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呑まない日はあっても読まない日はない。というわけで、その日に読んだ本をできるだけ記録してみようという試みで始めました。コメントなど書いていただけるととてもよろこびます!
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人のセックスを笑うな [山崎ナオコーラ]
4309016847人のセックスを笑うな
山崎 ナオコーラ
河出書房新社 2004-11-20

十九歳のオレと三十九歳のユリ。生徒と教師として出会った二人の恋の行方は…。年上の女性との恋愛をまったく新しい文体で描いたせつなさ100%の恋愛小説。(帯より)

このタイトル、そしてこの作者名。どんな話か!と思ったら、案外普通の話でした。せ、せつなさ100%??はて。どのへんがせつなかったのかしら…。

「まったく新しい文体」というのも私にはいまいちピンと来ず。まぁ既存の文体を知らないので新しいかどうかなんてわからないのですが…。無知。

ただ決して悪いというわけではなく、ところどころに「お!」と思わせる記述もあったりするのですが、(そこはなんだか異様に素晴らしい)、でもそれ以外の「?」という部分の方が多くてですね…。うーん、私個人的には微妙な感じでした。なんというか、ものすごく他人事で、まぁ勝手にしてくださいというか…。

あ、でも最初のマフラーの描写がすごく好きかな…。
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続・垂里冴子のお見合いと推理 [山口雅也]
406210170X続・垂里冴子のお見合いと推理
山口 雅也
講談社 2000-06

タイトルの通り、『垂里冴子のお見合いと推理』の続編です。三十四歳になっている冴子。相変わらずお見合いのたびに事件が持ち上がる日々です。

前作でもちょっぴり気にかかってはいたのですが…なんというか、こう、事件が解決されはするんですけど、その結果がどこか物悲しいのです。しんみりしてしまうというか…。人間ってかなしいね、みたいな感じがしてしまいました。トーンは暗くないし、おもしろいんですけど、どことなくそう感じてしまう。不思議。

そして今回もやっぱりすべてのお見合いがパーになった冴子。さて、このシリーズ、先に続くのでしょうか…?!
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垂里冴子のお見合いと推理 [山口雅也]
4087742032垂里冴子のお見合いと推理
山口 雅也
集英社 1996-06

垂里家の長女冴子は三十三歳、独身。読書好きでいたって優雅、おっとりのんびりした冴子。そんな彼女に世話好きな叔母が「お見合い話」を持ち込みますが、なぜかお見合いのたびに事件が起こり…。

初めて読んだ山口さんの作品がこれ…っていうのはいいのでしょうか(笑)。でも楽しく読みました!

おっとりした長女冴子に、全然タイプの違う美人で派手で活動的な妹・空美、そんな姉たちを心配する弟・京一や両親たち、そしておせっかいな叔母…なんともおもしろい面々です。めちゃくちゃおもしろい!爆笑!という描かれ方ではないのですが、それなりにほんのりおもしろかったです。

連作ミステリーになっていて、春・夏・秋・冬にそれぞれ起こったお見合い&事件が描かれています。基本的に事件に巻き込まれて慌てふためいたりバタバタしたりするのは冴子の周りの人々で、当人の冴子はその持ち前の推理力でさらりと優雅に事件を解決してしまう…。一件落着→縁談崩壊。うまくいかないものですねぇ…!

個人的におぉ!と思ったエピソードは「結婚適齢期に関する素晴らしく斬新な理論」。いわく、いわゆる「クリスマスケーキ理論(二十五歳の独身女性を二十五日の売れ残りケーキに例えるあれです!)」っていうのは人生五十年と言われている時代のことだ、と。平均寿命が八十歳を超える現代では、ある研究によると(?)、人間の成長過程が長くなった寿命にあわせてズレてきているのだそうで、例えば昔の成人・二十歳は、今で言う三十歳くらいにあたるのではないかと。すなわち昔から言われていた結婚適齢期にも十年上乗せするぐらいが妥当…ということは三十四歳が売れ時!というわけです。ほほ〜!すばらしい!!!今後はこれで行きます…!!

あと「小鳥遊」という名前が読めるか?という謎が出てくるのですが、おぉ、運命!と思ってちょっとうれしかったです。(大好きな森博嗣さんの「Vシリーズ」の登場人物の名前なので。もちろん読めますとも!由来も知ってますとも!)まぁソレがわかっても事件の謎は解けなかったのですけれどね…。
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風味絶佳 [山田詠美]
4163239308風味絶佳
山田 詠美
文藝春秋 2005-05-15

「間食」「夕餉」「風味絶佳」「海の庭」「アトリエ」「春眠」の6つの短編が収録されています。一口に「恋愛小説」と言ってしまっていいのかどうか…。どれも「一味違う」物語たちでした。たくさんのお料理がテープルに並んでるみたいな…。

そしてこのお料理、見事なまでにすべて味付けが違うのです。それぞれの短編を別々の作家さんが書いたかのように思えるくらい。主人公は女性だったり男性だったり。語り口も雰囲気も、見事なまでにバラバラ。そこで語られる「愛」の色も形も手触りもさまざまで。でもどこかに何か一本、きれいな筋が通っているような、そんな短編たちでした。

一番好きだったのは表題作でもある「風味絶佳」。やはりこのおばあちゃんが(失礼、不二子さんが)かっこよくてステキ!すっかりファンになりました。女も惚れる女です。男の子も女の子もなんというかものすごーく普通で、そこがよかったです。若いっていいですけど、こんなふうになら歳取るのだっていいもんだ!と思いました。いや、歳を取ってこそ!です。私なんてまだまだ…。

それにしても、この本に出てくる男の人は、若い人も年寄りも、なんだかみな落ち着いていて、どこか達観しているなぁと思いました。唯一あわてているのが「春眠」の章造くらいで。(でも空回りですけど。)あとはみんな、まとまっているというか破綻していなくて、安心できる感じがするのです。鳶職、清掃作業員、ガソリンスタンドのアルバイト、引越し作業員、汚水槽の作業員、火葬場の職員。やはり彼らの職業が、彼らをそうあらしめるのでしょうか?「夕餉」の紘さんなんて、こんな人実際にいたら、私だって料理うまくなります。(たぶん)

ちなみに、私はこの本を読むまで「絶佳(ぜっか)」という日本語を知りませんでした。「すぐれてよいこと。すぐれて美しいこと。」という意味だそうです。ステキな言葉だなぁと思います。この言葉に限らず、この本はそういう綺麗な日本語で書かれているなという感じを受けました。普段の会話で使うような言葉じゃないかもしれないけど、そういう言葉をひとつずつ知っていくのも、とても気持ちのいいものです。(私の場合、そもそものベースがなってないので、知らないことがたくさんあるのです。お得です。)

そしてこの本は、本の作りもとてもステキです。まず表紙。カバーが二重になっていて、一枚目の黄色い部分をはらりとはがすとそこには…。そして二枚目をめくるとそこにも…。さらに裏表紙も!わぁ!なんだか幸せな気持ちになります。各短編の扉にも絵がついていて、それもまたステキな絵なのです。

というわけで、表紙から六編の小説まで、ごちそうみたいな本です。まさに「絶佳」。おいしくいただきました。ごちそうさまでした!

そして私は今から「森永ミルクキャラメル」を買いに行くのです。そしてじっくり見るのです。普段何気なく見逃しているあの箱を。うかつな自分を反省し、そういうことも気づかせてくれたこの本に感謝しながら…。
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さよなら、スナフキン [山崎マキコ]
4104617016さよなら、スナフキン
山崎 マキコ
新潮社 2003-07

『ちょっとひきこもりがちな女の子が編集プロダクションで生きがいを見つけるが、実は自分は必要とされていないと知り落ち込む…。愛されることに自信がないすべての女性に贈る切ないラブストーリー。』─と紹介されているのですが、この本を「ラブストーリー」というのには反対に一票です(笑)。どちらかというと、「ダメ女の成長物語(序章)」みたいな?

この物語、内容は暗いですが、全体のトーンは暗くありません。ただ、おもしろく書こうとしているのだと思うのですが、そのおもしろさが独りよがりというか、私にはあんまりおもしろくなく、そこが若干きつかったです。アニメとかゲームとか歌謡曲の引用ギャグはよくわからないし…、「激しく同意」とか使わないで欲しいし…。

そんなわけで最初のうちは結構読むのつらかったんですが、それでもドキっとさせられる部分があったりもし、後半はわりとよかったです。もとはWeb連載だったそうですが、書いているうちにこなれてきたということかしら…と、えらそうなことを思ったりしました。

この物語の中でとにかく繰り返されるのは「主人公の女の子のダメっぷり」です。山あり谷あり、しかしほとんど谷!みたいな。浮き沈み、でもだいたい沈んでます!みたいな。何かしなければと焦りつつも、動けないダメダメさ。自分に自信がもてなくて、果てしなく落ち込む気持ち。自分が人にどう思われているのか?ということが怖くて怖くてたまらない。誰かに認められなければ、誰かに必要とされなければ、自分の存在価値がわからない。わかるような気がしすぎて、もどかしくて、苦しくて、この主人公が好きになれなかったくらいでした。

アルバイト先の社長に言われた通りの仕事ができなくて叱られ、むちゃくちゃ落ち込む。言い訳をしようとして「社会に出たら言い訳は通用しない」と言われて、自分が汚い虫になったように思う。「仕事をくれる人と会ってお食事」をすることになったとき、「当日何を着ていけばいいのか」という問題で苦しむ。街に出てみても、何を着るべきなのか、何を買うべきなのかわからなくて途方に暮れ、同年代の女の子たちが嬉々として服選びをしているのを見て、敗北感を味わう。

自分の価値は、人の目のなかだけにあり、人の期待に添えれば価値ある人間、添えなければ価値のない人間というのが、昔からわたしを支配している掟だ。かくしてわたしは人の視線ひとつで気分を乱高下させる、嵐の夜の海に浮かぶ小船のような存在になっている。
わたしの目的はただひたすら、「会う人すべてに受け入れられること」だ。
すべての人が良いという、そんな夢の服を探してわたしは街をさまよい続けた。
あーもう!このヘタレっぷりが、情けなさ全開が、自分のこと言われてるみたいでイライラするんです(苦笑)。わかったわよ!で、だからどうしたらいいのよ!と思っちゃうのですが、その回答はありません。そんな彼女が成長していくのは、このお話のまだまだ先の話です。とりあえずうつむいていた顔を上げ…てみようかな、あ、上げたな、くらいのところでお話が終わります。この後も繰り返すんだろうなぁ。そんな彼女にエールを送るというよりは「まぁ、キミも頑張って。わたしも頑張るから…。」と力なく思って本を閉じました。

「大丈夫だよ」って誰かに言って欲しい。でも、もう子供じゃないんだから、それは自分でしなくっちゃ、ですね。

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ちえこショー [山西ゲンイチ]
4097278118ちえこショー
山西 ゲンイチ
小学館 2005-03

自分が「ちえこ」という名前でこんなにうれしかったことは初めてでした(笑)。

ちえこちゃん、かわいい!!(いや、なんかヘンな感じ…。)クールでこましゃくれてて、でもかわいい。この絵本で繰り広げられている世界に、胸がキュンとしました。
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プラナリア [山本文緒]
4163196307プラナリア
山本 文緒
文芸春秋 2000-10

5編の短編集。どれも淡々と物語が描かれていて、え?!ここで終わり?!みたいな感じが、全編にわたって思ってしまった感想でした。始まりも終わりもしない、続いていく人生の、ほんの一瞬。誰もが立ち止まるそんな瞬間を、ばっさり切って見せられたような。

主人公はどれも女性。描写がとてもリアルで、自分が認めたくない自分のいやな部分、見ないようにしてしまっている暗い部分をまざまざと見せつけられたような…。だから読後感が暗いのかな…。

そういう意味では「共感」した?でも、いや、そういう部分もあるけれど、でもそれだけじゃないと思って、そういうふうにはありたくないと思ってがんばっている(と思いたい)。そう考えると「反発」。うーむ。微妙です。
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