。(しかし『対岸の彼女』を未読なわたし…。)

かつて自分が手放してしまった本にもう一度巡り会う…「旅する本」。旅先の外国で寝込んでしまった主人公が、宿に残された一冊の日本語の本にさまざまな想像をめぐらせる「だれか」。恋人とけんかして一人で泊まった温泉旅館で、偶然一通の手紙を見つけた主人公。その手紙に書かれていたことは…「手紙」。いっしょに住んでいた恋人と別れることになり、引越しのため二人で使っていた本棚の本の整理をする女性の心を描いた「彼と私の本棚」。立て続けに不幸に見舞われる主人公。この原因はもしかして…「不幸の種」。「伝説の古本」をめぐってつむがれる、人と記憶の物語「引出しの奥」。はじめて書いた小説が新人賞を受賞してしまった主人公の、心の奥にずっとあった出来事「ミツザワ書店」。病気で入院している祖母に頼まれた一冊の本を探す主人公。その本とは…「さがしもの」。初めて付き合った恋人に、自分の人生を変えた本をプレゼントしていいものかどうかと悩む「初バレンタイン」。

どれもこれも、「本をめぐる物語」です。自分がいつかどこかで出会ったことのある記憶のような、どこかで感じた思いのような、そんな物語たち。それぞれの物語が違う文字組みで印刷されていて、なんだかたくさんの本を読んだような気持ちにもなりました。

中でも心に残ったのは…うーん、難しいですけど(どれも好き…)「手紙」と「彼と私の本棚」です。あまりにも普通で、ばかばかしいくらい普通で、でもだからこそいとおしい。そういう感じがあたたかくて、切なくて。「彼と私の本棚」では泣きました。

実は一番私の心に響いたのはこの本の「あとがき」です。「あとがきエッセイ 交際履歴」と題されたこのあとがきは、本と私というものについて書かれた、とても読み応えのあるものなのですが、なんだかこれを読んだだけで角田さんを好きな度合いが一気に上がったというか、いきなり親近感を抱いたというか。まるで自分が書いたかのような気持ちになるくらいに、ものすごくシンクロしてしまいました。今まで自分が経験してきたこと、感じてきたこと、今思っていることと、ここに書かれていることがあまりにもぴったりだったのです。読みながら「うんうん」って頷いて、首が痛くなるくらいに。

以来、私はおもしろいと思えない本を読んでも、「つまらない」と決めつけないようになった。これはやっぱり人とおんなじだ。百人いれば、百個の個性があり、百通りの顔がある。つまらない人なんかいない。残念ながら相性の合わない人はいるし、外見の好みもあるが、それは相手が解決すべき問題ではなくて、こちら側の抱えるべき問題だ。つまらない本は中身がつまらないのではなくて、相性が悪いか、こちらの狭小な好みに外れるか、どちらかなだけだ。そうして時間がたってみれば、合わないと思っていた相手と、ひょんなことからものすごく近しくなる場合もあるし、こちらの好みががらりと変わることもある。つまらない、と片づけてしまうのは、(書いた人間にではなく)書かれ、すでに存在している本に対して、失礼である。
全部ここに書きうつしたいくらいの気持ちなのですが、それもできないので(笑)、コピーしていつも持っていたいなと思いました。嘘です。買います!
| か行(角田光代) | comments(14) | trackbacks(16) |
人生ベストテン [角田光代]
4062128101人生ベストテン
角田 光代
講談社 2005-03-02

短編集です。

ひとことで言うと…もうちょっと歳取ってから読んだ方がよかったかなぁ?と。
いや、もうじゅーぶんに歳取ってるんですけど、そこはかとなくターゲットがもう少し上のような…。ここに書かれている気持ちが私には実感できなかったんです。どの短編にしても、主人公たちの達観っぷりというのが、まだ私には理解できないなと。なんかもう少し人生の経験をつまないとダメかなと。

印象に残ったのは最後の二つ。表題作「人生ベストテン」と「貸し出しデート」。

「人生ベストテン」は、読み終わって思わず自分の人生のベストテンを考えてしまいました。…うーん、結論出ず。小さいことを入れればいくらでもありますけど、「ベストテン!」と言われると、10個もないなぁ。まぁ、私の人生のベストテンに入るような出来事はまだまだこれから起こるのだ!ということで。(希望的観測。)そして、同窓会には参加すべし!(←?)

「貸し出しデート」は「勘違い田吾作」くんに対する主人公の辛辣さが面白くて好きでした(笑)。悲しいお話なんですけど、暗くなくて。あぁ、でもこの後どうなるのか…。やっぱり、え、そうなのかなぁ…。

あ、あと「飛行機と水族館」のこんな一言に深ーくうなずきました。

自分にとってものすごく大きなことで、もう今までとは何もかもが違っちゃっうのに、なんかこうして話すと馬鹿みたい
そう、なんか人に話すとたいしたことのない、どこにでもある話になっちゃうことって、たくさんありますよね…。もどかしい。でも、そういうもの。

あと5年くらいしたら、もう一度読み返してみたいなと思いました。

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庭の桜、隣の犬 [角田光代]
4062125897庭の桜、隣の犬
角田 光代
講談社 2004-09-29

なんだか、この前読んだ「ピンクバス」にも似た…夫婦の物語です。どの辺が似ているのかというと、なんだかちょっと変わった夫婦であるところが…。

妻の房子は専業主婦ですが、いやにぼーっとした感じで、趣味に打ち込むわけでもなく、主婦生活をエンジョイするでもなく、毎日のように実家に顔を出し、母にご飯を作ってもらっては持って帰ってくる日々。夫の宗二は仕事は忙しいものの、あまり熱心ではなく、気力もなく、そのくせ遅く帰宅するのが大変だという理由で会社の近くに自分用の部屋を借りてみたりする。こんなんで、よく結婚なんかできたなぁと関心してしまうくらいぼんやりとした夫婦でした。この人たちはほんとに私と同じ世界に生きている人たちなのかしら?というくらいに!

この不思議な(?)主人公の夫婦が住むのがたまプラーザで、房子の実家があるのがつきみ野、というわけで、非常に自分の生活圏内と舞台がかぶっており、(途中にちらっと出てきたりもし、)そういう意味ではとてもおもしろく読みました。物語の方は、途中、なんだかもうわけがわからず、なんだ!この夫婦!何なんだ!と思ってしまったりしたのですが、最後はちょっと好きな感じでよかったです。桜のエピソードもとても好き。でもこの本が大好きか?と言われると、それはちょっと微妙…。

物語の中にでてくる房子の家族、とくに父と母の様子が、なんとなく自分の家族とかぶって、リアルな家族だなぁと思いました。結婚はまだしていないのでよくわかりませんが、夫婦の姿もこれがリアルなのかなぁ…。(だとしたらちょっといやかも…。)
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ピンク・バス [角田光代]
ピンク・バス
角田 光代
福武書店 1993-08

表題作の「ピンク・バス」のほかに「昨夜はたくさん夢を見た」を収録。

子供を妊娠し浮かれているサエコ。そこへある日突然、ずっと消息不明だったという夫の姉・実夏子がやってきて、そのまま勝手に住み着いてしまいます。追い出すわけにもいかず、一緒に暮らしはじめるサエコですが、真夜中に化粧をしたり、真っ暗な部屋で冷蔵庫のハムを丸ごと食べたり、と不審な行動を繰り返す実夏子に苛立ちをかくせず…。

えーと、「出産を目前に控えた女性の心の揺れを描いた」という文句をどこかで読んだのですが、この本で書かれているのはそういうことなんでしょうか…。私にはわけがわかりませんでした。だいたいこの主人公のサエコがヘンです。浮かれているというか、酔っ払っているというか、一風変わっているというか。妊娠がどうこういう前に、そもそもヘンです。だから書きたかったことは「妊婦の心の揺れ」じゃないんじゃないかなぁと…。じゃあ何?といわれたら、よくわかりませんでした、になっちゃうんですけど。(もしかして私は角田さんは苦手なのかしら。いや、でもまだ2作目だし。肝心の『対岸の彼女』読んでないし。あきらめてはいけない。)

というわけで、中身は私にはわけわからなかったのですが、この本、単行本の表紙が強烈でした。「中村幸子さん」という方のイラストです。まゆげイヌ??です。強烈です。頭の中は本の内容ではなく、このイラストの衝撃ばかりです(笑)。この絵、どっかで見たことあるなぁと思っていたのですが、伊丹十三監督の映画の「スーパーの女」とかの絵の方じゃないかな…。この表紙だけでも一見の価値ありです。文庫本(→ISBN:4043726023)もこれでいけばよかったのに…。イメージが違いすぎます。まぁ本の内容にどっちがあってるのかと言われると、やっぱりわからないんですけど。

【追記】
この作品は「芥川賞候補作」だったそうです。やっぱり芥川賞は私には理解できないのか…苦手なのか…。
| か行(角田光代) | comments(0) | trackbacks(4) |
だれかのいとしいひと [角田光代]
4592750071だれかのいとしいひと
角田 光代
白泉社 2002-04

短編集です。

「直木賞作家さんだ!」と意気込んで読んだのですが、すいません、印象が薄いというか、読み終わった端からどんな話だったか忘れてしまったというか。(私の頭が悪いだけかもしれませんが…。)レビューを書こうにも。えーと、印象に残っているのは表紙がステキなことと挿画がステキなこと…。(酒井駒子さんです。)

始めて読んだ角田さんの作品だったので、とりあえずめげずに他も読んでみようと思います。
| か行(角田光代) | comments(0) | trackbacks(3) |